完成したプラモデルや、争奪戦を勝ち抜いて手に入れたフィギュアを「カッコいいポーズをつけてキレイな写真を撮りたい!」というのは人のサガですよね。はたまた「SNSに上げて自慢したい!」「コンペに応募するための写真を撮りたい!」など、とかく昨今は“写真におさめる”というのがホビー趣味のひとつのスタンダードになっていると感じます。
しかし、この写真におさめるというのが、なかなか悩ましいところ。プロみたいにとはいわないまでも、納得のいく写真を撮るのはなかなか難しいものです。そこで今回は、初心者でもキレイに、しかも簡単に写真が撮れると噂のLEDライト付き撮影ボックスを使って、実際にコレクションを撮ったらどうなるか? 検証していきたいと思います!
▲市販の撮影ボックスを使って、実際に写真を撮ってみます!
LEDライト付き撮影ボックスを試してみる!
今回、撮影ボックスを購入してレビューするにあたり筆者が条件として挙げてみたのが、以下の5点です。
- 細かい付属品を買う必要がなくオールインワンで済む
- 難しいライティングをしなくて済むLEDライトが付属する
- 大きめのフィギュアでも撮れるボックスサイズ
- コンパクトに収納できる
- 価格控えめ
この条件で検討を重ねた結果、Amazonで販売しているSAMTIANというメーカーの調光器付き撮影ボックスをセレクトしてみました。
▲こちらがAmazonから届いた状態(一度開封してしまいましたが…)。思ったよりも薄い箱に入って届きました。価格は5,999円(税込)。なかなかリーズナブルなお値段じゃないでしょうか。
▲中身を取り出し、梱包を解いて並べた状態。左からLEDライト用のコントローラー、撮影ボックス(40×40×40センチ)、LEDライト、背景紙。このほかにディフューザー用の白い布が付属します。まさに「必要なものがぜんぶセットになってますよ」という感じの内容です。
▲そしてこの撮影ボックスを選んだ理由のひとつに、背景紙の豊富さがあります。黒、白、赤、フレッシュ、水色、グレーの6色が付属。PVC製なのでシワができづらいのもポイントです。
▲また、持ち手がついているので、移動時などは手提げで運べます。折れてしまうのがちょっと心配ですが、背景紙もこの中に挟んで持ち運ぶことができますよ。収納スペースに関しても問題なさそうですね。
▲それでは組み立ててみましょう。折りたたまれていた撮影ボックスを広げると写真のような感じに。ボックスの内側(写真で上に見える面)は全面が銀レフ状になっているので、光の回った明るい写真が撮れそうです。
▲写真に赤線で示した部分がマジックテープになっており、折り紙の要領でサイコロ状に貼り合わせていくだけで撮影ボックスが完成します。
▲パタパタと組みたててみると、このような感じに。まだ背景紙やライトをセットしていませんが、慣れれば1分でこの状態にできます。
▲マジックテープで貼り付いている前面のカバーを剥がした状態。ここがカメラでのぞきこむ撮影口になります。
▲さらに、このボックスは天面にも取り外しできるカバーがついており……。
▲外してみると、ここにも撮影用の穴が。ここから撮れば、俯瞰からも撮影できる仕様になっています。
▲また俯瞰撮影用の穴は、収納時にLEDライトを入れておく場所になります。
▲ちなみに外したカバーは、裏面が銀地になっているのでレフ板として使うことも可能。なかなか機能的なデザインですね。
▲さて、ボックスの組み立てに戻りましょう。いったん前面と天面のカバーを開き、背景紙をセットします。わかりやすいように、赤の背景紙を使ってみました。
▲背景紙は写真に青の矢印で示したスリーブ部分に差し込むだけでセットOK。ラクチン!
▲ちなみにこのチョロンと出ているマジックテープですが……。
▲写真のように、付属のディフーザーをセットするときに用います。丸穴が開いているので、俯瞰からの撮影時にも使うことができますよ。
▲さあ、あとはLEDライトをセットするだけです。
▲とはいっても、ボックスのフチに引っ掛けるだけでOKです。
▲単純な構造なのですが、ゆえに写真のようにスライドしてLEDライトの位置を調整できたり……。
▲光が当たる向きを調整したりすることができます。
▲電源はLEDライトの側面にコネクタをセット。
▲光らせるとこんな感じになります。
▲スイッチのON/OFF、光の強さは写真の手元コントローラーで操作可能。
▲部屋が狭く、屋外で撮影したためコネクタはつながってないのですが、これで撮影ボックスの完成です。
▲前面のカバーをはねあげれば、撮影口を広くとることもできます。
実際に撮影ボックスを使って写真を撮ってみる!
さあ、撮影ボックスも完成したので、いよいよ実際に写真を撮っていきましょう。いろいろなサイズのアイテムや背景紙、光の加減などを組み合わせて試していきます。筆者はカメラ素人なので、「初心者が撮ってもこのくらい撮れる」という参考にしていただければと思います。
▲実際にボックスを机に置くと、このようになります。室内だとかなり大きく感じます……。
▲まずは水色の背景紙を使って、手元にあったやまとの「1/12 キリコ・キュービィ」(figmaくらいのサイズ)を撮影してみました。カメラの設定はオートでなにもいじっていないのですが、なかなかキレイに撮れました!
▲寄ってみました。少し写真が暗いでしょうか? このあたりはライト位置の調整などが必要かもしれません。ちなみに筆者はフラッシュをたくのが苦手なので、すべてノーフラッシュで撮っています。
▲続いてこれまた手元にあった「パームアクション ダンコフ」を撮ってみました。ボックスの内側が銀地でレフ板の役割をしてくれるので、いい感じに光がまわってくれています。
▲背景紙を赤にチェンジして、「S.H.Figuarts バルログ」を撮ってみました。鮮やかな色は色移りしてしまうかな?と思ったのですが、色味も狂うことなくキレイに映ってくれました。
▲今度は背景をフレッシュ系のカラーにチェンジ。アイテムの輪郭がくっきりと見える背景色ですね。ピントは手前の「ROBOT魂 ガンキャノン重装型 ver.A.N.I.M.E.」にあわせています。奥は「ROBOT魂 プロトタイプガンダム ver.A.N.I.M.E.」。
▲背景紙をグレーにチェンジし、大きめサイズ(ガンプラでいうと1/100サイズ)の「G.F.F. METAL COMPOSITE RX-78-2 ガンダム(40周年記念Ver.)」を撮影してみました。問題なく背景におさまってくれますが、あおりのきついアングルだと少し背景が切れてしまうかもしれません。
▲ここで俯瞰の穴から一枚撮ってみました。箱などの置き撮影に使えそうですが、大きいサイズだとちょっとハミでてしまいますね。
▲メカや男ばかりになってきたので、女の子フィギュアも撮ってみましょう。背景を白にし、「アルファオメガ ラブライブ! 東條希 ぺんてるアイプラスコラボVer.」を撮影してみました。影をできるかぎり作らないように、手元の調光コントローラーで明るさを最大にしています。
▲またメカに戻りますが、白背景×白系機体も問題なく撮影できそうです。写真は「#0037 G.F.F. パーフェクトガンダム」。
▲そして背景紙を黒に。やはり黒バックはアイテムが締まります。写真は「HG 1/144 RX-78-2 ガンダム[BEYOND GLOBAL]」。
▲うまく撮るのが難しいポージングも、安定して撮影できました。写真は「超合金魂 無敵超人ザンボット3 F.A.」。
▲最後にコンペ応募用などの参考に、塗装したアイテムも撮ってみました。塗装の質感などもいい感じに映ってくれそうです!
以上でレビューは終了です。筆者はこれまでライティングに苦手意識があったのですが、LEDライトつきの撮影ボックスなら難しいセッティングをせずとも“いい感じ”なライティングになってくれるので、かなり満足のいく写真を撮ることができました。同じような悩みを抱えている方に、特におすすめしたいと感じましたね。また、収納時も薄くたたむことができるので、置き場所に困らないのポイントです。この夏のお家時間は、撮影ボックスを使って愛するコレクションを写真におさめてみませんか?