鍋奉行の「玩具道」――第14回・スーパーミニプラ 戦隊ロボシリーズ再販記念レビュー(1)~進化合体 大獣神、ドラゴンシーザー、獣騎神キングブラキオン~
手頃な部屋に住みたいです。どうも、エンタメライターの鍋奉行です!
コロナ禍以降は取材以外で街中へ出かけることもめっきり減り、ほぼ毎日自宅でリモート作業していると、今よりもっと不便な場所へ引っ越しても特に問題ないことに気付きました。都下や埼玉、神奈川の山寄り辺りなら家賃も安くなるだろうし、その分もっと玩具が買える……などと考え始めると玩具置き場が50平米は必要なので、結局お金が足りない気がします。とりあえずクライアントの皆さまにおかれましてはとにかく楽でウハウハな仕事をガンガン回してくださいウソですすみませんでした!
……ということで。現在プレミアムバンダイでは、「SMP[SHOKUGAN MODELING PROJECT]」(以下、SMP)シリーズ100アイテム目を飾る「百獣合体ガオゴッド」の商品化を記念した特別再販として、過去の「スーパーミニプラ」から、スーパー戦隊シリーズにおける一部商品の再販を実施中! さらに「送料無料クーポンプレゼントキャンペーン」も同時展開中です。詳細はプレミアムバンダイの特集サイトで各自確認していただくとして……どのアイテムも発売から数年経っていることもあって、今回の再販を心待ちにしていたという方も多いのでは?
そんな皆様のために、今回はプレミアムバンダイで絶賛再販中の歴代スーパーミニプラ戦隊シリーズアイテムを、個人的な視点でざっくりレビュー! まず今回は「スーパーミニプラ ジュウレンジャーロボシリーズ」の3体と、その魅力をご紹介しましょう! ご紹介順に「スーパーミニプラ 進化合体 大獣神」「スーパーミニプラドラゴンシーザー」「スーパーミニプラ 獣騎神キングブラキオン」の3体です!
DX玩具愛に満ちた、ミニプラファン待望の戦隊ロボ
スーパーミニプラ 進化合体 大獣神(5個入)/5,060円(税込)
さて、実際に発売された大獣神を組み上げたとき、最初に感じたのは当然ながら「現在の技術によるミニプラのリファイン」なのですが、それ以上に強く感じ取れたのが「DX玩具へのリスペクト」でした。まあ設計案やパッケージデザインにも当時のDX玩具スタッフをわざわざ招聘しているそうで、当然と言えば当然なのですが。要するに多くのユーザーが望んでいたのは「フル可動するミニプラ兼、DX玩具のリメイク作」で、その要望にストレートに応えた仕上がりになっているということだと思います。
ちなみに、スーパーミニプラ戦隊ロボ第1弾として大獣神の発売が発表された当時は、「現在入手困難な過去のDX戦隊ロボシリーズが、ミニプラの最新技術でフル可動プラキットになる! しかも今後もシリーズ化されれば、(現行戦隊のミニプラと一緒に)戦隊ロボをほぼ同一のサイズ感で並べられるかも!?」と、無限に広がる可能性にウキウキしたのを覚えています。
現実にはその予想すら超えて、(一部アイテムに関しては肩などのジョイント径が共通のため)『百獣戦隊ガオレンジャー』のような換装合体を作品の垣根を超えて楽しめるところまで来てしまい、もう個人的には僥倖以外の何物でもありません。ここまで来れば、歴代「VSシリーズ」の再現も夢ではないかも……! 我ながら「もう十分以上にいい歳のオジサンなのに、そんなにワクワクするかね?」とも思いますが、長年ミニプラを買い続けてきたミニプラオジサンだからこそ、過去戦隊ロボミニプラのリメイクは感無量なところもあるわけです!
とは言え、当時はまだ「スーパーミニプラ」というブランド自体が立ち上がって間もない時期でしたし、その中の新ラインである「戦隊ロボシリーズ」が今後も続くかどうかは、第1弾アイテムの売り上げ次第。その意味では第1弾は絶対に外せない状況だったわけですが、かつてDX玩具が大ヒットした実績があり世界的にも人気の高い(海外でも販売可能な)『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のロボが選ばれたのは、ベストな選択だったと言えるでしょう。
ポージングしたときの見栄えを考慮して脚部などは微妙に細くなっているものの、全体のボリューム感から醸し出される重厚な雰囲気は、明らかに(劇中のスーツではなく)DX玩具のイメージそのもの。商品サイズはもちろん、金メッキパーツなどによる豪華さなどは当然DX玩具には敵いませんが、可動域は(現在の目で見るとやや狭い部分もありますが)圧勝ですし、各部の造型や佇まいから醸し出される説得力は同等だと感じました。ただし、個人的には守護獣ティラノザウルスの口開閉ギミックも、何とか再現して欲しかったところ……自力で改造できる技術が欲しい!
DX玩具のパッケージを再現した各商品箱のデザインも話題となり以後定番化しましたが、余剰パーツや差し替えパーツをなるべく出さないというスタンスも、個人的には重要なポイントだったと思います。
DATA
スーパーミニプラ 進化合体 大獣神(5個入)
- 食玩
- セット内容:プラスチックモデル1セット(全5種)、ラムネ菓子
1.守護獣ティラノザウルス
2.守護獣ジュウマンモス
3.守護獣プテラノドン
4.守護獣トリケラトプス
5.守護獣サーベルタイガー - 素材(プラパーツ):ABS
- サイズ:H約150mm×H約100mm
- 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
- 価格:5,060円(税込)
- 2022年9月発送予定
- 予約受付終了予定:2022年7月4日(月)23時
※2017年3月発売商品の再販。当時は5種バラ売りでした。
スーパーミニプラ ドラゴンシーザー/3,850円(税込)
続いて発売となった2号ロボ・ドラゴンシーザーも、大獣神と同等の手堅い仕上がりとなっています。DX玩具版のセールスポイントだったライト&サウンドギミックは当然オミットされましたが(笑)、尻尾の各関節を取り外し可能なボールジョイントにしたことで、尻尾時とドラゴンアントラーへの変形時などで長さを調節できるようになったのは、ミニプラならではの進化と言えるでしょう。
放映当時のミニプラ版ではドラゴンシーザーは立体化されませんでしたが(組み換え合体可能な剛龍神などは存在)、今回は全体的なプロポーションも劇中スーツを意識しつつバランス良く整えられ、まさに「現代の技術で構築された理想のミニプラ版」となっています。
剛龍神や獣帝大獣神への合体も、御覧の通りプロポーションはほぼ完璧に再現。合体前の可動に関しては、下半身と尻尾は充分以上ですが、残念ながら腕や上半身はあまり動きません。合体後も獣帝大獣神の首や剛龍神の股関節など、一部可動に期待できない箇所もありますが、この辺りは構造上の都合で致し方ない部分ですし、全体の出来を考えれば些細な問題でしょう。
DATA
スーパーミニプラ ドラゴンシーザー
- 食玩
- セット内容:プラスチックモデル1個、ラムネ1個
- 素材(プラパーツ):ABS
- サイズ:H約150mm×H約100mm
- 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
- 価格:3,850円(税込)
- 2022年9月発送予定
- 予約受付終了予定:2022年7月4日(月)23時
※2017年7月発売商品の再販。
スーパーミニプラ 獣騎神キングブラキオン【プレミアムバンダイ限定】/13,200円(税込)
そして今回最後にご紹介するのが、まさに発売自体が奇跡のアイテム・キングブラキオン!
大獣神やドラゴンシーザーを積載可能な大ボリュームだけでなく、DX玩具譲りのモーター走行ギミックまで内蔵し、その予想以上の再現度はかなりの話題となりました。その分当時のスーパーミニプラとしては比較的高額になったわけですが、何より「スタッフはここまでこだわって(悪乗りして?)くれる」という、ユーザーの信頼を勝ち取ることに成功したアイテムとも言えるでしょう。
可動に関しては、首の各関節がそれぞれ独立可動する辺りは、元々可動個所自体が少な目なアイテムだけに嬉しいポイント。大獣神やドラゴンシーザーとの合体による究極大獣神の神々しい姿は、全て購入した伝説の戦士のみが楽しめる最高のご褒美になるはずです!
DATA
スーパーミニプラ 獣騎神キングブラキオン【プレミアムバンダイ限定】
- 食玩
- セット内容:プラスチックモデル1個、ラムネ1個
- 素材:本体ABS、POM、合成ゴム/チェーン
- サイズ:H約180mm×W約160mm×D約290mm
- 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
- 価格:13,200円(税込)
- 2022年10月発送予定
- 予約受付終了予定:2022年7月10日(日)23時
※2018年2月発売商品の再販。
※電池は別売りです。単4電池×2が必要になります。
ということで絶賛再販中の「スーパーミニプラ戦隊シリーズ」より、今回は「スーパーミニプラ ジュウレンジャーロボシリーズ」をご紹介しました。引き続き次回は、「スーパーミニプラ ライブマンロボシリーズ」をレビューしたいと思います!
それでは、また!
【第15回に続く】 ※2022年7月1日(金)12時30分配信予定
(「スーパーミニプラ 戦隊ロボシリーズ再販記念レビュー」編は第14~16回の全3回構成です)
ライター●鍋奉行
食玩や玩具を買い始めることで、人の心を取り戻したフリーライター。アニメ・特撮・フィギュアなどの記事を中心に、各方面で活動中。ロボ系玩具や可動フィギュアが好物で、食玩では特にミニプラシリーズに思い入れが強い。
(C)東映
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