連休や夏休みの工作にもピッタリ!メガハウス初の作って楽しいプラモデル『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』ヴァリアブルアクションキットを一手間加えてディテールアップ!
メガハウス初のプラスチック組み立てキットとなる「ヴァリアブルアクションキット」第一弾のサイバーフォーミュラシリーズ作例2回目です。
前回はキットの素性を紹介する記事でしたが、今回は模型作例としての改造提案の記事になります。
前回記事>>『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』メガハウス初のプラモデル・ヴァリアブルアクションキット第1弾を最速素組みレビュー!驚きの手軽さ、精度の高さを動画も交えて紹介!
まずは各車両の完成状態から見ていきましょう。
スーパーアスラーダ01 通常モード
スーパーアスラーダ01 ブーストUPモード
ここからは加工箇所を説明していきます。塗装前状態の全体。全車に言えることですが手軽に仕上げるならば全体的に各部のヒケやパーティングラインの処理、浅いモールドを掘りなおすなどの基本的な処理を行うだけでシャープに仕上がります。小さいキットながら、細かい改造を行うことで模型的な見どころを増やせる要素の多いキットなので、ここからは改造の詳しい説明をしていきます。
コックピットはハンドルのモールドが簡易的なものになっているので、プラパイプと洋白線でそれらしく新造し、計器回りのモールドを追加、塗分けを楽にするために分割しました。
前輪付近のフレームは下部の支えが多すぎるので切り取り、強度は下がりますがシャープな印象になるように加工。
ボディ各所にあるディティールも立体感が足りないので虫ピンの頭や市販のマイナスモールドなどに置き換えて立体感を強調しています。
加工した個所を丁寧に塗り分けることで精密感を増せたかと思います。
ラリーモードで前面に出るライト部です。キットはラリーモードへの変形はできませんが造形はされています。完成後に車体裏面を見ることは少ないですが、見つけちゃったら再現したくなってしまったので、ドリルで二段階の穴をあけて、奥の穴にメタルボール、浅い穴にHアイズを埋め込んでライトを再現してみました。
フロントのアンダーライトも同じ方法でディティールアップ。
肉抜き穴も一緒に埋めておきます。
メインライトは裏面の肉抜き穴を埋め、レンズ部とカウル部にある段差を削り込んでツライチになるように整形しました。
実際の車で見慣れているライトのような部品はしっかり作りこんであげるとリアリティーを増せるので、オススメの工作です。
通常状態のブーストポッドです。上面からだと目立たないところですが、側面から見ると肉抜き部分が割と目立つのでエポキシパテで埋めています。
ブーストアップ状態のパーツはちょっと隙間が寂しかったので真鍮パイプと洋白線でシリンダーのようなディティールを追加し、塗分けを楽にするために分割しました。
サイドブースターは少ないパーツ数で複雑なモールドを再現しているためか、隙間が目立つので各ラインがシャープになるように加工しています。
●塗装に関して
ガイアノーツさんから「サイバーフォーミュラカラー」が発売されているため3車とも積極的に使いました。なお、キャノピーの色は全体を塗ってしまうと暗くなり、作りこんだコックピットが見えなくなってしまうのでフチだけ薄くスモークを吹いて暗くなりすぎないようにしています。
- 本体色白:EX-01 EXホワイト
- 本体色青:ニパ子ブルー
- 本体赤:CM-02 シグナルレッド
- シャーシ:CM-03シャーシグレー
- コックピット内:CM-04タイヤブラック
- ライト周り:045 クリアーイエロー
- 金属色周り:プレミアムミラークローム、020 ガンメタルなど
続いてナイトセイバー005です。まずは完成状態から。
ナイトセイバー005 サーキットモード
ナイトセイバー005 スプリントモード
続いて塗装前状態。今回の3台はすべてハンドルを製作してみました。コックピット周りを作りこむと塗装が大変になるので塗装しやすいように分割しています。
ブーストモードでのエアクリーナー周辺はモールドが浅めな印象だったためモールドを際立たせるために彫り込んでいます。
モールドの追加と細かな塗分けを行うことで小スケールながら精密感は出せたと思います。
定番ですが、エアインテークはフチを薄く、内部は開口し覗いた際に奥まった印象になるようにしています。
内部を黒で塗ったら画像では工作の効果がわかりにくくなってしまいました……。
ナイトセイバーもライト部は開口しメタルビーズを埋め込んでいます。
ナイトセイバーのフロントサスペンションは一体になっているので、くり抜いて立体感を増しています。
ライト裏の肉抜き穴を埋めたり、シャーシ裏のマイナスモールドを置き換えたり……。
ライト裏の肉抜きは「あまり意味ないかな~」と思いながら埋めましたが、撮影の際に下面が反射して写る背景シートを使用したので埋めてよかったです。特にフロントサスペンションの開口はナイトセイバーにおいて非常に効果の高い改造だと思うのでオススメです。
リアウィングは薄くし、シャープな印象になるよう意識しました。
●塗装レシピ
- 本体色白:CM-01 ホワイト
- 本体色赤:CM-02 シグナルレッド
- 本体オレンジ:015 ピュアオレンジ+001 ピュアホワイト+105 蛍光イエローの混色
- シャーシ:012 フラットブラック
- コックピット内:CM-04タイヤブラック
- ライト周り:045 クリアーイエロー
- 金属色周り:プレミアムミラークローム、020 ガンメタル等
ナイトセイバーのキャノピーもコックピットを見せたいのでフチだけクリアーブルーを塗っています。ラストはイシュザークです。
イシュザーク サーキットモード
イシュザーク ブーストモード
こちらも塗装前の状態から。製品版ではあまり問題ないですが、今回の製作で使用したテストショットはモールドが浅かったり太かったりしたので全体的にモールドを彫り直しています。
3車共通でハンドル周り作っていますが、イシュザークは特に資料が見つからなかったのでキットのモールドを参考に何となくのイメージで製作しました。
こちらも塗分けしやすいように分割しています。
前回の記事でもご紹介しましたが、初期のテストショットではインテークが成型されていなかったのでパテで造形しています。キットでもフチを薄く彫り込むとシャープな印象になり精密感が増すでしょう。キャノピー横の丸モールドも市販のマイナスモールドに置き換えました。
コックピット周りは好きに塗り分け、情報量を増してみました。
後部カウルは合わせ目が出るので、ブースター部分で分割を変更。
細かい部分ではありますが、ブースターポッドと噴射口部分の接続ロック部分が一体になっていないのが気になってしまったのでパテで一体化しつつ、ブーストモード時にも違和感出ないようにしています。
ブーストポッドの排気部は構造的に仕切り板があったほうが説得力がありそうな気がしたためプラバンで造形し「開きそうな雰囲気」を出しました。ボディへの接続はインテーク部分にしっかり密着させるためにネオジム磁石を仕込んでいます。
ブーストモードのウィング裏も肉抜き穴があり、側面から見ると目立つのでパテで埋めておきました。
ブーストポッドは整形と塗分けをしやすいように分割しています。
イシュザークの見せ場になる部分なので、全体的にシャープになるように彫り込みました。
イシュザークもコックピットを見せたいのでキャノピーはフチだけクリアーパープルを塗っています。
●塗装レシピ
- 本体色白:CM-05 グリーンホワイト
- 本体色赤:CM-06 クリムゾンレッド
- シャーシ:下地にプレミアムミラークロームを塗装
- 047 クリアーパープルを007 クリアーで割り、
- 薄めのクリアーパープルを塗り重ね
- コックピット内:CM-04タイヤブラック
- ライト周り:045 クリアーイエロー
- ブーストモード内側:下地にプレミアムミラークロームを塗装
048 クリアーグリーン+108 蛍光ブルーグリーンの混色 - 金属色周り:プレミアムミラークローム、020 ガンメタル等
様々なサイバーフォーミュラ系の完成品を見るとキャノピー全体を暗くしているものが多いですが、全車共通でキャノピーは薄く色が乗る程度にし、コックピット全体を暗い色にすることで、横から透かすと透明度が高く、上面から見ると暗く見え、キャラクターのイメージを損ねないように配慮してみました。
以上で作例解説は終わりになります。発売から1カ月経過しSNSなどでもチラホラ完成品も見かけるようになりましたが、簡単に仕上げることもでき、適度なディティール量のため作り込んでも工作が映えて成果を感じやすい「作って楽しいキット」だと思います。この記事がこれから作ろうとする方の参考になれば幸いです。
DATA
ヴァリアブルアクションキット 新世紀GPXサイバーフォーミュラ スーパーアスラーダ01/ナイトセイバー005/イシュザーク
- 半完成無塗装組立キット
- 1/43スケール
- 全長:約110mm
- 発売元:メガハウス
- 価格:各1,780円(税抜)
- 発売中
(C)SUNRISE
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