「宇宙戦艦ヤマト2199 艦艇精密機械画集」発売記念! チーフメカニカルディレクター西井正典氏インタビュー!
電撃ホビーウェブ編集部では、『宇宙戦艦ヤマト2199』でチーフメカニカルディレクターを担当している西井正典氏にインタビューを行いました。
間もなく発売となる「宇宙戦艦ヤマト2199 艦艇精密機械画集」では、西井氏完全監修の元、各解説テキストやコラムも書き下ろしのファン垂涎の1冊となっています。
今回はそのこだわりと情熱を語っていただきましたので、ぜひご覧ください!
チーフメカニカルディレクター 西井正典氏 インタビュー!
<PROFILE>
西井正典
メカニックアニメーター。滋賀県出身。南町奉行所を経て現在フリーアニメーター。
『宇宙戦艦ヤマト2199』では、チーフメカニカルディレクターとして参加。
-はじめに、『宇宙戦艦ヤマト2199』におけるチーフメカニカルディレクターとしての役割をお聞かせください
西井正典(以下、西井):従来のアニメで言うところのチーフディレクターは別に存在するのですが、メカニック関係に特化して、3DCGに対しての見せ方や、演出、それらを総合的に見るディレクターです。デザイナーとは違いますが、ディテールアップなどの描き作業も行います。
簡単に言いますとメカ総作画監督に近いですが、演出面に関してのチェックなども行っていますので、作画監督と異なる肩書きとしてチーフメカニカルディレクターという役職になりました。
-精密画集出版の経緯
西井:ジーベック(アニメーション制作会社)で『ヤマト2199』の本編作業中(第三章~第四章ごろ)に、メカのディテールアップをモニター画面上でチェック作業している時に、ちょうどプロデューサーの郡司さんが来ていまして。郡司さんは普段完成された映像しか見てなかったので、「撮影前の元の素材はこういうものなんですよ」「これをまとめて本にしたいんですよね」みたいな話をしたところ、「こういう素材があるんだったら、そういう本にするのも手だよね」っていう話をしたのが、そもそものキッカケですね。
映像にする際に色々と加工していくため、単体の素材としての見え方とは全然違うんです。映像の表現っていうのは、シーンによって色を落としたりとか、グラデーションを付けたり、立体感とか空気感とか奥行き感を出したりする。
そのため、画面上ではほとんど見えていないものも結構あるんです。それを画面の絵だけじゃなく、元素材としてここまで絵にしてありますよというところを、見てもらいたいと思っていました。
-映像からは読み取れないものが本になるわけですね
西井:やはり映像ですと、キャラクターが素材(メカ)の前で芝居をしていたりするカットもありますので、画面上で全部見えているわけではないんです。素材だけ取り出すと全部描いてあるんですけどね。もちろん、あまりにも見えてないものまで描いてしまうと効率が悪いので、描いてない場合もありますが、基本的にはキャラが被っている部分などは、きちんと描いてある素材が存在している。そのような素材を今回の本ではまとめているので、そういうところも見ていただきたいですね。
-ヤマトファンには嬉しい試みですね
西井:実際の映像ソフトや劇場で見ていただいているものは、メカ本来の“素材”で見えているわけではないんです。たとえば、宇宙空間の場面では暗くて線が描いてあったりしても、正直細部までは分からないんですね。ヤマトの艦隊もそうなのですが、赤系とか青系の特に濃い色(アニメで言う影色)は、凄く色が落ちてしまうんです。モニター上だと液晶画面なのでまだ明るく見えるのですが、特に紙に印刷すると、余計に色が濃く出てしまうので分からない。
今回の画集を出すにあたって、全てではありませんが、暗く落ちすぎないように、暗くて分からないものは色味を上げて、見えるように加工しています。もちろん、何もしなくても見えているものは手を入れていませんが、ヤマトの影色は本当に暗くて、黒に限りなく近いんです。そういった、素材単体で取り出しても見えづらいものを見えるように色を上げて加工をしたものが、相当数収録されています。
-それはまた手が込んでいて大変そうですね
西井:そういう意味では、単に元からある素材をページごとに置いているだけではないんです。総点数は200弱ほどですが、1点ずつ“見せるためにどうしようか?”という工程を踏んでいます。
▲第17話回想シーンより
西井:この画像は第17話の回想シーンですが、古代守と石津副長がいる奥にユキカゼがあります。ただ、キャラで隠れてしまっていて、全部は見えていません。
▲該当シーンのメカ素材
西井:このような形でキャラのレイヤーを取り、本来あるべきメカ素材のみを見せようというところが、この画集のひとつの見どころです。
実際は、手前にキャラが居て芝居をしているので、ユキカゼは単なる置物の印象が強いですね。ですので、画面上のマルチピントボケの撮影処理などをなくして、元素材のユキカゼのみにしています。
アニメの映像を見てもらうと何となくこのシーンだというのは分かると思いますが、この素材だけを見ると「こんなのどこにあったっけ?」というような、印象になってしまうと思いますね(笑)。
-印象がもう全然違いますね
西井:そうですね。画集に収録されている素材のうち、どこにあったか分からないものの方が多いかもしれません。ヤマトの外観など画面と掲載素材の見え方がさほど大きく変わらないものは分かると思いますが、このユキカゼなどはキャラが被っている部分が大きいので、すぐには分かりづらいですね。だからこそ、描き込まれている艦体を見て欲しいところです。
▲画集掲載用に色味調整したもの
西井:上の3点の素材比較を見ていただければ違いが分かると思いますが、説明がないとどういうことか分からないと思うんですね。この画集が、単に場面写や元素材をそのまま並べているだけの本だと誤解されないように、どういうものが具体的に掲載されているのかということが、こうして伝われば嬉しいですね。
実際、画集でもどのカットか分かるように、場面写真が掲載されているカットもあります。
-画集で特に見てもらいたい艦艇などあれば
西井:ガイペロン級多層式航宙母艦の3隻……バルグレイ・ランベア・シュデルグ。これらの艦は階層が4段階あるんですが、デザイン的に中が筒抜けとなっています。外側は基本デザインとしてモデリングしないといけないため、3DCGモデルに反映されていますが、甲板の下側の上の天井とか、奥にある壁の部分などの詳細なデザインは、実はないんです。
ほぼ何のデザインもない状態のモデリングになっている(モデリング当時に寄りサイズのデザインが設定として無かったため)のですが、第19話と第20話のときにこの中にカメラが入るんですよ。そしてこのディテールのない空間が、はっきりと大写しになる事態になったんです……。デザイナーである石津さんと相談しまして、「さすがにただの板があるだけみたいな状態を画面で見せるのは、正直厳しいですね」という話になり、描くしかないって結論に至りました。なので、内側の甲板の上の天井面とか、奥側の壁は、全部作画で描いているんです。
ところが、甲板の上に機体が並んでいたりするシーンは、描いたところに機体が被ってしまっているので、画面上では実はほぼ見えていないというカットもありました。そこで画集では、画面の前にある3DCGの機体とかを全部外し、描いてある天井や奥側の壁を見える素材として掲載していて、これこそ見ても分からないと思うんですよ。
そういう意味では、画面では見ることのできなかった手描きのディテールが、見応えのある内容ではありますね。「ナニコレ? こんなのどこにあった?」となるような素材、そういうものまで今回収録しているので、ぜひ見てもらいたいですね。
-ぜひ、ここの解説文・テキストを読んで欲しいというところはありますか?
西井:単に絵を見ただけでは、具体的に描いてあるものが何だか分からない、ということが起こらないよう、完璧ではないですが、文章である程度理解してもらえるように説明を加えています。
また、石津さんや玉盛さんが描かれたデザイン画には「ここはこういうつもりでこういうデザインになっています」というような説明文が書いてあったりしますので、これらも全てではないですけど、なるべく伝えられるようなテキストとして、説明をしたつもりです。
-それらのコメントは全てのカットに……?
西井:一応全カットにテキストはつけています。ただ、説明を文章でできることとできないことがどうしてもあるので、必ずしも全部を凄く丁寧に説明できているわけではないですね。
たとえば、上の画像だと、何でここはムラサキ色なんだろう、とか思うじゃないですか。これって透過光なので、後で映像上では光らせているんですよ。これはあくまで素材なので、後で撮影さんに「ここのムラサキ色のところは透過光の○○色で光らせてください」っていう、指示のためのマスク色なんですね。だから、本来の色ではない目立つような色になっているわけなんです。
-そういったものは他にもあるのでしょうか?
西井:航行灯などですね。航行灯の位置っていうのは、3DCGのモデリング自体に仕込んであります。掲載素材では光らせていないので、丸いものが置いてあるだけですが、実際の画面ではそこも光っています。甲板に並んでいるのは誘導灯のような光です。だから、そういうものが何であるのか、なるべく分かるように解説を入れて説明をしています。
-ここは特に気合が入った(文章が長くなった)、などのカットはありますか?
西井:テキストの文章はあんまり多くなると編集で困ってしまうと思ったので、200文字を基準にしています。もちろんそれより多かったり、短かったりもするんですけれど。分かりづらいだろうなという部分には、実際の映像の画面を付けて、これだったら自分で持っている映像ソフトを見て「ここだ!」と分かると思うので、そういう工夫はしていますね。テキストの文量に差はありますけど、注釈としてなるべくわかりやすいよう説明を入れています。
-それでは、もう全部気合の入ったテキストなわけですね!?
西井:全部とは言いきれませんけど(笑)、自分なりに頑張って書きましたね。各カットのテキスト以外にも、ディテールアップの作業をどう進めたのかという、メイキングやコラムを掲載しているページもあります。こちらはかなり読み応えのあるものになっているので、ぜひ読んでもらいたいですね。
と言うのも、これも本として1冊にまとめた場合、ただ素材だけを羅列してある本では面白味がないと思ったので、ディテールアップという作業がそもそもなぜ必要だったのかをはじめ、『ヤマト2199』のディテールアップに関わって仕事をした方たちが、どういう風にして具体的に作業を進めたのか、その作業の中で問題に対峙した時どうしたのかなどを、このコラムで説明しています。
ディテールアップデザインから、原画、動画、仕上げ、特殊効果の作業工程は実はもの凄く労力が必要で、そこで様々な問題が発生するんです、イレギュラーが。それを1個1個潰していかなきゃいけない、その大変さみたいなものが書いてあります。本編の映像作りも同じなのですが、上映やソフトの販売にしても、制作したものに代金を出してもらい満足してもらえるかを第一に考えて、物作りをしています。今回の本にしても、見て、読んでもらってその価値があったと、満足してもらえるものにしないと意味がないという思いで、作ってきました。
-確かにかなり満足感のあるテキストですし、もちろん読んだ後にアニメを見ても楽しめますよね
西井:『ヤマト2199』のアニメって私の知っている限り、3DCGのモデリングに対してここまで手描きのディテールを入れている作品って、多分あまりないと思うんですよ。逆に言うと、こういうことは通常のアニメ制作工程の中ではないんですね。『ヤマト2199』をやるがゆえに、その工程を増やしてしまったので、実は最初からノウハウがあったわけじゃないんです。やりながら、「こういう時はどうすればいいの?」っていうのは、実作業をやりながら作りあげていったので、当初は苦労しましたね。
第1話でユキカゼが出てきますが、第17話での登場の際、時間的には第1話より前にあたる場面なんですけど、ダメージ表現のディテールとかは細かく入れられているんですよ。制作現場の蓄積がありましたから(笑)。最初のほうの話数って、どのくらいで、どうしたらいいか、っていう基本というかベースが何もなかったので、漠然と「やりたい、こういう風に色々と描き込みたい」っていうのはあったんですけど、基準がなかったんですよ。それが、話数をこなしていくうちに、「あ、こういう風にすればいいんだ」とか、「もっとこのくらいまでやってしまってもOKなんだ」とか、できてくるので。先ほどの第17話のユキカゼにしても、第1話より疲弊表現が多いんですよね(笑)。第1話の時にも当然こうなっているはずなんだけれども、制作が進んでノウハウがたまってきた後にやっているので、第1話のときはまだ遠慮していたっていうのが分かりますね。
-制作の過程で現場の体制も進化していったんですね。
西井:やっぱり、最初の話数のときは「これやりすぎかなぁ」とか「ここまでやってしまうと通常の3DCGだけで動いているカットと見栄えが変わりすぎておかしいかな」とか、遠慮がありました。ただ、途中からリミッターが振り切れて、「いいかな」って、「ここまでやるんなら、やってしまおう!」みたいなノリになって(笑)。最初の話数と後半の話数は、やっている工程は同じなんですけど、作業の物量とか、描き込み度合いが違うんですよ。
石津さんや玉盛さんも最初は「どのくらい描いていいものでしょうか」「これはやりすぎでしょうか」というような感覚がありましたが、途中、私の方から「大丈夫です、思い切ってください」って。もうあまり遠慮とか考えないでいいので、描くだけ描いてくださいって(笑)。もしそれが100%活かせない時は、それは私の方で調整しますので、デザインの段階は遠慮せずに、いけるとこまでお願いしますって(笑)。もちろんスケジュールは遵守しなければいけないのは前提ですが、悩んで時間を潰すよりはいいと思ったんですよね。
実は絵を描く作業って、絵を描くことだけが作業ではないんです。
絵は手で描いていますが、まず頭で考えないと描けない(考えることと描く作業をほぼ同時にできる方もまれにはいらっしゃいますが)。考えすぎることに時間をかけて手で描くことが止まってしまう可能性があるのならば、基本は遠慮せずに描いてくださいってお話させていただきました。
-ということは、ヤマトで描かれたものは100%の力を出し切ったものばかり……?
西井:どうしても差し迫ったスケジュールや、物理的な後処理の問題を踏まえた上で、私の立場として少なからず調整せざるをえない部分もありましたので、100%かと言われると、100%ではないかもしれないです。ただ、90%から98%くらいは、再現できたかなという気はしています(笑)。
最初の頃は、実は70%くらいに間引いていたカットもあったんですよ。「あんまり描き込んじゃうと、他のカットより浮いちゃうかな」と遠慮していたんですけど、第三章あたりから、もう振り切ってしまった感じです。
なので、今、最初の話数見直すと物足りなくてしょうがないですね。第1話とか第2話とか(笑)。もっとこうしとくべきだったなぁというのはあります(笑)。
-画集が発売されて「こんな艦艇の作例が見てみたい!」というものはありますか?
西井:そうですね……。特にこれをというものはないのですが、この本を新たに参考にして、ディテールを再現して作っていただければいいですね。模型なので、基本、ベースとしてこの本はあってもいいと思いますが、何もこれが100%ではないと思うんですね。自分なりのアレンジがあっていいと思うんです。
今回の素材とかってあくまで絵に描いたものじゃないですか。プラモデルは立体物で、立体物ならではの表現があると思うんです。ですので、そこがより活きるものになるなら、絶対こうでなければいけないってことはないと思うんですよね。
凄いプラモデルを作った方の作品を見た時って、「うわあっ!」ってなるんですよ。その人なりの作り方とか、細工の仕方があって、それがやっぱり見た時に、凄く見栄えがしていたりとか、良さがそこに出ていたりとかして。単なる感想とかじゃなくて、「おおっ!」ってなるような、そういうものをいかに作って貰えるかじゃないかなっていう気がするんですよね。
-画集のディテールをただ再現するだけじゃなく、これらを踏まえてどう表現していくかということ?
西井:そうあっていいと思うんですよね。制作者の方なりの、それぞれの見方があっていいと思うんです。
あと、玉盛さんが良くおっしゃっているのですが、艦って、常に一定の形をしていないんです。常に改修工事を行っているので、形とか実は変わっていくものなんだということなんです。本編の作業が本格的になる前に、玉盛さんが最初、「ヤマトを旅の途中で改修していきたい」っておっしゃっていまして。モデリングを次々に変えていくわけにはいかないので、それはできなかったのですが。
でも意味は分かるんですよ。
要するに、攻撃されて、壊れて、直すじゃないですか。その時に改修をするんですね。
装甲を厚くしたり、形を変えていったり……。例えば、この前見つかった武蔵にしても、大和と同型艦でも形が違っている箇所があったりしますよね。そういうことを含めて、プラモデルも色んなモノがあっていいんじゃないかって思うんです。
実は、もっとヤマトに対空砲座増やしましょうって話も内々ではしていたんですよ。「やれたら面白いですよね」ってところまではいったんですけど、やっぱり途中でモデリングを変えてしまうと作業が煩雑になってしまうため、対応できませんと。
でも、本当はやりたかったんですよね(笑)。
戦艦大和にしても、最初の就役時と比べたら、機銃や対空砲などを増やしていっているので、そういうことをやりたかったんですよ。本来のデザインでは付いているところではないところに、もっと銃座とかを配置して。そういうのはプラモデルだったらどんどんできると思うんですよね。
玉盛さんは、補強のために装甲の厚みを増やすとか、凄くやりたかったみたいなんですよ。もっと先端を太らせたいっていう。ただ、そのたびにモデリングを作っていくわけにはいかなかったんですね。モデリングをその都度作って増やしていくと、どうしても煩雑になって、現場でどれを使うのか混乱を招くというトラブルを起こしてしまうことになるんです。劇場一本だけ、とかならまだ管理できるかもしれないですが、テレビシリーズでは話数が26本あったので、何話のカットいくつからどのモデリングを使うのかという管理が難しいですし、間違いがどうしても起こってしまいます。
また単純に、モデリング点数が増えるので、実際の3DCG制作の現場作業も大変になります。ただ、もしできるのなら私もやりたいと思いました(笑)。玉盛さんのその話を聞いて「それはいいですね!」って(笑)。
ですから、プラモデルではそういうことをやって、オレヤマト的な楽しみ方とか、自分の思うランベアとかがあっていいと思うんですよね。そのための指針というか、今まで見えてなかったところを参考にするための本になればいいなと。ガイペロン級も、対空砲座とかもうちょっとサイド部分にもあっていいと思うんですよね、空母ですし。そういうのはもっと自由な発想で、これだったらカッコイイみたいなものを見てみたいですね。自分はプラモデルを作ったりしないので、「あぁ、これいいですね」って思えるものをぜひ見てみたいです。
-最後に、電撃ホビーウェブの読者に向けてメッセージを。
西井:プラモデル作りを趣味でやってらっしゃる方は、自分なりのものづくりがあっていいと思いますね。
あくまで設定に則って公式のものを作るっていうのも作り方だし、それを自分なりのものとしてアレンジしたりして作るのも、作り方・楽しみ方のひとつだと思うので、そういった発想・柔軟性があっていいと思うんですよ。
私は今、『ヤマト2199』のスタッフの立場なので、逆にあまり自由な発想ってしづらいですよね。ですので、その部分を自由に発想して作った物を、私たち『ヤマト2199』のスタッフが見て、「おっ! これ凄い」みたいなものを見せてもらいたい、期待したいと思いますね。
そのための、ひとつの提示みたいな本になれば嬉しいです。
(6月19日 Production I.G会議室にて)
さらに、電撃ホビーマガジン・電撃ホビーウェブではおなじみの『ヤマト』モデラー、サクライ総統からも、この画集発売に寄せて、コメントをいただきました!
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凄い本が発売になります……。
2012年の春から約二年に渡り作例を担当させていただきましたが、正直この本が先に発売され、このディテールの詳細を目にしていたら、電撃ホビーマガジンでの作例は完成しなかったと思います(笑)。
本書に掲載された詳細なディテール画は、本編映像を見ただけでは特殊効果・ピント・前面を歩くキャラクター達が写っているため、細部までは確認が不可能だったシーンです。
それらのファクターを取り除きメカニックのディテールだけを掲載した本書は、モデラーだけでなく、全てのヤマトファンに贈られた“宝物”の様な存在です。
本誌も2年半に渡り、多くのモデラーがオリジナルディテールの追加・電飾加工・SF映画のプロップ風塗装など、様々なアプローチで作例を製作し、全ての艦船を立体化してきましたが、本書を購入した全てのモデラーが“第二ラウンド”として、もう1度ヤマトやガミラス艦艇を作りたくなるでしょう。
さらにカバーイラストのヤマトも、CGとは思えない絵画のような魅力的なタッチで描かれており、こちらもモデラーの製作心を揺さぶる、素晴らしいアートとなっています。
そんな魅力と魔力にあふれる「艦艇精密機械画集」。皆さまもぜひお手にとって、『宇宙戦艦ヤマト2199』の魅力を再発見してみてください。
(サクライ総統)
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<DATA>
宇宙戦艦ヤマト2199 艦艇精密機械画集
HYPER MECHANICAL DETAIL ARTWORKS
■価格:3,704円(税抜)
■発売日:7月31日発売予定
■発売元:マッグガーデン
■仕様:A4フルカラー 128P
○イラスト作画工程徹底解説
『宇宙戦艦ヤマト2199』の美麗かつ細密なメカイラストが描き上がる工程を公開!
○『宇宙戦艦ヤマト2199』メカニックディテール
ヤマトをはじめとする艦艇・艦載機群。
その細部と質感をお伝えするために、この本のためだけに用意し、調整重ねたディテール素材を総数200点近く収録いたします。
アニメーションの画面からは読み取りきれない、 描き込まれたディテールと重厚さをお楽しみ下さい。
解説テキストはすべて西井正典が書き下ろし。
『宇宙戦艦ヤマト2199』のチーフメカニカルディレクター自ら筆を執り、駆使 された技術とメカ達に込められた想いを語り尽くします。
[収録予定メカニック]
宇宙戦艦ヤマト/コスモゼロ/キリシマ/ユキカゼ/
ドメラーズⅢ世/バルグレイ/ランベア/シュデルグ/ダロルド/各艦載機/ほか
○スタッフインタビュー
○カバーイラストは新規描き下ろし。西井正典入魂&拘りの一枚です!
<関連情報>
(C)2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会
(C)西﨑義展/2014 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会