スーパー戦隊シリーズ初の変形ロボが参戦決定!SMP「ダイデンジン」「デンジタイガー」企画担当&設計者インタビュー

大人のユーザーに向けてSMP[SHOKUGAN MODELING PROJECT](以下文中「SMP」)のブランドからプラキットを発信し続けるバンダイ キャンディ事業部。展開の主軸のひとつであるスーパー戦隊シリーズから、このたび『電子戦隊デンジマン』(1980年放送)の主役ロボであるダイデンジンとデンジタイガーの参戦が発表された。スーパー戦隊シリーズ4作目にして初めてロボに「変形」を備えたダイデンジンのSMP化へ迫るべく、企画担当の武井光正氏と設計担当の坂本英貴氏(メガハウス)のインタビューを公開!(文中敬称略)

 

 

――SMPにてダイデンジンが商品化決定した経緯をお聞かせください。

 

武井:スーパーミニプラとSMPで新しい作品と昭和期の作品を交互に商品化している中、40~50代のユーザーにアンケートをとった結果、ダイデンジンがバイオロボに次ぐ2位でした。シンプルに希望順ですね。

 

――ユーザーの声に応える形でSMP参戦となったダイデンジンですが、アピールポイントは?

 

武井:全部です! 変形、プロポーション、可動が三位一体となって商品へ落とし込まれています。これは坂本さんからいただいた素晴らしい設計のおかげでして、すべてにして一番のポイントです。また、ダイデンジンは完成品からプラモデルまでさまざまなホビーカテゴリで商品化されてきましたが、SMPはそれらと本編映像の「ちょうどいい中間点」に居るのも大きな要素です。外観は劇中ロボスーツのイメージを反映しつつ、かつて発売されたDX超合金から感じた“手遊びの楽しさ”はしっかりと残すことを目指しています。

 

▲スーツを始めとするさまざまな立体からの折衷ポイントを模索した結果、生まれたSMPのプロポーション。

 

――1980年当時は映像とトイでデザインが違うのはよくあることでしたし、DX超合金ダイデンジンは生産時期のバリエーションまであるので「どのダイデンジンがベストか」を考えるのは大変ではないでしょうか。

 

武井:そうなんですよ。でもSMPではDX超合金のバリエーションもシールで可能な限り再現したいと思っています。こういう仕様が盛り込めるのも昭和期の作品ならではかな、と。本編とDX超合金の違いはデンジ剣の刀身に刻まれた「ジ」のローマ字ですね。SMPでは映像に合わせて「DENJIKEN」としてあります。

 

▲SMPダイデンジンのオプションパーツ一覧。デンジ剣の文字は映像準拠となっている。

 

――デンジ剣、デンジボール、ダイデンジンブーメランを構えたカットから、可動域の広さはもちろんスーパー戦隊シリーズ初期「らしさ」も伝わってきますね。

 

武井:初期の戦隊ロボは武器の多彩さも特徴ですから。デンジ剣は文字の向きを「右手で構えたときに左から読める」、つまりBパート開始用アイキャッチイラストの再現ができるようにしてあります。両手で剣を構える電子満月斬りのポーズもでき、ダイデンジンブーメランは刃をどちらに向けても持たせられます。そして手首パーツは無骨に大きく、これは昭和期の戦隊ロボの魅力が宿る点ですね。ディテール面では、起動直後にカラフルに光る状態をパーツ差し替えで再現する予定です。マスプロダクトでは初でしょうし、本編で印象的でしたから「表情変えパーツ」的にお楽しみください。
そして……個人的な推しポイントが足首側面にあるデンジマン搭乗口の開閉です。ものすごく細かいところですが、僕からどうしても坂本さんにやって欲しいとお願いしました(笑)。

 

▲企画担当の武井さんのこだわりポイントのひとつ、ダイデンジンの搭乗口。

 

――坂本さんは、変形を含むダイデンジンの設計をされてみていかがでしたか?

 

坂本:実は子どもの頃『デンジマン』を見て以来の再会になります。今回仕事として接してみて、改めてカッコいい! と思いつつも形状を掴むのに苦労しました。映像スーツのダイデンジンは戦隊ロボとしてはかなり細身に感じましたので、SMPも思いきってそちらに近づけています。

 

――腰パーツなど映像スーツのシルエットを保ちつつ、可動と変形を盛り込んだダイデンジンは初めてではないでしょうか。

 

武井:ダイデンジンはいわゆる戦隊ロボの黎明期に生まれた存在ですから、スーツをメインのモチーフにしつつ、ミニチュアの特徴もなるべく残してあります。かつ腰を捻っても角とバックルの頂点が干渉しないなど、このデザインを崩さず可動出来るところも坂本さんが目を光らせてくれました。全身ストレスフリーに動かせると思います。

 

――いわゆる「ハの字」立ちが出来る足など、下半身の可動はさすがSMPですね。

 

武井:足の内側のスペースが見えるのを気にする方もいらっしゃると思います。SMPとしての構造はガオハンターと似ていまして、これらのスペースによって劇中同様の変形シークエンスと歴代SMPにも劣らない広い可動域が保てます。
またダイデンジンの登場シーンといえば、変形シークエンスの最後を飾るジェット噴射での降着シーンも欠かせません。ですので、足裏の噴射口のディテールはSMPオリジナルです。今までのトイには足裏に造形がないんですよ。足裏を眺めた後、あえて手足を曲げない「DX超合金立ち」にして当時の雰囲気に浸っていただくのも楽しいと思います。

 

▲いわゆるDX超合金立ち。1980年当時の空気が感じられる。

 

――続いて、変形前であるデンジファイターについてお願いします。

 

武井:SMPでは頭部収納部分の底面にフタを設けています。頭部のツノは収納時に角度が変わって短くなるギミックを内蔵していまして、これも坂本さんのアイディアですね。各部パーツを外すことなくダイデンジンへと変形できます。

 

坂本:一番難しかったのは、ダイデンジンの胴体に色々なパーツを詰め込まないといけなかった点です。外観上狭いですし、本当に変形できるかどうか悩みながら設計していきましたが、上手く仕上がって安心しました。

 

武井:実現には冒頭の「ちょうどいい中間地点」のノウハウがSMP『百獣戦隊ガオレンジャー』シリーズで蓄積されたのが大きいですね。坂本さんが『ガオレンジャー』本編CG、実体のあるロボスーツやプロップ、トイのそれぞれが持つ良い要素を練り込んだ設計をされて、僕たちが抱いているイメージの最適解がスムーズに立体物へと落とし込めるようになった。この流れは今後も続けていきたいです。

 

▲ダイデンジンが変形したデンジファイター。底面には蓋が設けられており、下から頭部が露出することがない。

 

――それでは、母艦となるデンジタイガーの最新情報もお聞かせください。

 

武井:全長約33センチという最大級の大きさです。DXデンジタイガーを基本に、ディティールも企画の僕が驚くほど入れてあります。

 

坂本:本当はもっと形状を映像に近づけたかったんですが、更に大きくなりかねなかったんですよ(笑)。コスト面を考慮しつつ、ただし劇中のイメージを損なわないラインを狙って設計しています。

 

武井:デンジファイターあってのデンジタイガーですから、劇中同様にデンジファイターを格納でき、カタパルトはDXデンジタイガー準拠の前面へ展開するパターン、ポピニカ版の上へ跳ね上げるパターンの両方に変形します。射出ギミックはスーパーミニプラ「サンバルカンロボ」同様のボタン式です。フロントにはクリアパーツを使用し、側面と底面には余剰パーツを入れるスペースもあります。
さらに、SMP初の挑戦としてミサイル発射ギミックがあります。昔はトイオリジナルのミサイルが付いていたロボも多かったじゃないですか。しかしデンジタイガーは本編にミサイルで戦う描写がありますから「これは絶対やるべきだ!」と主張したんです。今回は嬉しいことに安全基準がクリアできました。

 

坂本:ミサイル発射ギミックは遊んで一番面白いポイントですね。最近はこういうトイも少なくなっていますから。初めてのギミックが実際の製品でも好評になれば嬉しいです。

 

武井:実際に遊ぶとお分かりになりますが、一瞬で童心に戻れるアイテムです。価格がちょっと怖いですが(笑)絶対に満足いただける内容にすべく頑張っています。

 

▲SMPダイデンジンとSMPデンジタイガー。スーパー戦隊シリーズが本格的に模型展開を始めたのが『電子戦隊デンジマン』からであり、プラモデルというカテゴリーはむしろフィットしている。

 

――最後に、ダイデンジンを含めた今後のSMPへの意気込みをどうぞ。

 

坂本:やはり昭和期戦隊ロボのシンプルなデザインに可動や変形を仕込むのは難しいです。ダイデンジンは苦労した分、自分の中で及第点が取れたと思います。

 

武井:まず、ダイデンジンとデンジタイガーは決定版と思ってもらえるものを完成させたいと思っています。『電子戦隊デンジマン』の次は順番で言うと平成以降の作品がモチーフになりまして、外観もギミックも大変なロボばかり待ち構えていますから、坂本さんと一緒に気を引き締めているところです。これからもスーパー戦隊ロボを最新のクオリティでガンガン作っていきますので、ご期待ください。

 

 

DATA

SMP[SHOKUGAN MODELING PROJECT]ダイデンジン

  • セット内容:
    プラキット一式(全2種)
    取扱説明書
    シール
    ラムネ菓子1個
  • 素材
    プラパーツ:ABS
  • サイズ:H約155ミリ × W約70ミリ
  • 対象年齢:15歳以上
  • 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
  • 販売価格:3,300円(税込)
  • 販売元:バンダイ キャンディ事業部
  • 2022年12月発売予定

 

DATA

SMP[SHOKUGAN MODELING PROJECT]デンジタイガー

  • セット内容:
    プラキット一式
    取扱説明書
    シール
    ラムネ菓子1個
  • 素材
    プラパーツ:ABS・MABS
  • サイズ:H約200ミリ × W約330ミリ
  • 対象年齢:15歳以上
  • 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
  • 販売価格:14,300円(税込)
  • 販売元:バンダイ キャンディ事業部
  • 2022年12月発送予定

(C)東映

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