『フレームアームズ』レイダオ・ジィダオを使って、仕上げ方の違いを考える。<その3>~可動範囲拡張編~

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2016年10月末に発売された『フレームアームズ』(以下、FA)の新作「JX-25F ジィダオ」「JX-25T レイダオ」。作品世界の中で新型主力量産機と設定され、共通化された多くのパーツ組換えと一部パーツの変更によって、汎用主力機と砲撃特化機という用途の違う2種類の機体として発売中の本キットを、ちいたわからし氏が製作。

 

前回はフィンモールド工作を例に「何故その工作をするのか」の理由と考え方を解説しました。今回はフレームを含む全体の工作を解説していきます。

 

第1回:『フレームアームズ』レイダオ・ジィダオを使って、仕上げ方の違いを考える。<その1>

第2回:『フレームアームズ』レイダオ・ジィダオを使って、仕上げ方の違いを考える。<その2>~ディテールアップ編~

 

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編集部:このTOP画像のポーズは一体……。

 

ちいた:これは、買った方にしか分からないでしょうがキットではありえないポーズなのです。最初に完成させたレイジィダオで同じことをやろうとすると……。

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編集部:おぉ? こうして見ると随分と可動範囲が違いますね。

 

ちいた:触っていると気が付くのですが、レイダオ、ジィダオって可動範囲が広くないのです……。ということで、今回は可動範囲の拡大と基本工作を解説していきます。まずは足元から。

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編集部:これは最初に完成させたレイジィダオの足首ですね。左右にも前後にもある程度動く構造に見えますね。

 

ちいた:実際、少ないパーツ数である程度の自由な可動を実現されたキットとしての正解だと思います。でも、この構造、私的にすごく苦手なのですよ……。

 

編集部:というと?

 

ちいた:まずは加工後の状態から見てみましょう。

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編集部:これはまた、細かく弄った跡が見てとれますね。加工後は各ユニットがしっかり分かれてる……といった感じでしょうか?

 

ちいた:そうなんです! ユニットがしっかり分かれる=見たときに構造が分かるということなんです。

 

ちいた:爪先はボールジョイント、踵には3mmのポリキャップを仕込んでいます。

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ちいた:ユニットの可動域を整理した副産物ではありますが、フレーム状態であればここまで足を傾けることができるのです!

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ちいた:足裏もフラットなのが気になるので足裏パターンを貼り付けておきました。

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編集部:この手の作業はちょうど良いサイズに合わせるのが面倒そうですね。

 

ちいた:面倒は面倒なんですが、やり方を整理すれば失敗なく作業できるので説明していきますね。

 

ちいた:まずは適当に切ったプラ板を瞬着を点付けで貼ります。

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ちいた:パーツに合わせて切り出します。

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ちいた:ノギスやディバイダーを使用して、1mm内側に傷をつけます。この赤線以内に足裏パターンを書き込んで切り出せば、比較的簡単に左右対称のパターンを両足に施すことができます。

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ちいた:ちなみに、くるぶしのジョイントを加工した際に楽しくなってきてシリンダーを追加しました。

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編集部:……足に時間かけ過ぎじゃないっスかね。

 

ちいた:はい。言葉もありません。ちょっとペースアップしていきますね。

 

ちいた:腿裏の装甲は穴を開孔して中のフレームが見えるように加工しています。

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ちいた:腿上の装甲です。ここはあらかじめ接着してしまってもよかったのですが、作業の利便性を考え後ハメできるように、キットの穴の部分を活かし、2mmのネオジム磁石を仕込んでいます。

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ちいた:ジィダオではスタビライザーにあたる部分です。ここも塗装の便を考えて後ハメ加工しています。

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ちいた:腰部は前回紹介したヒートシンク増設に加え、スジ彫りの追加、モールド入りプラ板の貼り付けなどを行い情報量を増しています。

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編集部:ここも何か明確な意図があって改造してるんですか?

 

ちいた:ヒートシンクによる排熱は想定していますが、どちらかというと他の改造箇所と情報量を合わせるための意図が強いです。さて、これで下半身は終わりです。次は上半身!

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ちいた:改造のきっかけになったのはココ! コレなに!? 燃料タンクか何か?

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編集部:何って、先端に銃口みたいのが付いてるから後方機銃かなんかじゃないですか? 形状的に。

 

ちいた:でも銃だったら下向いていて「武器としてどうなの!」って疑問がわくんです!

 

編集部:あ、面倒臭いモードに入った。

 

ちいた:ということで、自分なりに機能を整理していきます。

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ちいた:そして、その意図が「伝わるんじゃないかなー?」という方向に工作します。

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ちいた:加工が終えたライフル全体を見てみましょう。

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編集部:全体がシャープになりましたね。想定した機能に関しては言われなきゃ分からないですけど……。

 

ちいた:うぐぐ、工作で補えないところはデカールを貼ったり汚し塗装を行うことでも表現できるで、機能を設定しておけば仕上げ方の方向性で迷うこともなくなるのです。せっかく多機能なライフルと想定したので、今の下向きだけじゃなく、前方にも構えさせたくなります。

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編集部:その変な擬音いりますかね?

 

ちいた:いるんです。接続部分を伸ばして前方に構えるスペースを確保します。内部はこんな感じです。

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編集部:なんだか強度的に不安な構造ですね。撮影中に「バキッ」とかならないように気をつけてくださいよ。

 

ちいた:大丈夫ですよ! 「オレの模型が壊れるハズがない!」

 

編集部:きっちりフラグ立てないでください!

 

ちいた:ということで、ここまでの効果を見てみましょう。

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編集部:おぉ! 構え撃ちですか、いいですね! でもなんでフレーム状態なんですか?

 

ちいた:いや、さすがに装甲被せるとここまでの自由度はないので……。今回最後に、肩の干渉について記載しておきます。

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編集部:あ、ココってこれ以上曲がらないんですか。

 

ちいた:そんなんですよね。ジィダオはシンプルなスタイルなんで、ここの可動範囲の狭さがポーズに大きく制約が出てしまうのですよ。なので改造します。

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ちいた:干渉するカウル部分を切り離し、内部にネオジム磁石を仕込みます。

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ちいた:腕を上げる際にカウルが前方に移動するため、元キットに比べ30度ほど上げることが可能になります。今回はここまで!

 

編集部:ちいたさんの記事は、回を追うごとに長くなりますなぁ。

 

ちいた:誌面と違って、文字の制限なく作業した内容が説明できますからね。やった作業の意味までしつこく丁寧に説明できるのでどうにも長くなってしまいます。ちなみに、塗装剥げの防止、干渉によるパーツの破損を抑えるためにアーキテクト状態もガッツリと表面処理してます。

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編集部:え? 今からまだ説明するんですか!?

 

ちいた:さすがに長くなってきたので、基本的な表面処理に関してはこちらをご参照ください。

>>「XFA-CnV バルチャー」(コトブキヤ)を作る<その2>

 

編集部:すげぇ、ちょっと上で「丁寧に説明できる」って言ったばかりなのにリンクで省略しやがった……。

 

ちいた:こういった過去記事のリンクを利用できるのもウェブ媒体の利点ですね。

 

編集部:ああ言えばこう言う……次回は残りの武装と塗装までいけますかね?

 

ちいた:塗る色は初回の時点で決まってるので、そこまでいきたいですなぁ。

 

DATA

JX-25F ジィダオ

  • 1/100スケール プラモデル
  • 全高:約160mm
  • 設計:田村 充伸
  • 価格:4,200円(税抜)
  • 発売中
  • 発売元:コトブキヤ

 

JX-25T レイダオ

  • 1/100スケール プラモデル
  • 全高:約155mm
  • 設計:田村 充伸
  • 価格:4,200円(税抜)
  • 発売中
  • 発売元:コトブキヤ

 

関連情報

 

 

(C) KOTOBUKIYA


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