「フレームアームズ・ガール バーゼラルド」(コトブキヤ)を電飾を活かして仕上げる<その4>

更新日:2016年10月17日 17:00

製作・文●つん/編集●電撃ホビー編集部

コトブキヤの大人気美少女プラモデルシリーズ『フレームアームズ・ガール』に新しく加わる「バーゼラルド」。今月発売となるこのアイテムを、『FAガール』の改造コンテスト『フレームアームズ・ガール・ユニバース2015 -FAGU2015-』で電飾を活かした作品で見事シルバー賞を射止めた「つん氏」が、製作記事をお届けしていきます!

 

GS160411FAG01

▲フレームアームズ・ガール バーゼラルド
価格:6,300円(税抜)
発売中
発売元:コトブキヤ

 

第1回:「フレームアームズ・ガール バーゼラルド」(コトブキヤ)を電飾を活かして仕上げる<その1>

第2回:「フレームアームズ・ガール バーゼラルド」(コトブキヤ)を電飾を活かして仕上げる<その2>

第3回:「フレームアームズ・ガール バーゼラルド」(コトブキヤ)を電飾を活かして仕上げる<その3>

第5回:「フレームアームズ・ガール バーゼラルド」(コトブキヤ)を電飾を活かして仕上げる<その5>

 

 

塗装

第4回となる今回は、塗装と製作の小ネタについて解説していきます。

塗装の解説……と言っても今回の作例では基本的にラッカー系塗料のエアブラシ塗装で、特に捻ったようなことはしていません。
ただ、電飾を施した模型の塗装は一手間加える必要があります。

 

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本来ならそれぞれ別に持ち手を付けられるパーツでも、配線の都合で繋げたまま塗装しなければならない場面が出てきますので、しっかりとマスキングをする必要があります。

 

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▲遮光処理を加えることで、周囲から透けて光が漏れるのを防ぐ。

 

胸部の様に“小さく成型色も白いパーツ”にLEDを入れると、そのままでは光らせたいクリアーパーツ以外にも、周囲のプラ地を透かしてしまいます。

ですので、そういった場所ではパーツの内面や塗装の下地に、ブラックを塗布(遮光処理)します。
遮光処理をしたらLEDを発光させ、光漏れがないかチェックし、本塗装に入ります。

 

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パッケージイラストをよく見るとわかるかと思いますが、胴回りの服のキワが少し盛り上がっているデザインになっていますので、簡易的にそれ再現してみます。
やり方としては、キワに濃いめのエナメル塗料を筆塗りし……。

 

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充分に乾燥させたら周囲と同じくラッカー塗料で塗装するだけです。

あまり目立たない部分ですが、プラを削ったりパテを盛ったりするより簡単ですので、興味があれば挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

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武器類は情報量の割にパーツが少ないですが、細かく塗り分けてあげればそれだけ見栄えしますので、面倒でも細かくマスキングを行います。

 

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最近、ガイアノーツから発売されたクリアーホワイト
「イマイチ使い所がわからない」という声を耳にしたので、一例として水色に塗った部分のハイライト(写真左)として使用してみました。

下地の色で向き不向きはありますが、下地の色に合わせて細かく調色する必要がありませんので同系色ハイライトを乗せたい時に便利です。

 

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肌色部分はサーフェイサーエヴォ ホワイト→ノーツフレッシュの順で塗装しました。
ただ、それだけの肌色ではどうしてもカチコチに硬そうな雰囲気のため、タミヤのウェザリングマスター[Gセット]フィギュア用1を使って陰影を付けてあげます。

付属のスポンジで影を落としたい場所へ大雑把にパステルを乗せ、指などでこすって微調整します。
やり直しが効きますので、満足のいく出来になったらクリアーを吹いて保護して完成です。

 

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▲右がウェザリングマスターを使用したもの。

 

未使用の写真左と比べ、ソリッドな感じから大分柔らかな雰囲気になったのがわかるかと思います。

 

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今回の作例ではバーゼラルドへの給電やフル装備時のディスプレイの面からフライングベースがほぼ必須となるので、タイトルプレートも兼ねた専用のものを作ってあげました。
デカール等は使わず、マスキングしてエアブラシ塗装で製作しています。

※作り方は後述の小ネタにて。

 

 

目線の加工

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この作例ではテストショット品を使用しているため、顔パーツには目のタンポ印刷がありません。

 

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目のデカールは通常のものと眉がつり上がったものが視線違いで2種類ずつ(+ジト目)が付属しますが、視線の違いが若干解りにくいため少し弄ってみようと思います。

 

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まずは白目部分をマスキングで塗装します。

 

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使用するデカールを切り取り、それをさらに瞳部分とそれ以外に慎重に切り分け。

白目部分は下地として塗装しているため、ここでは切り落としてしまいます。

 

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切り分けたデカールのアイライン部分を先に貼りつけたあと……。

 

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瞳部分を向けたい視線に合わせ、調整して貼りつけます。
白目部分を塗っておく必要がありますが、アイペイントをせずキットに付属しない視線の顔を作りたいときに便利かもしれません。

 

 

アイペイント

せっかくの機会なので、アイペイントにも初挑戦してみました。

 

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左上から順に
1:ブラウンでアイライン、眉、瞳の外郭を描写
2:瞳のメインカラー・緑を塗装
3:瞳の緑とブラウンを混ぜ、瞳孔と瞳の影部分を塗装
4:緑と白を混ぜ、瞳の下にハイライト
5:白でハイライト
6:全体をつや消しクリアー(ラッカー系)でコート→瞳にエナメルクリアー(光沢)を筆塗り

塗料は基本的にエナメル塗料を使用しています。

瞳デカールを貼ったものと見比べながら、なるべく似たものになるよう塗りました。

※口の塗り方は次の写真へ

 

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▲左がデカール、右がアイペイントのもの。

 

未塗装パーツを使用していますので、口もホワイト+クリアーレッドのエナメル塗料を筆塗りしています。

その他、チークはウェザリングマスター[G]のサーモン、頬のハイライトはエナメル塗料のホワイトを爪楊枝でチョンと乗せました。

 

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頭部パーツを付けた状態。それほど違和感なく仕上がったと思います。

 

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届いたテストショットの2キット分のフェイスとデカールを使用し、視線違いで微笑み顔3種と叫び顔3種、ジト目顔1つを用意しました。
※7つの内2つがアイペイントです。

 

見よう見まねのアイペイント初挑戦でしたが、線がヨレヨレになったりで想像以上に難しいですね……。
ただ、どんどん生気が灯ってゆく過程は非常に楽しかったので、今後も時間を見つけて勉強と練習をしてみようと思います。

 

 

製作の小ネタ

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そのままにしていましたが、第1回更新記事にて製作したクリアグリーンのパーツは、全ての塗装が終わったあとに接着します。
小ネタとしては王道的ですが、クリアパーツ底面にラピーテープを貼りつけることで、下地による色の変化を抑えキラリとしたセンサー感を出すことができます。
特に強度が必要な場所でもありませんので、接着自体はラッカー塗膜を侵さない水性のクラフトボンドを使用しています。

 

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ちなみに今回使用したクリアグリーンのランナータグはブラックライトに反応する素材なのですが、ラピーテープを貼ることで光が反射し、若干輝度が上がります。(写真一番右がラピーテープなし、その隣がラピーテープあり)

 

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頭部にはエクステンドアームズ02のゼルフィカール追加頭部装甲の一部を加工して取り付けていますが、接着してしまうのもなんだか勿体なく、かといって取り外しできるよう穴を空けるのも忍びないので、ネオジム磁石で取り外しできるようにしました。
頭部裏側の、顔パーツと当たらない位置に磁石を接着し、追加装甲内部にも同じ磁石を埋め込んでいます。

強力な磁石ですが、小型でプラ一枚を挟んでおり十分な保持力があるとは言えないので、頭部のメカ部分などパーツがにフィットしてずれないようエポキシパテで形状を調整しています。
ネオジム磁石固定は見た目への影響が少ないので、『FAガール』シリーズ頭部にアクセサリーを付けたいときなどに有効かと思います。

 

 

カッティングプロッタの活用

今回の作例では所々で『カッティングプロッタ』と呼ばれる機械を使って、製作の補助をしています。

まず『カッティングプロッタ』を簡単に説明すると、「印刷する代わりに切れ込みを入れるプリンター」と言えばなんとなく伝わるでしょうか。

上述のフライングベースの塗装は、この機械を応用して製作しています。

 

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まずは専用のソフトにフライングベースと同じ大きさの六角形を描写し、その内部に収まるようデザインを決めます。

ちなみに、赤い線に沿ってプロッタが切れ込みを入れることになります。

 

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大まかに着色もできるので、この段階でおおよそのカラープランも決めておきます。

 

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データが完成したらマスキングシートに出力します。
少々見づらいですが、切れ込みが入っているのが分かるかと思います。

 

自分が使用しているプロッタは刃が入る深さを調整できるので、台紙は切らずにマスキングシートのみに切れ込みを入れることができます。

 

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あとはシートを貼りつけ、色に合わせて順番にマスキングを剥がしつつ塗装を進めれば、比較的簡単に専用ベースを作ることができます。

カッティングプロッタの特性上、市販の文字デカールほど細かいカットや画数の多い漢字などは苦手ですが、ベースサイズの大きな文字を好みの色で作れるメリットがあります。

 

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前回更新記事でセグメントライフルにスジ彫りを追加していましたが、こちらもプロッタを活用しています。

 

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ライフルの平面写真をソフトに取り込み、ソフト上で実際の大きさと同じになるようリサイズし、スジ彫りのラインを決めます。

 

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それを今度は0.5mm厚のプラ板に出力します。(視認しやすくなるようスミ入れしてあります)
プラ板相手だと完全にカットはできないですが、切れ込みに軽くナイフを入れるだけでカットできます。

 

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あとはカットしたプラ板をライフルに両面テープなどで貼りつけ、それをガイドにスジ彫りを入れます。

『FAガール』バーゼラルドにセグメントライフルは4丁付属しますが、この方法なら左右対称を正確に取ることができ、何度もスジ彫りのアタリを付ける必要も無くなります。

 

 

手首ジョイントのリカバリー

そして完成……!

………かと思った矢先。やってしまいました。

 

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手首のジョイントを折ってしまいました……。

修復しようにもやはり強度が不安、金属線で補強しようにもその小ささ故に通すのも難しい……ということで、構造そのものを変えることにしました。

 

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使用するのは
・軸穴付き3mm径ネオジム磁石
・4mmスチールボール(鋼球)

スチールボールは工業製品のボールベアリングなどに使われる部品で、近場のホームセンターでは見つけられなかったので取り寄せしましたが、比較的安価で入手できるかと思います。

 

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構造的にはこんな感じになります。

ネオジム磁石に1mm厚のプラ板を接着して底上げして手首軸内部に固定し、キット付属のジョイントの代わりにスチールボールをそれぞれの手に接着。

磁力を利用して手首の自由可動と差し替えする方式となります。
ただこのままでは保持力皆無で、到底武器を持つことができないため……。

 

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手首側に練り消しを詰め込みます。
※納品直前になって「ひっつき虫」という粘着剤を見つけ、そちらのほうが具合が良かったので最終的にはひっつき虫を使用。

 

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練り消し(ひっつき虫)の粘りのお陰である程度保持力が上がり、セグメントライフル程度のものであれば保持できるようになりました。

 

しかしながら、やはりキット付属のジョイントを破損に注意して使うのが総合的に安心できるかと思います。

私と同じように破損させてしまった場合の処置として、覚えておくと良いかもしれません。

どうぞ皆様は手首の破損に注意して遊んであげてください。

 

 

NEXT……?

 

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次回でいよいよ最終回!
電飾バーゼラルドちゃんのお披露目となります! もうしばしお待ち下さい!

 

 

 

DATA

フレームアームズ・ガール バーゼラルド

■NONスケールプラスチックモデル

■全高:約150ミリ

■価格:6,300円(税抜)

■発売中

■原型製作:堀克彦

■発売元:コトブキヤ

 

関連情報

(C) KOTOBUKIYA

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