「ドリーのことがとても心配に」『ファインディング・ドリー』監督来日記者会見で明かした“絶対”に作らないはずの続編を制作した理由とは

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

2016年6月29日(水)にザ・リッツ・カールトン東京で、ディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』の監督来日記者会見が開かれました。

 

7月16日(土)からの全国ロードショーを控え、アンドリュー・スタントン監督とアンガス・マクレーン共同監督が来日。ステージには室井滋さん(ドリー役)、木梨憲武さん(マーリン役)、上川隆也さん(ハンク役)、中村アンさん(デスティニー役)たち日本語吹替版キャストの面々も登場し、公開を待つファンへ向けてコメントを発表しました。

 

 

以前、『ファインディング・ニモ』の続編は絶対に作らないと言ったことがあるというアンドリュー監督は、「今回のことで、“絶対”という言葉は使ってはいけないと学んだ」とジョークで場を和ませつつ、「もう語ることはないと思っていたが、2012年に3Dバージョンを作った際、ドリーのことがとても心配になった。彼女は自分の忘れっぽさを周りに謝ってばかりで、僕は彼女にもうそれ以上謝って欲しくないと思った。それからは、続編のことで頭がいっぱいでした」と本作が誕生した経緯を明かしました。

 

▲左からアンガス・マクレーン共同監督、アンドリュー・スタントン監督

 

作品に込めたメッセージとしては、「ドリーの忘れっぽさは、そこだけ見れば共感はできないかも知れないけど、弱点や欠点も含めたありのままの自分を受け入れられた時、心の平穏が訪れるということを伝えたい」とコメント。

 

 

映像面でのこだわりを聞かれたアンガス共同監督は「『ファインディング・ニモ』と通じる点を残しつつ、新たな技術も取り入れている。細かい部分でも皆さんに驚いてもらえるような、可能な限りのエンターテインメントを心がけています」と応えました。

 

 

日本語吹替版キャストが登壇してからは、それぞれ自身が演じるキャラクターについて紹介がありました。日本語での演技を直々にチェックしたというアンドリュー監督は「本当に素晴らしかったです。まるで元々日本語で制作されたかのような自然さでしたが、その分現場は大変だったろうと思います」と絶賛。

 

 

木梨さんは「現場でのチェックは本当に細かくて、何度も何度も録り直した。それをアメリカまで持っていってチェックして、細かいニュアンスが違うとまた録り直し。その録り直しの期間までスケジュールをおさえられていて……」と苦労話を披露。会場は笑い声に包まれました。

 

 

アフレコの感想を聞かれると、「前はボケてもマーリンに突っ込んでもらえていたけど、今回はひとりでさまよう場面が多かった。ドリーは忘れっぽいし、ニモはヒレが小さいし、ハンクは(タコなのに)足が7本で、デスティニーは視力が弱い。それぞれにコンプレックスを抱えてるけど、だからこそ感じることがありますよね。私もドリーのように生きたいです」と室井さん。

 

 

上川さんは「ハンクはドリーに巻き込まれて冒険をするのですが、なかなかに男気のあるタコなんですよ」と彼の人柄を評価。「でも、そんな彼も実はコンプレックスを持っているという人間臭さが、ピクサーの描くキャラの魅力ですよね」と続けると、室井さんに「魚臭さじゃない?」と突っ込みを受ける一幕もありました。

 

 

中村さんは自身が演じるデスティニーについて「ドリーの過去を知る重要なキャラ。オーディションを受けて、『絶対にこの役を掴みたい!』という気持ちでした」と笑顔を見せました。

 

 

会場のスクリーンにアンドリュー監督、アンガス共同監督を始めとする登壇者全員のイラストが映し出される場面もあり、日本語吹替版キャストからはプレゼントとしてドリーとニモの巨大な提灯が贈呈されました。

 

 

最後の挨拶では、「これからも暑い日が続きますが、どうぞまずは映画館に涼みに来てください。この夏一番の思い出が皆さんを待っています」と室井さん。

 

アンドリュー監督は「『ファインディング・ニモ』を見てくださった皆さんに感謝しています。ぜひ、『ドリー』も見に来てください。長い間、じっくりと楽しんでいただきたい」とコメントを送り、会見は終了となりました。

 

 

 

DATA

ファインディング・ドリー

  • 7月16日(土)全国公開
  • 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

 

関連情報

 

 

電撃ホビーウェブ関連記事

 

(C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

上に戻る