大河原邦男展限定グッズ、マックスファクトリー製「ヤクトダグラム」を桜井信之が仕上げる!
■製作・文:桜井信之
現在、東京・上野の森美術館で「メカニックデザイナー大河原邦男展」が開催されていますね。私は内覧会に招待いただいて以来、現在に至るまで合計4回、約週イチペースで会場に足を運んでおります。展示内容が非常に濃いため、これくらい足しげく通いたくなるんですね。会場を訪れるたびに新しい発見をしています。
ご存じの通り、大河原邦男氏は日本初の“メカニックデザイナー”でアニメーションや模型ファンで名前を知らない人はいないと思います。僕自身、幼稚園の頃に『ガッチャマン』で目覚め、『ガンダム』の洗礼を受け、中学時代は『ダグラム』や『ボトムズ』の模型をひたすら作り続け、今の僕ができ上がりました(笑)。
展示内容は大河原氏の足跡・功績を辿るように年代別に貴重な資料が展示されていますが、それは自分のアニメファン・模型ファンとしての半生を振り返っているような気分になります。そんな中でも僕が模型を作り続けた’81年から’84年くらいの展示の中に、かつて〈デュアルマガジン〉の表紙や折り込みポスターを彩った美しいイラストが展示されています。これらのイラストは美しい色使いもさることながら、リアルで特徴的な“ウェザリング”が施されています。何度会場を訪れても、僕が最も長く足を止めているのがこの一角です。この一連のイラストを見ていると、かつて模型を作り始めた頃の、とても純粋な“衝動”と“熱い想い”が蘇ってきます。そこで今回は会場限定発売のヤクトダグラムを、“大河原イラスト風”に塗装、製作してみました。
キットはマックスファクトリー、インジェクションキット第1弾の「コンバットアーマー ダグラム」にミサイルポッドを追加、成形色の一部を変更したものです。この上腕や太モモの成形色をグレーからシルバーに変更した商品を仮組みしていると、大河原邦男展に展示されていたイラストとの相乗効果で、当時カバヤから発売されていたダグラムガムの軟質キットを思い出してしまいます。
仕事として模型を製作していると、ついつい忘れかけている大切な気持ち……。それを〈大河原邦男展〉は想い出させてくれます。皆さんもぜひ開催中に足を運んでみてください。観ておかないと一生後悔しますよ!(ホントに 笑)
■カラーリングデータ
基本塗装は全てガイアカラー
本体ブルー
1層目・CB-01アイアンブルー/2層目・061ミッドナイトブルー+CB-01アイアンブルー
本体グレー
1層目・1000ステンレスシルバー/2層目・1002ダークステンレスシルバー
ターボザック他
1層目・CB-04グレーグリーン+CB-03ライトグレー/2層目・CB-04グレーグリーン
ミサイルポッド他
1層目・CB-02レッド/2層目・003ブライトレッド
<DATA>
COMBAT ARMORS MAX EX-03
1/72 Scale ヤクト ダグラム
メカニックデザイナー 大河原邦男展Ver.
■172スケールプラモデル
■全高:約14センチ
■価格:3,889円(税別)
■製造元:マックスファクトリー
<関連情報>
上野の森美術館「メカニックデザイナー 大河原邦男展」公式ページ
『太陽の牙 ダグラム』公式サイト
「マックスファクトリー」公式サイト
http://www.maxfactory.jp/ja/mxf/
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