『スター・ウォーズ』人気ドロイドのプラモデルを製作!~C-3PO 編

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バンダイより発売中のプラモデル「1/12 C-3PO」。

 

非常に美しいゴールドでコーティングされたキットだ。ランナーとパーツの接続は極力アンダーゲート式が採用され、美しい金メッキ調のボディを傷めることなく、誰でも美しい「C-3PO」を製作できる。模型製作において“金メッキ調”の色みで塗装することは困難であるため、本キットは『スター・ウォーズ』ファンが待ち望んでいた仕上がりになっているといえる。

 

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今回はアンダーゲートの対処法を含むストレート組みの基本的な方法と、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』版で製作するための方法の2パターンを紹介したいと思う。

 

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キットは、美しいゴールドでコーティングされたランナーを中心に構成されている。アクチュエーターなどの繊細なパーツは、軟質樹脂のパーツとの選択式になっており、破損しにくい親切設計だ。なお、コアなファン以外にはあまり知られていない事実だが、右脚部は劇中通りシルバーでコーティングされている。

 

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ゴールドとシルバーでコーティングされているランナーは、パーツとランナーの接点がアンダーゲート式となっており、完成後にゲート跡が表面に露出しない設計になっている。

 

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アンダーゲート式のパーツの切り離しは、カット方法が通常のプラモデルとは少々異なる。パーツから少し離れた位置で1度目のカットを行い、再度パーツギリギリの位置で2度目のカットを行う。ここまでは通常と同じだ。この後、3度目のカットでパーツの合わせ目側に飛び出たアンダーゲート部分を取り除く。

 

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最後に当て木をした紙ヤスリや平面出し用のヤスリスティックなどでアンダーゲートのカット跡を削り、フラットな合わせ目に整えれば作業は完了だ。

 

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アンダーゲート式の場合、ランナーとの接点が組立後隠れる部分に設けられている。なので、ゲートカット時に剥がれたコーティングが表面に見えないようになっているのだ。他のパーツもこの方法でランナーから切り離す。

 

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丁寧にゲートをカットするだけで美しいC-3POが完成する。このような“金メッキ”表現は模型用塗料では再現することが困難なので、塗装せずにコーティングを活かして製作するのも良いだろう。

しかし、ここでは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に登場するC-3POの製作にチャレンジしてみたいと思う。

 

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そのためには左腕を赤に、右脚を金色に再塗装しなければならない。

しかし、コーティングされたプラスチックの上からでは接着剤や塗料を使用することはできない。さらに、この美しいゴールドと同じ色みで右脚を塗装するのは不可能だ。そこで、今回はこの美しいコーティングをいったん落とすことにする。

 

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メッキ調のコーティングは塩素系の漂白剤で落とすことができる。

漂白剤を入れた容器にパーツを浸けておけば30分程度でコーティングが分解され落ちていく。しかし、このC-3POのコーティングは漂白剤に浸けただけでは落とすことができない。それは……。

 

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この美しいゴールド、実は二層のコーティングで構成されているからだ。シルバーメッキ調のコーティングの上から、クリアーイエローをオーバーコートすることで美しい“金”を再現している。そのためクリアーイエローの塗装膜を落とさないと、漂白剤の成分が有効に作用しないのだ。

このクリアーイエローの塗装膜は溶剤系アクリル樹脂塗料(通称:ラッカー系塗料)の溶剤で落とせる。Mr.カラーの溶剤などでパーツ全体を拭き取り、一度シルバーメッキのパーツにした後、漂白剤に浸けてコーティングを落としていく。

 

コーティングの落とし方について動画でも紹介!

 

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コーティングが落ち、乳白色半透明のパーツとなった状態。この状態になれば模型用接着剤も塗料も使用可能だ。

なお、右脚のシルバーパーツもツヤ出しのために透明クリアーのコーティングがされているので、同様にMr.カラーの溶剤などで拭き取る必要がある。

 

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C-3POの腕部は、ヒジ関節が“固定式”のものと、軟質樹脂のアクチュエーターパーツを使用した“可動式”のものがセットされ選べるようになっている。軟質樹脂パーツにはゴールドのコーティングがされていないので “固定式”の腕を選ぶ人が多いと思うが、今回は全パーツを再塗装するため 、この“可動式”の腕で製作することにした。

 

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また、ゴールドコーティングを活かして製作する場合は、胴体側面部と上腕・前腕の合わせ目処理を行うことができないが、今回は再塗装する道を選んだので、この部分の合わせ目も丁寧に処理して消すことにした。

 

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合わせ目消しといった表面処理が終 了したら、再塗装の下準備をする。

コーティングキットはパーツ表面が磨き込まれているため、ツルツルのパーツのままでは塗料がのりにくい可能性がある。そのためパーツ全体を1200番程度のスポンジヤスリで磨き、サーフェイサーを塗布しておくといいだろう。サーフェイサーが乾いたらメタリック塗装を行うため、下地としてグロスブラックを全体に吹いておく。

 

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ここではクレオス社の「Mr.メタルカラー」を使用することにした。この塗料は吹き付けた後、柔らかい布などで表面を磨くことで金属感が出る塗料だ。今回は217番・ゴールドに211番・クロームシルバーを10%ほど混入したものを使用。

 

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「Mr.メタルカラー」は吹き付けた後の乾燥が早く、5~10分ほどで乾く。乾燥後はツヤ消し状態で金属感はないが表面を磨き込むことで輝き出す。

本来「Mr.メタルカラー」は磨き込むほど塗料の定着が良くなる塗料だが、C-3PO独特の汚れ方を再現するために、“軽く磨いた箇所”“徹底的に磨いた箇所”“ほとんど磨いていない箇所”とアクセントを付けて金属感に差を出すことにする。

 

金色の塗装方法について動画でも紹介!

 

左腕はブラックの上から暗い赤系塗料を吹いて再現する。黒のシャドーを多めに残して吹き付けた。

 

>>完成写真は次ページにて紹介!!

https://hobby.dengeki.com/reviews/150526/2/

 

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