発売インタビュー！ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B 上』
10月26日に発売となった『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B 上』の著者であり、ASTRAYシリーズのすべての構成を行ってきた、スタジオオルフェの千葉智宏氏に、今回の“D ASTRAY B”の魅力を編集部が聞いた。
今後の展開も、ちょっぴり聞けるかも!?
■質問その1 ダンテとエルザの会話は、毎回どのように考えていますか？ また、エルザはどんな性格の女の子ですか？
■スタジオオルフェ 千葉智宏氏（以下、千葉）
二人とも自然に動いてくれています。
その代わりキャラの設定は、最初にすごく考えました。
ダンテについて外見の印象と違って「おちゃめだ」と多くの方から指摘を受けましたが、狙っています（笑）。
一方のエルザは、1話で最初に書き上げてから入稿までにセリフを「短く」書き直したことを覚えています。
より彼女をブッキラボウにするために。
二人そろっていれば基本的に会話は回るので心配していないのですが、一人になると難しいですね。今回は作品全体でバディ物（相棒が居る）を意識しているので、劾とイライジャ、イライジャと風花、ダンテとエルザという風に基本は一人にならないようにしています。まあ、必ずではないのですが。
エルザは、悩まない人です。
彼女は何のために自分が作られたのか「役割を理解している」ので、悩みません。
中盤以降、自分の隠された能力について悩むようになりますが、その悩み方も一般人とは隔たりがあります。
彼女は、劾に対するコインの裏に当たる人物なので、「可能性としてのもう一人の劾」として考えています。
なぜエルザは、劾にならなかったのか。
そして劾はなぜエルザのように「ダンテと行動を共にする傭兵」にならなかったのか。
そこにダンテが二人にどのように接したかが関係してます。
ここは、物語の本筋ではありませんが、後々読み解けるようにしたいと思っております。
■質問2
アストレイノワールの性能について、公開できる範囲で教えてください
■千葉
ダンテは、基本的に長剣による戦いを得意としている以外は、どんな機体でも乗りこなす腕を持ってます。
なのに、わざわざアストレイを用意したのは、「劾と対等に戦いたい」という意志の表れです。
もちろん、ベースがアストレイでも、両者共に改造を加えているので、同じ能力にはなりませんが。
この機体は、アストレイ・シリーズでは珍しく、フレーム色と装甲色が共に黒で、同じ色です。
これは「今までのアストレイとは違う、異端」という意味を持ちます。
アストレイノワールの特出すべき機能は、専用武器のソードピストルです。現在鋭意強化中ですが。
完成後はアストレイ・シリーズを象徴するガーベラ・ストレートに匹敵する切れ味になります。
かなり厄介な敵なのは、間違いありません。
これに対抗するために、劾も新たな装備を用意しています。こちらも注目です。
■質問3
今後の展開についてお願いします
■千葉
上巻は、劾もダンテも、戦い前の準備期間です。
両者ともに「優位に戦うための探り合い」です。
今回は、特にこの「バトル前」に力を入れています。
アストレイの名が示すとおり主人公側も「邪道たち」なので、有利になるためにいろいろやります。
すでに仲間を騙したりしてます(笑)。
作者としては、読者も騙せれば、とも思ってます。その意味で意表を突く事件をいろいろ用意しています。
今後連載される下巻では、ついに劾とダンテ、両者が戦います。
これからお読みになっても、問題ありませんが、上巻を読んでおいてくださると、裏で行われたもうひとつの熾烈な戦いを深く理解することが出来るようになります。
また、伏線もありますので、ぜひ上巻を、ご一読ください。
ダンテとエルザも（ちょっとだけ）登場！
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY Re:MasterEdition』1＆2
価格：各（本体620円＋税）
角川コミックス・エースにて展開中の、ときた洸一先生のASTRAYコミックのリマスター化だが、ASTRAY全6巻が完結し、次にDESTINY ASTRAYシリーズのリマスター化が始まった！ ジャーナリスト ジェス・リブルを主人公に据え、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦から『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に至る空白の2年間、さらにDESTINY時代を描いた作品となる。表紙カバーはもちろんHIRONOX！ ときた洸一氏により、収録内容も一部描きなおされており、なんと、ダンテとエルザもゲスト的に登場するのだ！ D ASTRAY Bと一緒に買えば、楽しさが倍増するはず。迷わずゲット！
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機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B 上
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