玄武金剛弾仕様のS.R.G-S「ソウルゲイン」を作る<第4回>【電撃スパロボNo.072】

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モデラー●富永高志/文・編集●電撃ホビー編集部

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7月に再販されたS.R.G-S「ソウルゲイン」の作例記事、ついに最終回となる第4回をお届けします。

S.R.G-S ソウルゲインの腕部に接続した、S.R.D-S ソウルゲインの玄武金剛弾……その仕上がりはいかに?

豊富なアクションポーズの撮影写真とともに、ご覧いただきましょう!

 

 

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▲「ソウルゲイン」 ノンスケールプラスチックキット 発売中 価格;4,800円(税抜)

 

第1回:玄武金剛弾仕様のS.R.G-S「ソウルゲイン」を作る<第1回>【電撃スパロボNo.062】

第2回:玄武金剛弾仕様のS.R.G-S「ソウルゲイン」を作る<第2回>【電撃スパロボNo.066】

第3回:玄武金剛弾仕様のS.R.G-S「ソウルゲイン」を作る<第3回>【電撃スパロボNo.068】

 

EG-X ソウルゲイン(玄武金剛弾仕様)
コトブキヤ ノンスケール プラスチックキット改造
製作・文:富永高志

 

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■三度貫け、奴よりも速く
これまで途中経過を公開してきたソウルゲイン(玄武金剛弾仕様)、ついに完成しました。
ご存知のこととは思いますが、玄武金剛弾はTVアニメ『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』第18話から実装されたソウルゲインの新装備であり、2011年10月に発売されたS.R.G-S版はゲームの設定で開発されたため、玄武金剛弾が付属していません(そのため、電撃ホビーマガジン2011年12月号掲載の作例では、もう1体分のキットパーツを使って製作しました)。その後に発売された『第2次スーパーロボット大戦OG』で正式に実装され、2015年3月発売のS.R.D-S版で初の立体化を果たしています。

S.R.G-S版が再販された今だからこそ思うのは、「S.R.D-S版の玄武金剛弾をS.R.G-S版に流用できないだろうか?」ということ。そこで都合3体目となるソウルゲインの今回の作例は、この発案を具現化する方向で進めています。

 

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S.R.D-Sは一部のアイテムのパーツがS.R.G-Sから流用されているため、両者の親和性は良好と言えます。その逆はどうだろうかと考えて実際にパーツを合わせてみましたが、接続部の改修を要するものの、そのままでも違和感なく流用できることが判明しました。しかしながら、過去にS.R.G-S版とS.R.D-S版双方のレビューを担当させていただいた者としては、「さすがにこれだけというのはいかがなものか?」とも感じてしまい、初版の発売から5年経過した今、気になっている部分の改修とともに、差別化のためのプロポーション変更も同時に行いました。

前者に関しては肩付け根と足首の自由度をさらに高めたいと感じ、関節ブロックを市販パーツに変更して拡大させました。特に足首ブロックの球体ジョイント化は、黒成型のものを使えば無塗装でも行えるのでオススメです。肩付け根は成型色を気にしなければ、こちらも無塗装で行えます。

後者に関しては微妙ですが、部分的に変えたいと思った部位に対し、ボリュームアップとライン変更を行っています。塗装においても以前の2体がパール仕上げだったため、あえてベーシックなパターンでまとめて差別化を図っています。

 

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頭部

基本的にキットのままですが、角度によっては「目隠れ」状態となってしまうため、目のパーツ(C5)の上に0.5ミリプラ板を接着し、目をハッキリと見せられるようにしました。同時に突起も削って後ハメ化。その分の面長感を解消するため、チンガード下部を削り、上部に0.5ミリプラ板を接着してバランスを取っています。こめかみのクリアーパーツ(I1)は根元からカットして後ハメ化。裏側にメタリックテープと両面テープを使って取り付けています。なお、各部の他のクリアーパーツも同様に、取り付け前にメタリックテープを使って輝きを表現しています。

 

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ボディ

こちらも基本的にキットのままですが、肩付け根(G3+G12)にはE6を使わず、ホビーベース製関節技ロールスイングジョイント(中)の受け(ノーマルタイプ)を接着。このままだと隙間ができるため、肩付け根の穴の前側に1ミリプラ板を接着しています。無塗装で行う場合は同色のランナータグを接着します。底側には1ミリプラ板2枚分を接着して底上げを行っています。これに合わせて脇ブロックの接続軸もロールスイングジョイントのボール軸に変更。接着強度を高めるため、A7とA10の裏側に1ミリプラ板を補強板として接着しています。

腰アーマーの肉抜きはポリパテで埋め、後部センターブロックは0.5ミリプラ板で隙間を塞ぎました。

 

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腕部

肩アーマーは上部のフチに1ミリプラ板を接着し、ポリパテを盛ってから削ることで、アールの付いた面を活かしたボリュームアップを図っています。D23を挟みこむ部分には後ハメ加工を行い、肉抜き穴をポリパテで埋めています。

上腕部は外側に盛り付けの目安となる1ミリプラ板を接着し、ポリパテを盛り付けて曲面状に削っています。

玄武金剛弾(右)と玄武剛弾(左)はS.R.D-S版キットのままで、G7の凸部と下部、PC2・Bを削り込んで穴に接着。G13の凸部も削り取ることで、ポリパーツによる接続を活かした回転が可能になります。手首はスナップ機構があり、サイズ的にも違和感がないS.R.D-S版のものを使用し、塗り分けを考慮して分割を変更しています。その際の欠損部はポリパテでフォローしています。聳孤角(しょうこかく)はS.R.D-S版のものがサイズ的に問題なく使えるため、S.R.D-SのG2とH10に存在する肉抜きをポリパテで埋めています。

前腕部のクリアーパーツはすべてS.R.D-S版のものを使用していますが、S.R.G-S版のものと微妙に成形色の色味が異なっています。ここは「すべての技の発動において玄武金剛弾とのシンクロを確実なものとするため、玄武金剛弾と同一規格の内部デバイスを左の玄武剛弾にも換装した結果、本体の宝玉状ユニットと異なる色の輝きが生じたとされている」という仮説を立て、あえてそのままとしました。

 

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脚部

大腿部外側に付くA20とA21の肉抜きはポリパテで埋めています。スネはB5に分割を行い、くるぶしの合わせ目のみを消せるようにした他、ヒザ関節の後ハメも行えるようにしました。さらにくるぶしには盛り付けの目安となる0.5ミリプラ板を接着し、ポリパテの盛り削りでボリュームアップ。アンクルガードは合わせ目に1ミリプラ板を接着して幅増しを行い、接続ピンを削って肉抜きをポリパテで埋めています。足首外装は外側に0.5ミリプラ板を接着してボリュームアップ。

 

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▲玄武金剛弾
S.R.D-S版のものをそのまま使用しているため、差し替えなしでの射出形態再現ギミックも活かされています。また、S.R.G-Sの接続部を活用することで、射出エフェクトの接続も可能に。そして、肩付け根と足首の関節改修により、後述の各技とともにダイナミックなポーズを決められます。

 

エフェクト

S.R.D-Sの斬撃エフェクトはキットのままです。S.R.G-Sの玄武剛弾射出エフェクトは上腕側とG6の凸部を削って取り付けられるようにしています。色味も異なるため、成形色の上からVカラーで塗装しました。成形色のブルーは薄い色味のため、下地の影響をさほど受けない発色を可能としています。

 

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▲青龍鱗
スナップ機構が付いたS.R.D-Sの平手をそのまま使用しているため、気を溜める表情付けも行えます。また、手甲に付くパーツ(S.R.D-SのH21)の上下を逆にすると、外側への振り幅が広がります。これは素組みでも可能なのでオススメです。

 

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▲白虎咬
前述の可動部改修と元の可動により、打撃の演技にも幅を持たせることが可能となりました。

 

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▲舞朱雀
伸ばした状態の聳弧角はどちらも違和感がないS.R.D-Sのものを使用しているので、斬撃エフェクトをそのまま活用できます。

 

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▲麒麟
フィニッシュの一閃から着地、決めの構えに至るまでの一連の流れが、可動範囲拡大の集大成とも言えます。

 

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■ふたつの可能性をひとつに
前述したとおりS.R.G-S版が再販され、今でも入手が容易なS.R.D-S版のふたつが揃ったからこそ、今回の作例が実現しました。両キットをお持ちの方は、この機に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

 

カラーリングデータ

■本体青:65番・インディーブルー+34番・スカイブルー→GX100番・スーパークリアーⅢ
■本体白:GX1番・クールホワイト→スーパークリアーⅢ
■関節:G125番・スターブライトアイアン+GX2番・ウイノーブラック少量
■本体金:ウイノーブラック→G124番・スターブライトブラス
■眼:ウイノーブラック→G121番・スターブライトシルバー→G41番・クリアーレッド+G42番・クリアーオレンジ少量+スーパークリアーⅢ少量
■眼のフチとダクト内部:XF-1番・フラットブラック(タミヤカラーエナメル塗料)
■射出エフェクトPVCパーツ:28番・クリヤーイエロー(Vカラー)
*Gはガイアカラー、その他特に記載のないものはGSIクレオス「Mr.カラー」および「Mr.カラーGX」

 

 

DATA

S.R.G-S ソウルゲイン

  • ノンスケールプラスチックモデル
  • 全高:約190ミリ
  • 発売中
  • 価格:4,800円(税抜)
  • 発売元:コトブキヤ

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関連情報

(C)SRWOG PROJECT

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