“平成ガメラ三部作”と“大映特撮”がテーマ!「特撮のDNA」展、1月26日まで東京・蒲田で絶賛開催中!!

更新日:2020年1月21日 11:39

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2016年にスタートした「特撮のDNA」展は、これまで過去4回全国で展開されてきました。5回目となる今回は「特撮のDNA 平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」と題して、東京大田区蒲田で好評開催中です。

 

怪獣特撮の傑作として今も多くのファンに支持されている平成ガメラシリーズをはじめ、数多くの大映特撮各作品の撮影で実際に使用された貴重なプロップや資料、ポスターなどを多数展示し、ファンの注目の的となっています。

 

 

多くの特撮ファンを動員している「特撮のDNA」とは?

「特撮のDNA」は、日本独自の「特撮文化」、その技術と継承者たちにスポットをあてることを目的とした展覧会で、まだ見ぬ世界を具現化し、空想と現実の境界を軽々と飛び越えた歴代特撮マンたちの仕事を過去4回にわたって展観してきました。

 

2016年福島県三春町で開催された第一回は、特撮の神様と呼ばれた同県出身の円谷英二監督をはじめとする東宝作品の特技監督の仕事にフォーカスを当てて、“本物”にこだわった数多くのプロップや資料を展示して開催されました。

 

2017年には佐賀県立美術館に巡回し、怪獣造形師の「匠の技」の解明を試み、体験型展示を加えて話題となり、翌2018年は多くの技術者たちが特撮に託した「夢」をテーマに明石展を開催。さらに同年12月には『シン・ゴジラ』の舞台のひとつとなった大田区蒲田で東京展を開催しました。

 

これら4回の開催は、主にゴジラシリーズをはじめとする東宝特撮作品のものを中心として展示され、多くの特撮ファンを動員して話題となってきました。そして今回は、会場こそ前回と同じ日本工学院専門学校「ギャラリー鴻」ですが、これまでと大きく展示内容を変え、『平成ガメラ三部作』と『大映特撮』をメインテーマとして、新しい展開を見せています。

 

 

スクリーンで観た感動と興奮が蘇る
ガメラをはじめとする貴重なプロップ!!

展示会場では、作品ごとにエリアに分けられていて、順に見ていくことで各作品の公開当時の感動がそれぞれ蘇ってきます。その一部を紹介していきましょう。

 

会場に入ってすぐに目につくのは、受付の横に立つ平成ガメラシリーズ第一作『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年)のガメラ。いわゆるG1ガメラのスーツです。劇中で使用されたものではなく、2010年にCM用として作られたもの。とはいえ、劇中で見られたG1ガメラが再現され、今もその迫力は健在です。

 

▲このCM用スーツの製作を担当したのは、本作の怪獣造型を担当した原口智生氏の造形の師匠にあたる若狭新一氏。公開から15年の歳月を経て再現されたものです。

 

展示会場の最初のエリアとなるのはもちろん『ガメラ 大怪獣空中決戦』。ガメラとギャオスが繰り広げた空中戦の激しさが今も伝わってくるようです。

 

各種のG1ガメラやギャオスの小サイズや各パーツをはじめ、小道具として使われた勾玉や中央線の車両のミニチュアなど多彩に展示されています。ここではそれらの一部をピックアップして紹介。上から吊られて展示されている飛行モデルのガメラやギャオスもあるので、これから見にいかれる際はぜひ見逃さないでほしいところです。

 

▲ずらりと並べられた撮影で使用されたガメラの頭部4種。手前から海用スーツの頭部、アップショット用スーツの頭部、アクション用スーツの頭部、メカニカル・マペットの頭部。奇跡的なラインナップです。

 

▲右・原口氏が造形したガメラのひな形。左・ポスター撮影にも使用された3尺の飛行モデル。

 

▲樋口真嗣特技監督の使用台本。

 

▲樋口監督によって描かれた初期のイメージスケッチの一部も展示。

 

▲劇中の表情が思い出されるギャオスのマペットの頭部。

 

▲ギャオスのアップショット用スーツの頭部。

 

▲本作の名場面のひとつでもある破壊された東京タワーに陣取ったギャオスの遠景用のモデルと卵。

 

▲通称「槍ギャオス」とも呼ばれる高空飛行モデルのギャオス。3尺のタイプと遠景用の小ぶりのものが並んで展示されています。左は遠景で使用された吊り橋を逃げる長峰と少年を抱く米森のミニチュア。手掛けたのは昨年惜しくも他界された特殊美術助手だった寒河江弘氏。

 

続いてのエリアは、シリーズ第2作となった『ガメラ2 レギオン襲来』(1996年)。新怪獣として登場したレギオンの圧倒的な存在感は今も展示されているプロップで伝わってきます。

 

こちらも第1作に増してのボリュームで、ガメラ、ソルジャーレギオン、巨大レギオン、草体をはじめ、各種の展示がされています。それらの一部を紹介します。

 

▲G2ガメラとも言われた本作のガメラ。これはアップショット用のスーツ。レギオンに立ち向かう鋭い眼光は今も健在です。

 

▲2つ並べられたガメラの頭部。左・メカニカルマペットの頭部。右・アクション用スーツの頭部。

 

▲劇中での飛行シーンのカッコよさを思い出させるガメラの飛行モデル2種。右はメカニック仕様のもの。

 

▲前作の海用スーツを改造して作られた炭化ガメラ。仙台が壊滅して力尽きたガメラの映像が蘇ってきます。夕景シーンの美しさは本作の名場面のひとつと言えるでしょう。

 

▲本作では撮影終盤になると、ガメラスーツがウルティメイト・プラズマ仕様に改造されています。プラズマを発射する様は、この胸部パーツの向こうから強い光を当てて表現されました。

 

▲ソルジャーレギオンスーツ。数年前までは3体存在していましたが、今回は1体のみの展示。地下鉄に乗った時にこれに襲撃されないことを祈るのみ!

 

▲今にも襲ってきそうなソルジャーレギオンのマペット。右下にあるのは、ソルジャーレギオンの眼球の彩色検討用のバリエーション。

 

▲スーツの足や折れた肢先などと一緒に、巨大レギオンの大きな頭部も展示。

 

▲品田冬樹氏の造形による巨大レギオンのひな形。

 

続いてのエリアは、平成ガメラシリーズ3部作のラストとなる『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(1999年)。シリーズクライマックスの興奮を存分に味わえるコーナーとなっています。

 

ここでは、G3ガメラとイリスが対峙するように展示され、その周りにガメラ、イリスだけではなくギャオスハイパーをはじめとする各プロップが展示されています。

 

▲本作撮影後にオリジナルの型を使用して、ガメラ造形部によって撮影用スーツ同様の着彩で展示を目的として作られたスーツ。20年の時を経てもその凛々しく勇猛な姿は変わっていません。

 

▲アップショット用のガメラの頭部。

 

▲こちらもアップショット用のガメラの頭部。右にあるのはバニシング・フィスト用の右手パーツ。

 

▲綾奈の記憶の中で凶暴化したガメラとして描かれたトラウマガメラのスーツの頭部。G3ガメラの頭部と比較して見られるのも嬉しい展示です。

 

▲高濱幹氏による造形のガメラの頭蓋骨と下顎骨。その周りにあるのは“ガメラの墓場”のシーンに登場した、たくさんのガメラの甲羅。

 

▲手前はギャオスハイパーのマペットの頭部レプリカ。上はCG制作のためにモデリング用に作られたギャオスハイパーの飛行用モデル。

 

▲イリスのスーツ。頭部の形状や触手をはじめ、各部が今も撮影当時に近い形で奇跡的に現存していることがわかります。足元の横にあるのは柳星張が眠るとされていた卵状の物体。イリスはここから生まれたのです。

 

▲竹谷隆之氏が造形した綾奈を取り込んだイリスの繭のひな形。細部に至るまでの作り込みに圧倒されてしまいます。

 

そして次のエリアのガメラは、平成としては4作目となる『小さき勇者たち~ガメラ~』(2006年)です。かわいいトトと凶暴なジーダスたちが作品のシーンを思い出させます。

 

全3部作の展示でのガメラはカッコ良くて迫力満点でしたが、それだけにここでのガメラ=トトは、より愛らしさが伝わり、造形や世界観の違いなども楽しめると言えます。

 

▲アクション用スーツを展示用に改修し、角川大映スタジオ内に設置されていたものですが、長らく左手の破損があり、包帯を巻かれていました。今回の展示にあたって修復が行われ、無事に傷が回復(!)されました。

 

▲襲い掛かるジーダスに立ち向かうトトをイメージさせるレイアウトでの展示。まさに劇中の再現!! トトは高濱幹氏造形のひな形で、ジーダスは伊藤成昭氏の造形のひな形です。

 

▲左はトトのスーツの頭部のレプリカ。右は3尺の四つ足歩行モデルのトト。手前のものはトトの眼球の彩色検討用のバリエーションです。

 

▲左はアヴァンガメラスーツの頭部レプリカ。右はオリジナルギャオスのマペットの頭部。

 

▲細部の塗装が今も健在なジーダスのスーツの頭部。凶暴さが伝わってきます。

 

続いてのエリアには、昭和ガメラシリーズをはじめとする大映特撮作品の貴重な資料などがたくさん展示されています。

 

数々の貴重な品ばかりですが、膨大な量なだけに、ひとつひとつをゆっくり見ていくだけで時間があっという間に過ぎてしまいます。

 

▲貼られている昭和ガメラシリーズの各ポスター、ショーケースには、台本、ソノシート、掲載雑誌など当時のものがずらりと並んでいます。昭和のテイスト満載のイラスト、ガメラシリーズのロビーカード、ソフビ人形や玩具など、目に焼き付けておきたい品々ばかりです。

 

続いては1966年の『大魔神』3部作のコーナー。時代劇特撮として当時センセーションを巻き起こした名作の数々です。おじさん特撮ファン(笑)には感涙ものばかりです。

 

大魔神シリーズのイベントでの展示はかなりレアと言えます。子どもの頃にリアルタイムで見ていた人たちにとっては、うれしさとともに当時感じていた大魔神への怖さも思い出させてくれるのではないでしょうか。

 

▲インパクト絶大の高山良策氏造形の大魔神ひな形。手前の胸像も高山氏の造形によるもので、記念品として作られた石膏像にブロンズ塗装をしたもの。

 

▲大魔神の像といえば、角川大映スタジオのエントランスに屹立する巨大な武神、魔神の2体の像を思い浮かべる特撮ファンも多いことでしょう。そのひな形が揃って展示されています。造形を担当したのは原口智生氏と高濱幹氏。

 

▲大魔神のエリアのラストに鎮座するかのごとく立つ大魔神像。思わず拝まずにはいられません(笑)。

 

 

「特撮のDNA」開催にあたっての経緯と見どころなど

5回目となる「特撮のDNA」。平成ガメラや大映特撮の展示についての経緯や見どころなど、これから見に来られるファンの皆様のために、「特撮のDNA」展制作委員会の堤氏にお話を伺いました。

 

――これまでの展示は東宝特撮が中心でしたが、今回はガメラや大映特撮になったのはなぜでしょう?

 

堤氏:昨年共催でお世話になった大田区さんから、もう一度同じ会場でやっていただけないかとオファーをいただいたのがきっかけです。同じ内容の展示をするのもどうかと思いまして、そこで映画界の第一線で活躍されている樋口真嗣監督たちが若い頃に手掛けられ、特撮界のエポックメイキングとなった作品を、今こそ顕彰するタイミングではないかと思い、平成ガメラシリーズにスポットを当てることになりました。

 

――ゴジラや東宝特撮に比べて、ガメラ作品ではこういったイベントは少なかったので、展示するものを集める作業は大変だったのでは?

 

堤氏:いくつかはお持ちの方がいらっしゃるのは知っていたのですが、どれだけの量なのか、(たくさんのプロップを紹介した書籍)「平成ガメラパーフェクション」(KADOKAWA刊)の頃とは状態も違うでしょうし、覚悟して調べ始めました。KADOKAWAさんをはじめ関係各所に当たらせていただき、今回のような構成になりました。

 

――平成ガメラシリーズのスタッフの皆さんも、会場にお越しになられているようですね。

 

堤氏:樋口真嗣監督と脚本家の伊藤和典さんに特別協力という形でご協力をいただき、お二人を筆頭にたくさんの関係者、当時のスタッフの方々にご来場いただいています。展示中の「サインボード」にもぜひご注目ください。

 

――今回の展示でおすすめのポイントや「ここに注目してほしい」というところはありますか?

 

堤氏:ガメラという同じ怪獣でも、作品ごとに顔も違いますし、それぞれサイズや形態の違うプロップが展示されていますので、その違いを観ていただくと面白いと思います。巨大レギオンの頭部は、ツノを開いた状態は珍しいと思いますし、『ガメラ3』で竹谷隆之さんが作られたイリスの繭のひな形も貴重です。竹谷さんご自身が、(納品以来)20年ご覧になっていないとお話しされていたくらいなので(笑)、ぜひじっくりご覧ください。

 

――ある意味、大魔神のものはガメラ以上に集めるのに大変だったのでは?

 

堤氏:そうですね。大魔神のひな形などは50年以上を経た大変貴重なものです。マニアックなお客様は、だいたい大魔神のところで足をとめられますね(笑)。

 

――これからお越しいただく方々にお伝えすることがあれば。

 

堤氏:発売中の図録は、平成ガメラシリーズはもちろん、展示と連動して、大映特撮の系譜をたどることができる構成です。この機会に、展示も図録もぜひお見逃しなくご覧いただければと思います。

 

▲公式図録「特撮のDNA 平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」B5判176ページ 価格3,850円(税込)

 

 

まだまだ見どころがいっぱいの展示や体験をお見逃しなく!!
物販コーナーも充実の品揃え!!

ほかにも楽しめるポイントや展示がまだまだあります。「特撮の中に入ろう!」というコーナーが会場の一番奥にあり、広いスペースに空が描かれ、雲海のセットが組まれています。第1作のG1ガメラとギャオスの空中戦が再現されているのですが、背景と雲海の間に入って記念撮影ができる体験コーナーになっているのです。

 

この特撮セットは美術監督の三池敏夫氏が日本工学院専門学校の放送芸術科とCG映像科の学生の皆さんとワークショップで作られたものだそうです。会場では制作風景の映像も見られます。ぜひガメラの世界に入って思い出の一枚を撮りましょう。

 

反対奥のスペースでは特撮シアターとして、ガメラスタッフの皆さんのメッセージも随時上映中。その壁部分には、珍しい大映特撮の大サイズのポスターもずらりと並んでいるので、ここも注目しておきたいところです。

 

さらにその横には小さなミニチュアが展示されています。角川大映スタジオが、まだ大映東京撮影所と呼ばれていた頃のNo.4スタジオを1/25スケールで再現したミニチュアセットです。「ガメラ対大魔神」の架空の映画が撮られている風景です。細かなところも隅々まで作り込まれているのがわかります。

 

「特撮のDNA」展ではお馴染みとなった作品関係者やイベント関係者の方々の寄せ書きサインも展示中。会場を訪れた皆様の直筆サインです。たくさんのガメラスタッフの方々のお名前を探してみましょう。

 

さらに会場各所には遊び心のある展示があるので、ぜひ探してみましょう!!

 

会場に入ってすぐ右手にあるのが物販コーナー。公式図録はもちろんのこと、各作品の映像ソフト、フィギュア、Tシャツなど豊富な品揃えで充実しています。これから発売予定の新作フィギュアも並べられているので、気になる方は要チェックです!

 

 

今、話題のボードゲーム「ボルカルス」も会場で販売!!

ゲームファン、怪獣ファンの間で話題となっているボードゲーム「ボルカルス」も会場で販売されています。アークライトから発売されている、東京を舞台にした怪獣災害戦略ボードゲームで、怪獣プレーヤーひとりと、人間チーム1~3人で対戦&協力して繰り広げるもの。怪獣は破壊の限りを繰り返し、逆に人間チームは協力して災害から市民や街を守る構成となっています。人気が高く、初回生産分は全国的に品薄で、「特撮のDNA」展会場で販売されていた分も先日完売となりました。

 

人気の秘密や、なぜ「特撮のDNA」展で販売となったのか、制作プロデューサーの野澤邦仁氏(株式会社アークライト 国内ボードゲーム制作部)にお話を伺いました。

 

――作られたきっかけを教えていただけますか?

 

野澤氏:近年ボードゲームがブームになっていて、市場が盛り上がっています。今後さらなる発展を考えたときに、シリーズものを企画してみたいという思いがありました。これまでシリーズとして作られたボードゲームはあるのですが、大体は遊びの仕組みでシリーズにしていたんです。基本のルールが同じで、マップが違うものや、追加のルールがあるものだとか。このシリーズはそういうことではなく、全く違う内容のゲームでありつつ、世界観だけを統一してシリーズ化したかったんです。その世界観として強力に働くテーマを考えたときに、“怪獣”がいいんじゃないかということになりました。世界観を発案したのはディレクターである渡辺範明さん(ドロッセルマイヤーズ)なんですが、怪獣というテーマには潜在的な可能性もあるし、もっと作品が作られてもいいのではないか、という思いがあったそうなんです。怪獣作品というのは映像にすると作るのが大変だと思いますが、ボードゲームはコマやカードといった断片的なもので想像して遊べる余地が多いので、怪獣と相性がいいと思いました。

 

――ビジュアルを与えられてのゲームではなく、遊び手が想像しながら楽しめる部分ということですね。

 

野澤氏:そうです。自分が特別怪獣を好きじゃないという人でも、子どもの頃に自然と触れてきていることが多いですから、脳内にそういう材料があると思うんです。なので、遊ぶことでそれらの鍵を開けてあげるという感じでしょうか。

 

――最初はクラウドファンディングでスタートしたんですよね?

 

野澤氏:最初はクラウドファンディングで先行発売したのですが、おかげさまでこれまでの日本のボードゲームでされたクラウドファンディングの中でもトップクラスに資金が集まったんです。それで話題になったのですが、それだけ怪獣の力が強いというのがわかりましたし、パッケージデザインを開田裕治先生に描いていただいて本物だな、というのが伝わったんだと思います。また、ゲーム内容の制作メンバーも非常に豪華で、「これは本気のシリーズが始まるぞ」というのを感じてもらえたのかなと思います。

 

――内容は怪獣対人間の戦いですよね?

 

野澤氏:これは怪獣映画を体験するボードゲームなんです。「怪獣のボードゲーム」と聞いたときに想像する内容をそのまま再現しようということで、ゲームデザイナーの上杉真人さん(I was game)を筆頭に、チーム一丸となって制作しました。プレイヤー自身が怪獣映画の登場人物になったように感じていただけると思います。

 

――シリーズ化ということですが、今後もそれは怪獣をテーマにしたものですか?

 

野澤氏:はい。「Kaiju on the Earth」というシリーズ名で、怪獣の連作ボードゲーム企画です。ゲームマーケットという大きなイベントが毎年春と秋にあるので、それをメドに毎回新作を出せるように制作を進めています。今年の春には第2弾の発売を予定しています。

 

――ボルカルスは東京が舞台ですが、他の地域を舞台にしたものもあるんでしょうか?

 

野澤氏:はい。さまざまな構想があります。ちなみにシリーズ第2弾の舞台は沖縄で、テーマは海となっています。そこから先は続報をお待ちください。

 

――「特撮のDNA」で販売されることになったきっかけはなんでしょう?

 

野澤氏:脚本家の伊藤和典さんがボルカルスを知ってくださっていて、伊藤さんから「特撮のDNA」展で販売やイベントをしてみないかと提案していただいたんです。本物の方たちに認めてもらえるチャンスをいただけるなんてありがたいことです。

 

1月13日には「新春ボルカルス迎撃まつり@特撮のDNA展」と題して公開プレイとトークイベントも開催されました。当日は、伊藤和典さんと開田裕治さんがプレーヤーとして参加され、みなさんの前で「ボルカルス」をプレイしながら、その魅力や怪獣作品としての感想などで大いに盛り上がりました。

DATA

ボルカルス

  • プレイ人数:2~4人
  • プレイ時間:60~80分
  • 対象年齢:10歳以上
  • ゲームデザイン:上杉真人(I was game)
  • イラスト:開田裕治、中村豪志
  • セット内容:ボード(マップ、計画、人間、怪獣)4枚、イベントカード14枚、アクションカード48枚、サマリーシート4枚、タイル/チップ/マーカー65個、コマ(怪獣、消防隊、自衛隊、拠点、市民、要人、溶岩)110個、砂時計(1分)1個、説明書1冊

 

 

「特撮のDNA」は1月26日まで!!

1カ月以上にわたって開催されている「特撮のDNA」展は1月26日(日)までとなります。ガメラファンはもちろん、怪獣ファン、特撮ファンにはぜひ一度足を運んでいただきたいイベントです。

 

今回紹介したガメラやギャオス、レギオン、イリスなどはごく一部です。この他にもたくさんの貴重なプロップや資料が展示されていますので、ぜひ実際に間近でご覧になってください。

 

すでに次の「特撮のDNA」は、山梨県で開催が決定しています。『「特撮のDNA」山梨展 ~ゴジラ、富士山にあらわる』と題して、2020年7月11日(土)~9月7日(月)山梨県立博物館(山梨県笛吹市御坂町成田1501-1)で開催されます。詳細を楽しみに待ちましょう!!

 

 

DATA

「特撮のDNA-平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」

  • 開催日程:2019年12月13日(金)~2020年1月26日(日)
  • 開催時間:11:00~19:00 (土・日・祝は10:00開場/最終入場18:30)※最終日は16:30最終入場/17:00閉館
  • 開催会場:日本工学院専門学校 12号館1F ギャラリー鴻
  • 住所:東京都大田区西蒲田5-23-22
  • 交通:JR京浜東北線、京急多摩川線・池上線「蒲田駅」西口徒歩2分
  • 入場料金:入場料は、下記公式サイトをご覧ください。

 

(C)KADOKAWA
(C)KADOKAWA NH/1995
(C)KADOKAWA NHFN/1996
(C)KADOKAWA TNHN/1999
(C)「小さき勇者たち〜ガメラ〜」製作委員会
(C)特撮のDNA

関連情報

 

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