『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』、いよいよ8月1日より公開スタート!
巨大生物特撮モノ好き、注目! 実写版『進撃の巨人』がいよいよ公開です。監督にはあの特撮映画の大御所、樋口真嗣氏を迎え、脚本には映画評論などで有名な町山智浩氏が参加しているということでも話題の本作、どんな出来になっているでしょうか。9月19日には後編が公開されるということを押さえたうえでご鑑賞ください。
※一部解説にネタバレ含んでます。
文/百鬼
■ストーリー
巨大な壁に周囲を囲まれた都市。100年前、突如出現した巨人に人類のほとんどは捕食されてしまい、わずかに残された人々は、この壁の内側で細々と生きながらえていた。しかし、巨人の記憶も薄れ、人々はなぜ壁の中で貧しい生活を送っているのかも、わからなくなりつつあった、ある日。
巨人が、100年振りに現れた!
家も家族も夢さえも失ったエレンたちは、新設された壁外調査兵団に入隊し、「巨人を駆逐する」ため、巨人に蹂躙されている農耕地域を奪還するため出発するのだった。
■解説
とにかく巨人が怖い。原作、アニメを完全に超えたのは、まさに、このタイトルロールの存在だろう。世界に誇る日本特撮の第一人者たる樋口監督の面目躍如といったところか。残念ながら、超大型巨人だけは事前の露出が多すぎて、いまさら感は否めないわけだが、実際に本編を観て見れば、あの超大型巨人がスケープゴート扱いだったことがわかる。そのくらい、ほかの巨人たちの百鬼夜行感が半端ないのだ。
原作でも出てくるおっさん型やヤセ型、とっちゃん坊や型はもちろん、原作では出てこなかった女型に子ども型、赤ん坊型など多種多様。本作の最大の見どころは、まさしく巨人の群れに違いないのだ。
もちろんエレンやミカサ、アルミンなどのおなじみなキャラクターたちの活躍からも、目が離せないのも本作の魅力。しかし、原作やアニメの知識がまったく役に立たないということを観はじめてすぐに気が付かされるだろう。
ミカサが“唯一の日本人”だった原作と違って、本作は実写版だけに“日本人だらけ”!? 実写版の新キャラも「ソウダ」やら「シキシマ」などいかにも日本人っぽい名前が増えている。これが何を意味するかというと、完全なオリジナルストーリーになったということ。
当然、エレンやミカサらオリジナルキャラも、原作とは異なる立ち位置を与えられているのだ。しかも、思い切った改変が加えられたため、基本設定になるような部分以外は、まったく違うモノになった。
原作ともアニメとも違う、まったく新しい『進撃の巨人』。このため物語の先が読めない展開で、9月に公開予定の『後編』では、さらに新たな登場人物や新型の巨人も登場? たったひと月ちょっとだけど、きっと待ち遠しくなるに違いないぞ。
完全オリジナルだけど、原作やアニメ版のエッセンスはしっかりと継承!! もちろん、あの“巨人化”エピソードは、ほぼオリジナルのままで再現。“巨人化”後の巨人バトルは、樋口監督の十八番、まさに大怪獣バトルになっているぞ。巨人対巨人、本作の一番の見せ場にはテンション上がりまくり必至だ。
注意点がひとつ。とにかく巨人が怖い。ほとんどホラー映画。巨人に駆逐されてしまう犠牲者たちの姿もスプラッターなので、そういう場面が苦手な人は心して観るように。
原作でも人気のハンジさんは、石原さとみが好演。ちょっとミニサイズなのはご愛嬌だけど、狂気のキャラは実写版でも健在。しかも、3D版なら“飛び出すハンジ”になることは確定だ!
原作では強くて“エレン大好きミカサ”も、かなりな設定変更!? 序盤のか弱げな表情と後半の屈強な兵団服姿のミカサ、この間に一体何があったのか!?
新キャラの人類最強シキシマ。人気の“兵長”ではなく、なぜシキシマなのか!? それも観ればわかる的なキャラだ。しかし、いつもどこにリンゴを隠し持っているのか、そこが気になって仕方ない。
<DATA>
進撃の巨人 ATTACK ON TITAN
原作:諫山創/監督:樋口真嗣/特撮監督:尾上克郎/脚本:渡辺雄介、町山智浩
出演:三浦春馬、長谷川博己、水原希子、本郷奏多、三浦貴大、桜庭ななみ、松尾諭、渡部秀、水崎綾女、武田梨奈、石原さとみ、ピエール瀧、國村隼、他
上映時間:98分
配給:東宝
8月1日全国東宝系にてロードショー
<関連情報>
映画『進撃の巨人』公式サイト
http://www.shingeki-seyo.com/
(C) 2015 映画「進撃の巨人」製作委員会 (C) 諫山創/講談社