素組みでガンプラ!【基礎】チッピングによるウェザリング塗装法 後編

更新日:2016年12月28日 12:45

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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

素組みでガンプラ!【基礎】チッピングによるウェザリング塗装法 前編」では、ハードなウェザリングを施すため、まずはディテールを強調したい部分に「ウォッシング」を行いました。後編では、キズやサビの表現などに用いられる「チッピング」のほか、雨や油の垂れ跡を表現する「ストレーキング」という塗装方法を説明します。

 

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 ストライプシールを貼った部分も、再度「ツヤ消しクリアー」を吹いたので、全体のツヤ感は整いました。しかし、ストライプ部分はウォッシングを行っていないため、この部分の色みが“浮いて”見えてしまいます。

そこで、再度ストライプマーキングにもウォッシングを施します。ツヤ消しをしているのできちんと塗料をのせることができますが、塗料を大量に塗布すると、ホイルシールを傷める可能性があるので、少量の塗料で慎重に作業を行うよう心がけてください。

 

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 次に“ストレーキング(雨や油の垂れ跡)”を施します。ここで使ったのはGSIクレオス「Mr.ウエザリングカラー・グランドブラウン」。この塗料は成分が油絵の具に近いので、伸びも良くウェザリングに適した塗料です。この塗料で“ストレーキング”を施していきます。塗るというより“描く”ように縦方向に塗料をのせていきます。その後、半乾きの時に、専用の溶剤で描いた“ストレーキング”の両側をぼかしていきます。描いた線の半分くらい細くなるようにぼかしていくのがコツです。

 

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 そして、“チッピング”を施していきます。通常、ウェザリングはエナメル塗料や油絵の具で行うのですが、本コーナーは“素組み”……つまり基本塗装を行っていないので、溶剤系アクリル塗料(通称・ラッカー塗料)で行っても問題ありません。ですので、今回は溶剤系アクリル塗料で“チッピング”を行います。用意するのはMr.カラー「40番・ジャーマングレー」と「29番・艦底色」です。この2色を6対4程度で混ぜ、“茶系のダークグレー”を作ります。

 

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 キッチン用の“スポンジ”を小さくちぎって、少量の塗料を含ませ、エッジ部分など塗装がハゲそうな箇所にポンポンと押し付けていきます。塗料を付けたスポンジを紙などで3回ほど叩き、余分な塗料を落としてからスタンピングするのがコツです。

ダークグレーの塗料が完全に乾くとツヤ消し状態になり、“塗装が剥がれ露出した金属が錆びた”ような色になります。「40番・ジャーマングレー」と「29番・艦底色」の混合比でニュアンスが変わるので、好みの色みや、模型の基本色に合うダークグレーを見つけてください。

 

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 最後にもう一色、“塗装が剥がれて錆びる前”の地金の色を加えてみましょう。使用するのはMr.カラー「8番・シルバー」です。

先ほどのチッピングは「塗装が剥がれ、時間が経過した」色に対して、シルバーのチッピングは「塗装が剥がれて間もない」箇所となります。ですので、先ほどの“錆び色”よりも面積は少なく、チッピングする箇所もさらに限定されます。錆び色の“内側”や“先端”、脚周りやクロ―など使用頻度や摩擦の起こりやすい場所を選びましょう。

 

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またテクニックとして、先ほどホイルシールを重ねた場所などに使用すると、不自然な貼り跡を隠すことができます。

 

 

■完成写真はコチラ!

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■まとめ

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別記事のプロトタイプグフと同じく、近年このような汚しを施した作品を見かける機会が少なくなりましたが、やはり初期のモビルスーツには似合う塗装法だと思います。

このようなウェザリングは、“金属模型の塗装がハゲた”ように見えれば成功です。今回のテーマは“チッピング”であるため、わかりやすいよう全身をかなり激しく汚していますが、身近な土木機械などを観察して、「どこがどのようにハゲチョロになるのか?」を観察することが大切です。

 

 

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