鍋奉行の「玩具道」――第16回・スーパーミニプラ 戦隊ロボシリーズ再販記念レビュー(3)~忍者合体 無敵将軍、五神合体 隠大将軍&ツバサマルセット~

更新日:2022年7月4日 01:51

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どうも、エンタメライターの鍋奉行です!

プレミアムバンダイにて絶賛再販受付中の「スーパーミニプラ 戦隊ロボシリーズ」ですが、最終回となる今回は『忍者戦隊カクレンジャー』のロボたちをレビューしたいと思います!

※【7月4日追記】キャプションに一部誤りがありましたため、お詫びして訂正致します(「5体の獣将ファイター」→「合体前の5体の獣将」)。
 

 

▲無敵将軍・隠大将軍・ツバサマルの3ショット。無敵将軍は腰装甲内部のジョイントパーツを外すことで股関節が後ろへも動くようになり、ポージングの幅を広げることができる。

 

さらなる可動域とプレイバリューを獲得!

スーパーミニプラ 忍者合体 無敵将軍(5個入)/6,050円(税込)

さて、スーパーミニプラ戦隊シリーズの新作が『忍者戦隊カクレンジャー』のロボだと知った当時、個人的に真っ先に頭をよぎったのは「無敵将軍はどんな仕上がりになるのか……?」という微かな不安でした。

ちなみにDX玩具版の無敵将軍は、戦国時代の城がモチーフというブッ飛んだデザインとその完成度から、今なお高い人気を得ている名作。5体の人型ロボが1つになるという合体ギミックはスーパー戦隊初の試みでもあり、当時のDX玩具も開発難易度は高かったはずです。しかも今回のスーパーミニプラ化では、「あの複雑な合体ギミックと可動を両立させつつ、(DX玩具版よりはるかに小さい)スーパーミニプラ戦隊シリーズの共通サイズに収める」という、当時よりさらに高いハードルが待ち受けているのです。

もちろん、現在の技術は当時と比べれば上がっているのでしょうが、このタイミングではなくもう少し先延ばしにした方が良かったのではないか。いやいや、立体化のための目途が付いたから発表されたはずだし……などと、発売発表時はこれまでに感じたことのない不安がよぎりました。

一方、隠大将軍とツバサマルに関しては、何の不安もありませんでした。ツバサマルに関しては合体ギミック的にも特に問題なく立体化されるだろうと想像できましたし、隠大将軍にしても無理の少ない合体ギミックがDX玩具の時点ですでに完成されています。ゴッドガンマーに可動ギミックを上手く落とし込むことさえできれば、下半身の可動域は十分確保できるでしょうし、隠大将軍の右腕に変形するゴッドサルダーの可動は少々心配でしたが、これも「きっと上手く処理してくれるだろう」という期待の方が大きかったくらいです。ところがその期待と不安は、どちらも想像以上に良い方へ裏切られました。

 

▲合体前の5体の獣将と、火炎将軍剣を持つ無敵将軍。各獣将たちの専用武器は、DX玩具と同様に合体して無敵将軍の武器にもなる。


組み上がった無敵将軍は、各部でDX玩具へのリスペクトを十分に体現しつつ、新たに課せられた「ポージングに必要な可動域」と「小サイズ化」というノルマもキッチリとこなしていました。肘関節は肘の外側がガバッと割れるように開く豪快な作りになっていますが、これも「1軸で100度以上の可動域+前腕の軸回転」を実現するには、最もクレバーな選択だったと思います。また肩関節にはスイング可動も内蔵しており、両腕はダイナミックなポージング再現にもしっかり対応可能です。

一方、合体前の各獣将ファイターも基本的なポージングには十分な可動域を備えており、それぞれの専用武器が合体するというDX玩具譲りのギミックも再現。この辺りも、DX玩具へのリスペクトを強く感じられる部分となっています。

 

DATA

スーパーミニプラ 忍者合体 無敵将軍(5個入)

  • 食玩
  • セット内容:プラスチックモデル1セット(全5種)、ラムネ菓子
    1.レッドサルダー
    2.ホワイトカーク
    3.イエロークマード
    4.ブルーロウガン
    5.ブラックガンマー
  • 素材(プラパーツ):ABS
  • サイズ:H約150mm×W約100mm
  • 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
  • 価格:6,050円(税込)
  • 2023年1月発送予定

※2018年9月発売商品の再販。当時は5種バラ売りでした。

 

スーパーミニプラ 五神合体 隠大将軍&ツバサマルセット【プレミアムバンダイ限定】/価格:8,250円(税込)


▲個性豊かな超忍獣と、肉弾戦が持ち味の隠大将軍。右腕の肘は、無敵将軍と同じく見栄えより可動域を優先した一軸可動。肩のスイング可動のおかげもあって、自在なポージングを楽しめる。


一方、隠大将軍に関しては、まさに期待以上の仕上がりでした。全体的なプロポーションはDX玩具同様のややスマートな印象で、特に下半身の可動が優秀でヒロイックなS字立ちもしっかり決まります。また脚部を前方へ動かす際に邪魔になってしまう「ゴッドガンマーの前足」パーツは、股関節部から取り外すことでより大胆なポージングにも対応可能。肩には無敵将軍と同様のスイングギミックを採用しており、上半身の可動域も充実しています。唯一、左肘があまり曲がらないのは残念ですが、これは元デザインの都合上致し方ない部分でしょう。合体前の各超忍獣もフォルムを優先に再現しつつ、可動にも十分配慮されています。

ちなみに太腿の前面には、「ゴッドガンマーの前足」を模したモールドがさり気なく用意されているのも、注目ポイントの1つ。これによって、前足パーツを外した際にも違和感なくディスプレイすることができます。

 

▲ツバサマル。DX玩具では光るギミックが内蔵されていた翼の先端部・ツバサキャノンには、しっかり赤いクリアパーツが使われている。


またツバサマルは、合体ギミックの再現に注力している印象が強いものの、絶妙なパーツの色分けやボールジョイントによる脚部の可動など、こちらも細部まで手抜かりなし。当然ながら、無敵将軍や隠大将軍との合体も完璧に再現しています。

 

▲スーパー無敵将軍とスーパー隠大将軍も、忠実に再現。劇中で印象的だったスーパー隠大将軍の飛行ポーズを再現できるよう、隠大将軍の頭部は上を向かせることもできる。


さて商品全体を振り返ると、まず無敵将軍は胸や剣に使用された金メッキが派手なデザインと相まって、ひと際ゴージャスな仕上がりが特徴。シルエット自体は普通なのに下半身がガマな隠大将軍とのツーショットは、異色作だった『カクレンジャー』のロボならではの個性も見事に再現しています。

可動では、両ロボ共に肩関節にスイングギミックが採用されたことが印象的。特に大きく剣を振りかぶる無敵将軍には、ポージングの幅を広げることに直接繋がる嬉しいポイントになっています。

 

DATA

スーパーミニプラ 五神合体 隠大将軍&ツバサマルセット【プレミアムバンダイ限定】

  • 食玩
  • セット内容:プラスチックモデル2セット(全1種)、ラムネ菓子1個
    ・隠大将軍
    ・ツバサマル
  • 素材(プラパーツ):ABS、MABS
  • サイズ:H約150mm×W約100mm
  • 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
  • 価格:8,250円(税込)
  • 2023年1月発送予定

 
 
ということで、「玩具道」第14~16回ではスーパーミニプラの戦隊ロボ再販アイテムを全3回でご紹介して来ましたが、いかがだったでしょうか? 結果個人的な思い入ればかり書いてしまった気もしますが、奇跡の再販を無駄にしないためにも、皆さんの購入検討の材料になればと思います。

ただ……こうなると、現在絶賛予約受付中の「SHODO SUPER 超獣戦隊ライブマン」に続いて、「SHODO SUPER 忍者戦隊カクレンジャー」のリリースにも期待したいところ。スーパー戦隊SMPの次弾『電子戦隊デンジマン』シリーズも含めて、楽しみにしてます!

それでは、また!

 

ライター●鍋奉行

食玩や玩具を買い始めることで、人の心を取り戻したフリーライター。アニメ・特撮・フィギュアなどの記事を中心に、各方面で活動中。ロボ系玩具や可動フィギュアが好物で、食玩では特にミニプラシリーズに思い入れが強い。
 

(C)東映

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