バンダイガシャポンから「HG松竹×東映 怪獣まつり」発売!松竹と東映がタッグを組んだ大怪獣映画『大怪獣のあとしまつ』監督 三木聡氏と造形 若狭新一氏に制作秘話直撃インタビュー!

天を貫くかのごとき巨体! 大地を揺るがし進む圧倒的な質量!! 絶対的な強者の姿に、人は恐怖と畏怖と憧憬を抱かずには居られない存在——怪獣。
ですが、生物である彼らにも等しく死は訪れます。ならば打倒され息絶えた死体をどうするのか!? 誰もが知ってる巨大怪獣の誰も知らない死んだ後を描いた映画『大怪獣のあとしまつ』が、いよいよ2022年2月4日(金)より全国ロードショーとなります。

そして劇場公開に合わせ、バンダイよりカプセルトイ「大怪獣のあとしまつ公開記念 HG松竹×東映 怪獣まつり」が発売! 大怪獣「希望」だけでなく、松竹を代表する怪獣『宇宙大怪獣ギララ』より「ギララ」と東映『キャプテンウルトラ』より「メタリノーム」が立体化! そして謎の「キノコ」も……!?

 

松竹と東映がタッグを組んだ異色の大怪獣映画!

松竹と東映という長い歴史を誇る映画会社がタッグを組む異例ともいえる本作。監督・脚本を務めるのは、ドラマ「時効警察」シリーズ(EX)をはじめ、数々の映画やTV番組で独自の世界観を構築し熱狂的なファンを擁する三木聡氏。そして、本作の象徴である大怪獣「希望」の造形は、「平成ゴジラ」シリーズや「ウルトラマン」シリーズなどで造形を手がけてきた若狭新一氏が担当。その他、日本の映画界・特撮界をリードする才能が集結し、今までの怪獣映画では語られることのなかった“あとしまつ”の物語が描かれます。

▲監督の三木聡さん(右)と造形の若狹新一さん(左)

 

今回は劇場公開記念・「HG松竹×東映 怪獣まつり」発売記念ということで、三木監督と若狭さんへ直撃インタビュー! 制作秘話だけでなく、できたてほやほやのカプセルトイを手に取っていただき、その感想をうかがいました。

 

映像化されていない時間帯にも面白いことがきっとある

——いよいよ「大怪獣のあとしまつ」が公開となりますが、本作の構想のきっかけを教えてください。

三木:もともと僕はバラエティ番組の作家で、今から30~40年ぐらい前に映画の番組をやっていたんです。ウェットスーツを脱ぐと白いタキシード姿になる「007」は、着るときどのくらいの時間をかけているか? とか、『ゴッドファーザー』のベッドに置かれた馬の首はどうやって置いたのか? みたいな。

若狭:(笑)

三木:そういう映画の中で映像化されていない時間帯で面白いことがあるんじゃないか、って思っていました。

 

――その発想が本作の「怪獣の死体をどう片付けるのか」に繋がっていくんですね。

三木:映画ライターの泊貴洋さんの著書「映画監督になる」(2006年)のインタビューの中で「次回作は?」とか聞かれて、「ガメラの死体を片付ける映画……甲羅と体は分別して……」と答えているんですが、それがスタートと言えばスタートです。もちろん、そのまま企画が動くことはなかったんだけれど。
それからしばらくして、東映さんに「ある若者がショッカーになるまでの話」って企画を持ち込んだんだけどそれもダメで。『ジョーカー』とかあるんだから、いいと思ったんだけどなあ……(笑)。
そこで別の企画として「怪獣の死体を片付ける映画をやりたいんです」と提案したら、それ面白いじゃないですか! って。それが本作のスタートでした。

 

 

——本作の象徴であり主人公ともいえる怪獣「希望」の造形を若狭さんにお願いした理由は?

三木:実際に企画が動き出していろいろ準備を進めていったんですが、「希望」の造形がなかなかうまくいかなくて。そこで佛田さん(※編注)が「造形は若狭さんにお願いしよう」って提案してくれたんです。実際問題、受けていただけるか不安だったんですが、とにかく一度お会いしようってことになり、緊張して「はじめまして」って挨拶をしたら「前に会ってますよ」って言われてびっくり、みたいな。

若狭:あははは。

三木:さっきお話した映画の番組をやっていた頃に、取材に行ってるらしいんですよ。

若狭:らしいって(笑)。僕が出る番組の構成を三木さんがされてて、その打ち合わせで1、2度お会いしているんです。その時にいただいた名刺が「三木聡」って名前がシンプルに書いてあるだけで、それがずっと印象に残ってて覚えていました。

三木:本当に失礼ですよね、すみませんでした。

(※編注)本作で特撮監督を務める佛田洋氏。「地球戦隊ファイブマン」を皮切りに、東映の「スーパー戦隊シリーズ」や「平成仮面ライダーシリーズ」で特撮監督を務め、その活躍の場はTVシリーズに留まらず数多くの劇場用映画作品へも広がっている。

 

今それ造形でやらなきゃいけないの?

――造形のオファーをいただいたとき、本作の企画書や脚本を読まれてどういった印象を持たれましたか?

若狭:佛田さんから、「怪獣が出てくる映画を作ってるんだけれど怪獣は死体なんだ。で、それを作るのに難航しているので参加して欲しい」って連絡をもらったのですが、「今それ造形でやらなきゃいけないの?」って話を最初にしたのを覚えています。
僕らみたいな造形が、立体物を造って映画をやるって時代は正直に言うと20世紀で終わってしまった。21世紀でほぼ全てデジタルになりました。デザインも仕上げも、当然中間のプレビジュアライゼーションも全てデジタルになってしまっている。「なんでいま僕たちが……」っていう想いが最初はありました。
だから作業がはじまっても、最初は「本当にこのまま行くのかな、デザインを作った時点で終わりかな」とか考えていましたね。

 

 

――三木監督から「希望」について具体的な要望などはありましたか?

三木:基本的には若狭さんにお願いしちゃいましたよ。

若狭:違いますよ~!(笑) ほとんど全部、事細かな指定がちゃんとありました。怪獣の品種がどんなものであるかだとか、どのような形状であったかとか。三木さんの意見を佛田さんがくみ取り形にしてきたものをベースに、形を一つ一つ監督に希望を――それこそ希望ですね(笑)――を伺いながら粘土で作り上げていきました。

 

僕の映画はばかばかしいものを目指しています

——若狭さんが印象に残っている具体的なリクエストはありますか?

若狭:三木さんが最初におっしゃって良く覚えているのが、「僕の映画はばかばかしいものを目指しています。怪獣もどこか馬鹿馬鹿しさがないといけないので死後硬直の足がピーンと立っている状態は(ばかばかしくて)すごくいいので、ぜひこれでお願いします」っておっしゃってて。

三木:若狭さんとディスカッションしている時に出てきた話だったと思います。モニュメントみたいにしたいという話があって、「100メートルぐらい足が上がっていたら面白いよね、若狭さん、造形的にどうですか?」って話から発展していき、この話になったと記憶しています。

若狭:その時監督は、間近で見てすごく巨大に見えた茨城県の牛久大仏(※編注)が自身のイメージとしてあるって言ってましたよね。
正直に言うと、怪獣ばかり作ってきた僕にはそういう具体的なイメージっていうのが実はあんまりなくて。監督の中にあった、モニュメントであったり、大きさ・巨大感っていうのに牛久大仏があると聞き、なるほどなぁ、って思ったんです。

(※編注)茨城県牛久市にある大仏立像。浄土真宗東本願寺派本山東本願寺が主体となって建立され、全高約120メートルは青銅製立像としては世界一の高さを誇る。

三木:若狭さんと希望の足の話をしたあと、実はみんなで観に行ったんですよ。

若狭:え、行ったの!?

三木:臨場感や量感みたいなものをみんなで共有しておいたほうがいいだろうってことで、野口さん(※編注)や佛田さんたちともう一度行ったんです。
目の当たりにすると、とにかくデカい。「足が100メートルの高さにあがってるとしたら、アソコが足のコレなんだ」なんて言いながら眺めましたよ。

(※編注)本作のVFXスーパーバイザーを務める野口光一氏。『男たちの大和/YAMATO』(2005年/監督:佐藤純彌)、『はやぶさ 遥かなる帰還』(2012年/監督:瀧本智行)、『楽園追放』(2014年/監督:水島精二)『正解するカド』(2017年TVシリーズ/総監督:村田和也)をはじめ数多くの作品でプロデューサー、VFXスーパーバイザーを務める。現在『怪獣デコード』を制作中。

若狭:でも、それって大事なことですよね。東京タワーの半分ぐらいって言っても分からないですし。

三木:目の前に物があって、あれが足だと思うとイメージしやすいんですよね。

 

――あの強烈なインパクトの「希望」のポーズの説得力は牛久大仏にあったんですね。

若狭:このキービジュアル、やっぱりこのポーズ、このイメージなんですよ。対案も色々考えたんですけどね。

三木:そうそう、色々と考えたんだけれど、みんなの意見を集約すると、どうしてもこれに落ち着いてしまう。やっぱり、若狭さんのところに初めて「希望」を観に行った時のインパクトがすごすぎたんですよ。全高6メートルのすごい物ができ上がってましたからね、びっくりですよ。これはヤバい! って。

若狭:三木さん「ああ、こんな風にできるのか」って言ってくれたのを聞いて、ちょっとホッとしたんですよ。うれしかったなあ。

三木:いやもう作っているメンバーが錚々たる顔ぶれですからね。造形界のオールスターキャストでお贈りする怪獣造形って初めてなんじゃないかな。

若狭:たしかにそうかもしれませんね。今回は記念碑的な意味合いもあったので、それこそ平成のVSシリーズを作ってた頃に怪獣の造形をしていたメンバーのヘッドクラスに集まってもらいました。

三木:このメンバーで三木の映画か……ってなりますよね。

若狭:いやいやいやいや、そんなことないですよ!

 

そこに“物”があるすごさ

三木:でもね、造形物があるっていうことの偉大さは撮っててすごく感じました。野口さんとも話をしたんだけど、やっぱり物がそこにあることのすごさって、CGではなかなかたどり着かないんですよね。スキャンしてデジタルデータにするにしても、造形で6メートルの物があれば、当然描写は細かくなりますし。

若狭:そうですね、あれをすべてをデジタルで作り込むのは不可能かもしれない。

三木:やっぱり不可能ですよね。ハリウッドでもCGの計算結果だけのVFXっていうより、実際にワイヤーワークで人が動いたりしてCGで補完していく作り方が増えてますから。やっぱり実体のある“物”は面白いんですよ。面白いし、そのほうが豊かな感じがしますよね。

若狭:完成映画でぜひ見て欲しいんですが、実際に佛田特撮監督が「希望」の相当なカット数を撮影しています。例えばヘリコプターが「希望」の回りを飛ぶというシチュエーションでカメラを動かして、実現可能かチェックしたりしてるんです。
当初想定していた動きをやってみると、実際にはかなり難しいということが分かったりするんですね。カット的には1分でやらなきゃだけど実際には難しい……ではどうするか。でも、CGだけだったらそういう気づきが無かったかも知れないんです。

三木:最初に怪獣が登場するときにトラッキングしているんですけれど、実際に佛田さんがトラッキングをして見えてくる存在感、画面を通して出てくる量感を見ると、やはり物体があるってのは大事なんですよね。

若狭:ただの棒が置いてあるのと、「希望」の形をした6メートルの物体が東映第6ステージの屋上にあるのとでは説得力が違いますよ。もう色んな角度で撮影していますから。

三木:屋上で見た時はもう感動しましたよ。造形すげえことになってる! って。皮膚も一つ一つ作り込んであるワケですよ。
小さいころに作ったプラモデルで、目線を下げて活躍している絵を想像する遊びってみんなしたじゃないですか。それのもっと大きくリアルな物が自分の眼前にある。そういう物があるというのは、本当に大きい。

若狭:監督から皮膚の話がでましたが、僕がこれまで作ってきた怪獣って大体50メートルから100メートルぐらい。でも今回は全長で400メートル近い大きさなんですね。これまで散々怪獣を作ってきておきながら、400メートル近い怪獣を作ったことがない(苦笑)。ですから、どれだけテクスチャーを表現すれば巨大感をだせるのか、かなり悩みました。みんなで知恵をしぼって真面目に作り込んだので、そこはきっと監督には通じていると思うんですが。

三木:いやもうそれは大丈夫です。死んで皮膚がたるんで、その重さが身体のあの腐った部分に乗っている感じとかまで表現してるんですよ! もう感動です。

 

カプセルトイ「大怪獣のあとしまつ 公開記念 HG松竹×東映 怪獣まつり」

さて、ここでバンダイより2022年2月第1週より順次発売となるカプセルトイ「HG松竹×東映 怪獣まつり」についてご紹介♪(一部の劇場では先行販売中)

 

怪獣まつりと銘打たれた本アイテム、松竹からは1965年公開の映画『宇宙大怪獣ギララ』より「ギララ」と、東映からは1967年に放送された『キャプテンウルトラ』の第14話に登場した「メタリノーム」が立体化。細部まで作り込まれ美しく彩色された、ファン感涙のアイテムです。

 

ギララ

▲ギララ

 

メタリノーム

▲メタリノーム

 

そして『大怪獣のあとしまつ』からは「希望」と、なんと「キノコ」が登場! 自ら制作した大怪獣のミニチュアを手に取ったお二人の反応は……!?

 

希望

▲希望

 

キノコ

▲キノコ

 

――そんな造形のこだわりが形になった「希望」がカプセルトイになりましが、手に取ってみていかがですか?

三木:いいですね! すごくいいですよ!!

若狭:本当に何の狂いもなく再現されてますね。

 

――カプセルトイ化の際に、なにかリクエストのような物は出されたのですか?

三木:そこはもう若狭さんにお任せしちゃいました(笑)。

若狭:今回のカプセルトイは、三木さんと打ち合わせしながら作り上げた「希望」の80センチモデルを3Dデータにしたものと、撮影で使用した6メートルの「希望」を野口さんが何日もかけて撮った数千枚の写真を元に3D化したデータをお渡ししています。
「希望」は本当に狂いなしで小さくなってますね、とてもよくできてますよ。

三木:キノコもいい仕上がりですよね! お風呂に置いときたい。吸盤が突いているところとか、ホント素晴らしいですよ。

若狭:(キノコを手に取りながら)きっとみんなほしがると思いますよ、これ(笑)。

 

――『大怪獣のあとしまつ』で「希望」の他に「キノコ」が選ばれるとは意外でした。

三木:すばらしい仕上がりですよ。実際に撮影で使用したものこんな感じでした。作っている人も“なんでキノコ?”って思いながら作ってたのかな(笑)。

若狭:メーカーの方から「希望」や「キノコ」について質問があったので、撮影に使ったサンプルをいくつかお渡ししています。きちんとフィードバックされてるので、僕らから見ても違和感を感じませんね。

三木:衣装合わせの時に、役者さんにつけるキノコを若狭さんが桐の箱に入れて持ってきてくれたんですよ(笑)。これか! って笑っちゃいました。

若狭:僕の中ではキノコって聞くとどうしても「マタンゴ」(※編注)を思い浮かべちゃうんです。

(※編注)ウィリアム・H・ホジスン「The Voice in the Night」を元に、本多猪四郎氏(監督)と円谷英二氏(特技監督)の黄金コンビによって制作された1963年公開の特撮映画。無人島に漂着した若い男女がキノコを食べたことでキノコ人間=マタンゴへと変わっていく恐怖を描く。

昔、仕事でしんどい時に当時のプロデューサーがいつも「若狭さん、マタンゴやりましょうか」って言ってくれたんです。マタンゴやりたいな~、もうちょっと頑張るか……って。だから、今回はちょっと過剰反応してしまいました(笑)。

 

――劇場で手に取った人がどういう反応をするのか楽しみですね。

三木:これは映画館で買えるんですか?

(広報担当者):映画館の中にカプセル自販機が置いてあるので、劇場ですぐ回せます。

若狭:映画館にガシャポンが置いてあるんですね! 映画を観た大半の人は「希望」より「キノコ」をほしがるかも……。

三木:当たり! ですね(笑)。

若狭:これはヒット商品になるんじゃないかなぁ。キャラクターに寄り添ってるアイテムだと思います。

 

――「ギララ」と「メタリノーム」の立体化も、怪獣ファンにとっては見逃せないですよね。

若狭:松竹さんと東映さんのコラボなんてなかなかないですよ。せっかくだから、「HG松竹×東映 怪獣まつり」は第1弾だけでなく、第2弾、第3弾と続いていってほしいですね。

三木:でも「怪獣まつり」って名前だけれど、キノコは怪獣かなぁ~(笑)。

一同:(笑)

 

DATA

大怪獣のあとしまつ公開記念 HG松竹×東映 怪獣まつり

  • カプセル商品
  • 全4種(希望/キノコ/宇宙大怪獣ギララ/メタリノーム)
  • 発売元:バンダイ
  • 1回500円(税込)
  • 2022年2月第1週末より順次発売予定

※『大怪獣のあとしまつ』上映館にて一部先行販売。

 

大怪獣のあとしまつ

  • 2022年2月4日(金)全国公開
  • 配給:松竹/東映

 

キャスト・スタッフ

  • 監督・脚本:三木聡(ドラマ「時効警察」シリーズ、バラエティ「タモリ倶楽部」他)
  • 出演:山田涼介/土屋太鳳/濱田岳/オダギリジョー/西田敏行 他
  • 製作:松竹/東映

 

(C)2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会
(C)1967 松竹株式会社 (C)東映

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