“仕上がってる”「ゴールドジム ミニチュアコレクション」はいかにして誕生したのか?――ケンエレファント開発者インタビュー

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吉野家のメニューに、ビクターの昭和電化製品、カリモク60の高級家具に、理髪店の機材、各種銘菓、純喫茶のアイテム、関西電力送配電の鉄塔――。

これらは東京都千代田区のメーカー「ケンエレファント」が、カプセルトイ・ミニチュアトイとして世に送り出した、直近の主なラインナップです。「ノンタン」や「ねずみくん」などの版権ものと並行して発表される、これら「企業ライセンスもの」と呼称されるケンエレファントのアイテムは、意表を突くピックアップとその緻密さが相まって、毎回新作が発表されるごとにSNS等で大きな話題となっています。

 

 
そんなケンエレファントが、今度は世界30ヵ国・700以上の店舗数を誇る世界最大級のフィットネスクラブ、「ゴールドジム」とコラボレーション! 世界最大級のスポーツジムネットワーク「ゴールドジム」を日本で運営するTHINKフィットネスより許諾を得て「ゴールドジム ミニチュアコレクション」と銘打ち、全国のカプセルトイ売場、ホビーショップなどで2021年10月28日より発売開始となりました。

なぜ「ゴールドジム」がピックアップされたのか? そもそも、こういったコラボレーションはどのようにして生まれるのか? そして、今回の「ゴールドジム ミニチュアコレクション」に盛り込まれたこだわりとは? そういった気になるポイントを、開発に携われたケンエレファントのご担当者に直接伺って来ました。その内容を、撮り下ろし写真とともにご紹介します!

 

 
今回、インタビューにお答えいただいた皆様(※お名前の五十音順)

企画開発部 課長 伊藤裕氏
営業部 課長 蒲地加代子氏
プレス 森江智世氏

 
――貴社では「企業コラボ」モノのカプセルトイ・ミニチュアトイを多く手がけられていますが、今回ゴールドジムをピックアップされた経緯をまず教えていただけますでしょうか。

蒲地:最初のアイディアはいつも個人の好みと価値観からですね。この企画の立案当時、弊社の企業会議は男2・女2のメンバーで行っていまして、その4人が「よし、やっていこう」となったものを企画に落とし込んでいます。

この企画に際しては、4人中、男2人による猛プッシュがありました。その2人は弊社の社長とミニチュア事業部の部長で、実はゴールドジムに通っているんです(笑)。結果、社長の熱い気持ちが勝り、「まずはいったん、ゴールドジムさんにお話をさせていただこう」というところから始まりました。

森江:社長は前からずっと、ゴールドジムさんのミニチュアをやりたかったんですよね。

蒲地:そう。たぶん最初に聞いたのは一昨年ぐらいかな。ずーっと言っていたんですが、私はわからないのでスルーしていました(笑)。

森江:社内でもプロテインの大きな容器をよく見かけましたもんね。

伊藤:今もありますよ。社長に「飲んでいいよ」って言われるんですが、僕は鍛えていないので飲んでいません(笑)。

――ゴールドジムさんの反応はどうでしたか?

蒲地:ゴールドジムの日本における社長様や皆様としては、「ミニチュア? 何を作るの?」という、今一つピンと来ておられない印象だったのですが、弊社の実績を見ていただいて、「あっ、これだったらゴールドジムの世界観が作れるかもね」という良い反応をいただきました。

どちらかというと今回は、「こういうものを作りたいんです!」と提案しに行ったというより、「まず教えてください!」というスタンスでしたね。現場に代表と部長は携わらないので、私と、新たに企画開発部の伊藤という、筋トレについてまったく無知な私たち2人が携わることになりました(笑)。

伊藤:筋肉の知識がない、まったく鍛えていない者たちが担当ということに(笑)。ですのでゴールドジムさんには、本当にいろいろ教えていただきました。

――ミニチュア化するアイテムはどのようにチョイスされたんでしょう?

蒲地:ゴールドジムさんはボディービルの大会を開催されていますし、利用者にはプロの格闘家やレスラーも多くいらっしゃいます。そういった方々が見ても素人っぽくなく、私のような素人が見ても「あっ、ゴールドジムってこうだよね」と思えるようなものを選びたいという思いがありました。

伊藤:このダンベルはIVANKO(イヴァンコ)というメーカーさんのものなんですが、実物はめちゃくちゃ重くて、誰も持てませんでした(笑)。これはベルトとセットで、ベルトは柔軟素材なのでグニュッと曲がりますので、金具のところに通してちゃんと巻くことができます。サイズが合いそうな、お手持ちの人形にも巻いていただきたいです。ベルトにはゴールドジムさんのロゴが入っています。

 

▲トレーニングレザーベルトとIVANKOセットダンベル。これらは2つで1商品。

▲ベルトの中央にはゴールドジムのロゴが入っている。

▲ダンベルはサイドの部分にIVANKO(イヴァンコ)のロゴが。

蒲地:このダンベルの実物はちょっと特殊で、ここまで重いダンベルを使われるのはプロの方たちが多いと思います。

――なるほど、それならプロが見れば価値がわかりますし、素人目にもインパクト大なアイテムです。他ではプロテインもそうですかね?

蒲地:プロテインは最初、先方としてはラインナップにあまり入れたくないという反応でした。「どちらかというと、マシン系でガチガチに固めたい」と。あと、格闘技用のグローブも候補に挙がっていました。ただグローブは、素人目には「ゴールドジムらしさがミニチュアで伝わるかな?」という心配がありました。私としてもプロテインやそれを混ぜるためのシェイカーなどのほうが、イメージしていただきやすいかなと。

伊藤:シェイカーも最初、いらないって言われたんですよね。

蒲地:でも、素人目線も大事だということで、これは絶対に入れたいと推させていただきました。その一方で、「Tシャツだけは絶対に入れてほしい」というご意向があり、最終的にはTシャツ、シェイカー、プロテインの3つでセットということになりました。

 

▲ホエイプロテイン、シェイカー、Tシャツ。これらは3つで1商品。

▲話題にあがったTシャツ。樹脂製で、表面のプリントはもちろん実際のTシャツでも使われているもの。

▲裏面。ボールチェーンが付属しており、ストラップとして使用可能。

伊藤:シェイカーの中に入ってるプロテインは、ミックスベリー風味が1番人気とのことで、その色を使っています。

 

▲プロテインが入った状態のシェイカー。正面にはゴールドジムのロゴ。中身の色合いはミックスベリー風味のものを再現。

▲横にはメモリがプリントされているが、実物でこれをはっきり確認するにはおそらく虫眼鏡が必要だ。

▲中身のプロテインは別パーツとなっており、フタを開けて抜くことも可能。

伊藤:プロテインの袋は現物がゴールドなんですが、ミニチュアの生産上、ゴールドのシールというのがなかったんです。ただ、シルバーのシールはあるので、それにちょっと薄く黄色を塗って、その下地のシルバーを透過させてゴールドに見える工夫をしています。

 

▲ホエイ(乳清)プロテインのパッケージ。実物のパッケージデザインをそのまま縮小し、ラベルで再現されている。

▲裏面の説明書き。

▲これを読むのは虫眼鏡でもかなり厳しいレベル。細かいッ!

――試行錯誤された様子が伺えますが、完成品はゴールドにしか見えません! ゴールドといえば、シンボルトロフィーもそうですね。

伊藤:トロフィーは、塗りでゴールドに見えるよう工夫をしています。

森江:このトロフィーは現物をお借りしたんでしたっけ?

伊藤:しました。実物はゴールドジムさんの店舗などで、表彰に使われるものだそうです。

 

▲シンボルトロフィー。その名のとおりゴールドジムを象徴するアイテムの1つ。

▲背面。台座部分は取り外せる。

▲台座の正面。よ~く見ると文字がプリントされており、この点もやはり実物と同じ。キレてる!

――パワーラックだけは、ややパーツ多めの組み立て式ですね。

伊藤:はい。これは解説書とは別に、組み立て用の說明書も付けています。カプセル商品なのでカプセルに入れないといけないという大前提から、なるべく簡素化したつもりなんですが、それでも結構パーツ数が多くなってしまいました。

 

▲TUFFSTUFFパワーラック(IVANKOバーベル付き)の組み立て前。解説書だけでなく、組み立て用の説明書も同梱されている。

▲こちらが完成させた姿。フックにはもちろんバーベルを掛けられる。

▲パワーラック本体の両サイドに付いているプレートは、すべて着脱可能。

伊藤:その分細かくて実際のパーツと同じ構造の箇所もあり、例えば目盛りなども付属のシールを貼ることで再現していただけます。バーベルももちろん掛けられるようになっていて、実際のパワーラック同様、落としても下にある左右のバー(ストッパー)で受け止める構造になっています。

 

▲メモリに注目! ここも緻密なこだわりが感じられる部分だ。

▲TUFFSTUFFのロゴは、上部にあるバー中央に。

伊藤:このパワーラックの実物はTUFFSTUFF製なんですが、バーベルだけはIVANKO製です。プレートも、そのIVANKO製のものからちゃんとサイズの造形をしていて、これらは全部外せるようにもなっています。5キロ、10キロ、15キロ、20キロの数字や、メーカーロゴもそれぞれにしっかり入っています。

 

▲バーベルとプレートを取り外した状態。

 

▲実物をかな~りじっくり見ないと気づきにくいが、プレートそれぞれにはIVANKOのロゴが凸状に刻まれている。

――ベンチプレス用の一式は、パワービルダーベンチっていうんですね。

伊藤:そうです。こちらもパワーラック同様、もしバーベルを落としてもストッパーの上に落ちるので、怪我をしない仕様になっています。これはメーカーさんは特に指定はなかったんですが、ゴールドジムさんのロゴを両サイドに入れています。今回のみならず、弊社のミニチュアでは「ロゴ入り」にもこだわっています。

 

▲パワービルダーベンチ(IVANKOバーベル付)。

▲こちらは側面にゴールドジムのロゴがプリントされている。

――「ゴールドジム ミニチュアコレクション」は全5種ですが、それ以外のおまけとして、全アイテムに必ず付いてくる「10%OFFクーポン券」が画期的だなと思いました。

蒲地:はい、使用期間は決まっているのですが、一部店舗を除く全国のゴールドジムや、フィットネスショップにてご利用いただけます。全国流通のクーポンというのは、弊社では初めてですね。

 

▲ゴールドジム、フィットネスショップで使用可能な、10%OFFクーポン券。なんと1商品に1枚がもれなく封入されている。(※この写真では掲載用に「SAMPLE」の透かしを入れています)

蒲地:この企画を立ち上げた時はすでにコロナ禍の時期でしたので、ゴールドジムさんだけでなく多くのジムが休業を余儀なくされている状況でした。それもあって、社長には「初心者にはゴールドジムって敷居が高いかもしれないけど、最初に出向くきっかけとしてミニチュアが一役買えないかな」という思いがあり、その一助として「タダ券や体験券みたいなものが付けられないか、提案してみようよ」という話になったんです。結果、「お店で使えるクーポン券とかはどうですか?」とTHINKフィットネスさんの側から提案をしていただいて、付けられることになりました。

――実際、完成品をゴールドジムさんに見ていただいて、反応はいかがでしたか?

蒲地:実はゴールドジムさんの店舗でも展開していただけることになったんですよ! 国内全店だと思います。

ゴールドジムさんの各店舗内では、プロテインやTシャツなどの物販をされているんですが、今回企画を持ちかけた当初は、それらと混ぜて店舗に置くことはできないというお話だったんです。それが開発が進んで、ちょっとずつ完成していく過程も見ていただいた中で、「これだったら店舗で売ってもいいですよ」という許可をいただきまして。ゴールドジムさんではブラインドBOXでの販売が中心ですが、何店舗かにカプセルトイ自販機を置いていただき、カプセルでの販売もしていただけることにもなりました。

――このアイテムの情報解禁後、ユーザーさんからの反響はいかがでしたか?

蒲地:「ジムもの」といいますか、バーベルなどの器具ミニチュア自体は他社さんでも出されたことはあるんです。でも今回は「ゴールドジム」という強い名前と合わせてバーンと告知ができたので、「ゴールドジム、何で!?」とか「えっ、ゴールドジム! すごい!」といったような、衝撃が感じられる反応もいただけました。

――トレーニング用の機材・器材はほかにもありますから、「これを入れて!」みたいな反応も来そうですね(笑)。

森江:めっちゃ来ますよ!(笑) 別シリーズの「これの続編出して!」などもそうですが、皆様からはいつも多くの要望を頂戴しています。

蒲地:新シリーズとして「ケンエレさん、次これ作って!」みたいなご提案も、すごくありますよね。

森江:Twitter上で見かけて、どうしたらいいのかなって(笑)。

蒲地:見かけた「これ出して」という案をもうすでに仕込んでいる時があって、そういう場合は「出るよ~、もうすぐ~」とニヤニヤしています。ウフフ(笑)。

――「ゴールドジム ミニチュアコレクション」も、もしかしたら反響次第では第2弾という話になるかもしれませんよね。読者の皆さん、遠慮なくどんどん要望しましょう!(笑) 本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

DATA

ゴールドジム ミニチュアコレクション

  • カプセル商品・ブラインドBOX商品
  • 全5種
  • 企画制作・発売元:ケンエレファント
  • 価格:カプセルトイ…1回500円(税込)、ブラインドBOX…1個550円(税込)
  • 2021年10月28日(木)発売
  • 販売ルート:全国のゴールドジム、フィットネスショップ、カプセルトイ売場、ホビーショップ、オンラインショップ、ロフト(一部店舗)、ケンエレスタンド秋葉原店・新橋駅店、上野ランドなど

※1個につき1枚、ゴールドジム、またはゴールドジムが運営するフィットネスショップで使用できる10%OFFクーポン券付き。
※本商品の対象年齢は15歳以上です。
※実際の商品とは仕様が異なることがあります。
※商品は中身が見えないブラインド仕様での販売となります。商品を選んで購入することはできません。
※販売開始時期は店舗によって異なります。

 

ケンエレファント

2000年創業。オリジナルアイテムでカプセルフィギュア市場に参入したのは2015年のこと。神田猿楽町から「世界を面白くする」をモットーに、これまでのフィギュアメーカーとはまったく違う視点から「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける会社です。世界中の物をリアルなミニチュアにするべく、多彩な業種のプロダクトを正式ライセンスのもとミニチュア化し、各種ギミックを可能な限り再現させたクオリティの高さで、ミニチュアやおもちゃ、カプセルトイの愛好家から人気を集めています。

 

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