HG 1/144 グリムゲルデをプロからアマまで言いたい放題!【プラスチックキット クロスレビュー】(第4回)
「電撃ホビーウェブ プラスチックキット クロスレビュー」は、新発売のプラスチックキットを、プロモデラーのみならず、さまざまな立場の人がレビューするコーナーです。今回は、話題の新製品「HG 1/144 グリムゲルデ」をレビューします。
●今回のレビューキット
HG 1/144 グリムゲルデ 発売中 価格:1,296円(税込)
<厄祭戦>末期に開発されたとされるMS「グリムゲルデ」が1/144スケールで登場しました。“仮面の男”が駆る機体として劇中に登場し、大気圏突入直前の戦闘シーンは記憶に残るものでした。
キットは、少ないパーツ数と広範な可動範囲、そして細身ながら力強いフォルムと、まさに良キットと呼ぶにふさわしい出来です。
このキットを、レビュアーはどのように評価したのか? 早速ご覧いただきましょう!
■レビュアー紹介/★はレビュアーがこれまで当コーナーでレビューを書いた回数
プロモデラー田村和久:「ひとことで言ってしまいますが、最高の出来です」(レビュー回数:★★★★)
“部分塗装までを楽しむ永遠のルーキー” 外村克也 41歳(会社員)
「素組みのままでも、バルバトスと並べて飾りたくなる良キット」(レビュー回数:★★★★)
「軽く墨入れすると雰囲気が出るのかな、と感じました」(レビュー回数:★★★★)
「夜中にちょこっとガンプラが作りたくなってしまう……なんていう困った病の人にもオススメです」(レビュー回数:★★★★)
“中学生のハイレベルモデラー” 六笠詩音 14歳(中学3年生)
「オルフェンズに出てくるモビルスーツの中でトップレベルの格好良さだと思う」(レビュー回数:★★★★)
“小学生のハイレベルモデラー” 畑めい 12歳(小学6年生)
「メタルカラーの筆塗りで遊んでみたいですね♪」(レビュー回数:★★★★)
■レビュアー01
プロモデラー田村和久
謎の人物、仮面の男が乗るグリムゲルデ。特徴的な頭部は、北欧神話に登場するワルキューレ達が被る羽根付き兜を連想させます。
機体名もグリムゲルデと、北欧神話をモチーフとしたワーグナー作の楽劇、「ニーベルングの指環」に登場するワルキューレから名付けられたのでしょうか? 確かにデザインの美しさ、各部のくびれは、女性的なラインを感じますね。
キットのほうは、ひとことで言ってしまいますが、最高の出来です。
外装パーツが関節の可動範囲を妨げず、派手なポーズも思いのまま。ロングバレルのライフルを構えた狙撃ポーズや、二本の双剣を使ったアクションも、しっかりと要望に応えてくれました。
先に書いたデザインの美しさもあり、静と動が高レベルな仕上がりなのです。手にとって、いろいろな角度から見て、実際に動かしてみて、可動モデルの立体物だからこその喜びを、感じさせてくれました。
1/144のHGシリーズでありながら、ややデリケートとも感じる微細なモールドが入っているのも高く評価したいポイントです。ディティール密度がちょうどいいですね。
うーん、本当に素晴らしい。
電撃ホビーマガジンにて、ガンプラを中心に、スクラッチをはじめとした数々の作例を発表してきたプロモデラー。
近況:格ゲー大好きなので、今年は新しく発売されるストリートファイターⅤをやり込みたいと思ってます!
■レビュアー02
“部分塗装までを楽しむ永遠のルーキー” 外村克也 41歳(会社員)
2月から登場したモビルスーツ「グリムゲルデ」。ガンダムとは違うヴァルキュリア・フレームとのことですが、バルバトスにくらべて動力パイプ(?)などが胴や腕などに配置されているなど、見た目からして異なります。もともと赤とグレーが中心の色数の少ないモビルスーツなのですが、腕と足の動力パイプが本来の白色ではなくグレーなのが惜しいと感じました。胴のパイプだけは、きちんと白色でした。
グリムゲルデは、赤やグレーといった濃い色のパーツが多いので、ニッパーでの切り離しの際に白化してしまうことがあります。ですが、細いゲートと、太いゲートがうまく使い分けられていて、白化しやすい部分は装甲に隠れたり、内側の目立たない位置に来るようになっています。素組み派のモデラーにはとっても嬉しい配慮です。
パーツ点数は、最近のHGにしては少な目です。ガンダム・フレームのように、フレームと装甲が分かれているせいか、組みあがるとボリューム感は合格点。パーツの少なさを感じさせません。ポリキャップの数も抑えられています。最小限のパーツ構成で組み立てられるので、武器を入れても1時間以内で完成しました。
可動範囲も広くなっています。腰のスカート部分がよく動くので、膝を突き出すようなポーズも無理なくできます。唯一、肩の装甲が背中のパーツに干渉してしまうのは残念でした。
バルバトス同様の小ぶりなキットではありましたが、パーツ点数の少なさのわりに広い可動範囲や、色分けのうまさ、そして、全体的なバランスの良さはさすがだな、と感じました。素組みのままでも、バルバトスと並べて飾りたくなる良キットだと思います。
プラモ歴・作り込み度:小学校のころから30年ほど。素組み~部分塗装くらいまで。永遠のルーキーです!
レビュアー03
“ガンプラ世代の素組み派” 宮原徹 43歳(IT企業経営)
オルフェンズ、録画の消化が追いつかないままだが、作品中では着実に新しいモビルスーツが出ていたようで、今回はグリムゲルデを組み立てることに。とりあえず作品的な予備知識無しでの組み立てです。
組みやすさ
前回のHGUCキュベレイを組み立てた時の反省から、古くなったニッパーを新調。いいモノを買わなくては、ということでゴッドハンドの「アルティメットニッパー」を入手して万全の体制で臨みました。しかし! グリムゲルデのベースカラーであるエンジ色はとても白化しやすいのである。さらに各パーツの側面の面取り部分も微妙に傾斜がついていたりと、ゲートカットに物凄く気を使わないといけないため、メチャクチャ眼が疲れました。
組み立て自体は、パチ組みでもまったく問題なくいけるパーツの作り、パーツ点数でしたので、サクサクと組み立てられました。
可動
こんなに細くて大丈夫なのか? というぐらいベースボディが細いので、腕、脚共に可動範囲がとても広いです。脚の方は正座させられるぐらい曲がります(実際には脚の肉付け部分とパイプが干渉して完全な正座にはなりませんが)。肩部分も、前回のキュベレイと同じような構造で多方向に曲がり、回転もさせられます。さらに腰が回転したり、腹のフレームが前後に曲がるなど、これまでのモビルスーツにはないダイナミックなポージングが可能です。二本の剣を持たせて、色々と遊べそうです。
色分け
カラーリングがとてもシンプルなので、色分けというほどの色分けはありません。ボディのパイプや足首部分の白がアクセントですが、もう少し色があってもいいんじゃないかなと思いました。シールドやショルダーアーマーなどに多少スジ彫りがあるので、軽く墨入れすると雰囲気が出るのかな、と感じました。
総合
ドムとかグフみたいな重厚長大なモビルスーツを見慣れたファーストガンダム世代には、これがモビルスーツなのか? という斬新なプロポーション。そういう意味で面白い存在だと思います。ポージングの自由度がかなり高いので、色々なポーズでディスプレイして楽しめるあたりが魅力でしょうか。
もう少しカラーリングが、と思わなくもないですが、考えてみればシャア専用ザクっぽい色分けですよね。よく見るとやっぱりゲートカット痕が気になる色なので、パチ組み派は注意した方がいいでしょうね。
プラモ歴と作り込み度:ガンプラブーム世代。ただし、あまりプラモ作りは得意ではない。PGやクリアバージョンなど、組み立てるだけでいいものを作って部屋に飾っている。
■レビュアー04
“バリバリ改造塗装派” 佐藤朋樹 32歳(フリーライター)
今回のお題は、ようやくアニメ本編に登場となったグリムゲルデです。
とはいえ、この原稿を書いている時点では大気圏突入時にちょこっと出てきた程度なので、キットを見て逆に「へー、頭部はこういうデザインになってるのか」と感心しちゃったりしています(笑)。これからどんな活躍をしてくれるのか、楽しみなところですね。
さてそのキットですが、「グリムゲルデのヴァルキュリア・フレームはグレイズ・フレームの基になっている」という設定通り、HGグレイズと非常に似た構成となっています(プラモデルでは逆に、グレイズを基にグリムゲルデを作ってるっていうんだからおもしろいよね!)。ですので、組み上げる感覚としては、HG グレイズに非常に近い感じ。HG グレイズが傑作と呼ぶにふさわしいキットですから、本キットも組み立てやすさは折り紙つきです。マスク部分をずらすと目玉が露出するのも、グレイズとのつながりを感じておもしろいですね。
絶妙に人型を外したプロポーションもバッチリ再現してあり、彩度抑え気味の赤の成形色もいい感じ。無理矢理アラ探しをするならば、腰サイドアーマーの接続部分が見えてしまうところくらいかな?
また、思いのほか少ないパーツ数でまとめられているのも本キットの特徴で、短時間でささっと組めるのが嬉しいですね。夜中にちょこっとガンプラが作りたくなってしまう……なんていう困った病の人にもオススメです(笑)。
プラモ歴・作り込み度:バリバリ改造塗装派。最近は一周回って筆塗り大好き。たまーに電撃ホビーマガジン、ガンダムホビーライフで作例を作ってました。ガンプラの新製品紹介ページも担当。
近況:歴代ガンダム主人公の中で、三日月が一番好きかもしれない……。
■レビュアー05
“中学生のハイレベルモデラー” 六笠詩音 14歳(中学3年生)
今回、グリムゲルデを作ってみて思った事は、パーツがとても少なく組みやすかった。
主人公機のバルバトスのような腹回りのデザインがとても特徴的でかっこいい。顔も騎士のような顔でかっこよかった。シールもあまりなく、色分けも綺麗だった。バルバトスと同じく、関節がグリグリ回って、自分好みのポーズがつけられる。
個人的に、オルフェンズに出てくるモビルスーツの中でトップレベルの格好良さだと思う。モールドも細かいのでトップコートを吹き、墨入れするだけでも、とても完成度の高い作品になると思う。
プラモ歴・作り込み度:改造をしてエアブラシで塗装して、汚しまで。
六笠詩音さんの受賞歴:GBWC2012、2013ファイナリスト
■レビュアー06
“小学生のハイレベルモデラー” 畑めい 12歳(小学6年生)
ランナーを見たとき「あれ? これで終わり? これで足りてるのかなぁ……」って思うくらいパーツが少なくて驚きました。少ないだけあってサクサクと組めちゃいました。
とってもよく動くし、『機動戦士ガンダム00』のモビルスーツみたいだと感じました。グリムゲルデ、なんと「あぐら」が組めちゃいます!(笑)
もともと色数が少ない機体ですが、色分けはほぼオッケーです。腰のパイプと足の甲だけのために白いパーツがあるくらいの贅沢仕様です(ふくらはぎのパイプも白いと完璧だったんですけど……そこまでいったらMGですよね……)。
ただ、シールド中心の灰色の円はシール対応。ここは別パーツにしてほしかった……。
シールド裏や腰アーマーの裏も寂しいですね……。だけど、ここは工作する余地が残されていると前向きに考えたいです。寂しいといってもまるっきり何もないわけじゃなくて、ちょっと骨組みが残っています。ここに何を詰めるのか、あるいはまったく新しいものを作るのか……。腕の見せ所なのかなぁって思いました。
デザイン的にもかっこいいし、可動も多く魅力的な機体なので、1/100でのリリースを期待します! そうなったとき、この1/144にくらべて1/100がどんな進化を見せるのか……楽しみです!
設定がどんな色なのかはっきりわからないですけど、赤い機体らしくこれもどんな赤を塗ればいいのか迷いそうです。いろんな色に塗られたグリムゲルデが出てきそうですね(笑)。
私はどんな色に塗ろうかな……。赤じゃなくていっそのこと、西洋甲冑みたいなグリムゲルデをイメージしてメタルカラーの筆塗りで遊んでみたいですね♪
プラモ歴・作り込み度:プラモ歴は5年半ほど。ウェザリングが一番好きですが、最近はプロポーション変更やディテールの追加も。
近況:友達とスキー場に行ってます。ちょっと上達したかな♪
畑めいさんの受賞歴:2012年ガンプラ王小学生部門1位、2015年ガンプラ王小学生部門1位、GBWCジュニア部門日本大会5連覇(2011~2015)、GBWC2014世界大会ジュニア部門2位、GBWC2015世界大会ジュニア部門2位
以上でレビューは終了です。実際に組んで見ると、すぐに組めてカッコイイ、可動範囲も広くてポーズも自由にきまるなど、見ても動かしても楽しい良キットです。パチ組でも十二分に楽しめますので、ぜひ作ってみてください!
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