「水木一郎、ついに念願の“ウルトラマンの主題歌”を歌う!」“アニソン界の帝王”に突撃インタビュー!
ウルトラマンシリーズ生誕50周年となる本年、7月9日より新シリーズ『ウルトラマンオーブ』がスタートします。この記念すべき作品の主題歌「オーブの祈り」を担当するのは、我らがアニキ・水木一郎さん!
2016年6月に行われた制作発表会の壇上で発表されましたが、水木さんが主題歌を担当するというニュースに歓喜したファンも多かったことでしょう。
水木さんはこれまで、映画『ウルトラマン物語(ストーリー)』や、『ウルトラマン 怪獣大決戦』の主題歌などで、ウルトラマンシリーズの歌を担当されてきましたが、実はテレビシリーズの主題歌を歌うのは、意外にも今回が初めてとのこと。
そこで今回は、この曲にかける思いや現在の心境を、水木さんに直接お聞きしてきました!
――水木さんがウルトラマンシリーズの主題歌を担当されたのは、映画『ウルトラマン物語』以来になりますが、テレビシリーズの主題歌は今回が初ですね。ファンにとっては「ついにきた!」という感じですが、水木さんご自身の率直なお気持ちをお聞かせください。
水木:最初、日本コロムビアさんから事務所にお話がありまして、「まだしばらく公表できない話なんですが……」という前置きがあって、この『ウルトラマンオーブ』の主題歌を担当してほしい、と言われました。「やった!」という感じでしたね。あとはもう、高見沢さんがどういう曲を書いてくださるのか、とても楽しみでした。
高見沢さんとは、17年前に僕が行なった1,000曲ライブのお祝いとして、『Golden Rule~君はまだ負けてない!~』という曲を書いていただいて以来だったので、どんな曲が来るんだろうか……と思っていました。
それに、ここ最近のウルトラマンシリーズの曲を歌ってきたボイジャーとのコラボということも、楽しみでしたね。
デモテープが届いた時、「これは王道のヒーローソングだ!」と思いました。ちゃんと“ウルトラマンオーブ”という名前も入っているし、物語に沿っている歌詞にもなっています。円谷プロさんが1話からずっと台本を送ってくださっていて、それを読みながら自分の中でイメージを作っていた最中だったので、本当にオーブにふさわしい歌で、間違いなく全国の子どもたちが大きな声で歌ってくれるだろう、と確信しました。
僕がアニソンでデビューしてから今に至るまで、イベントなどで子どもたちが一緒に歌ってくれた数々の歌と同じように、きっとこの歌も長く愛されて、子どもたちだけでなく、親御さんも一緒に歌ってくれると思っています。
レコーディングも、ボイジャーと一緒に楽しくでき、自分の思っていた通りのイメージで完成しました。
――「オーブの祈り」は制作発表のステージでも流れていましたが、曲自体は、高見沢さんらしく激しさもありますが、歌はとても熱くストレートで、ヒーローソングらしい形でしたね。
水木:そうですね。激しい曲でありながら、子どももすんなり覚えられるメロディになっていると思います。やっぱり、ヒーローソングというのは、そうした形が本来だと思うんです。僕が歌うということで、そうした曲を作ってくれたのかもしれませんね。
――では、コラボレーションしたボイジャーのお二人の印象はいかがでしたか?
水木:とてもいい子たちでした。性格も最高! それに、僕のことをとてもリスペクトしてくれていました。年の離れた弟と妹……という感じでしたよ。
歌も本当に上手なんですが、レコーディングの時、TAKERU君が僕の魂が注入されたのか、僕と近い歌い方になっていて、若い頃の自分の声を思い出しました(笑)。(瀬下)千晶ちゃんもまっすぐな声で、非常にいいコラボになったと思っています。この後もイベントなどで一緒に歌うことがあるんですが、先日あったCDのジャケットの撮影後に、振り付けやフォーメーション、どう動くかまで、もうある程度決めちゃいました(笑)。皆さんの前で歌う時が楽しみです。
――水木さんは、これまで数多くのアニソンやヒーローソングを歌われていますが、ウルトラマンシリーズの主題歌を歌うにあたって、何か変化をつけたことなどはありましたか?
水木:ヒーローソングに臨む姿勢は同じです。でも、これまでに僕が歌ったウルトラマンソングの多くは、温かなメロディーだったので、大きな愛で包み込む感じで歌わせていただいたんですが、今回の場合は、歌詞にも力強いメッセージが含まれているので、それに合わせた強さを込めています。歌に込められた物語が見えてくるように、「語りかけるような歌詞を、アニキ的な俺が歌うならどう歌えばいいか」ということを考えました。
普段のヒーローソングは、自分がヒーローになりきった気持ちで歌うものと、ヒーローを応援する立場から歌うものがあります。今回は、僕がアニソン歌手として歌い始めるより前からある、ウルトラマンという存在への憧れやリスペクトを込めた「自分がオーブになりたい!」という気持ちもあり、それから「みんなでオーブを応援しよう!」という気持ちの、両方がこもっています。テレビで聞く子どもたち、ファンの皆さんを、自分がリーダー的な存在となって引っ張っていくような、そんな気持ちで歌いました。
――水木さんが主題歌を担当された円谷プロ作品には『アンドロメロス』や『恐竜戦隊コセイドン』などがありますが、それらの曲ともまた異なり、今までで一番激しく力強い歌になっているように感じました。それも、そうした強い気持ちが込められているからでしょうか……?
水木:今回、少し普段よりキーを上げているせいもあるかもしれません。おかしな話なんですが、僕は年齢とともにキーが上がっているんです。普通は歳を取ると下がっていくはずなんですけどね(笑)。
『アンドロメロス』や『コセイドン』は、低くはありませんが普通の音域でした。しかし今回は、力強くメッセージを伝える曲ですから、これぐらいキーが高いほうがいいんだと思います。
正直な話、「子どもが歌えないキーで曲を作ってはいけない」というのが、かつてのアニソン・特ソンのルールだったんです。今でも僕はそのルールを大事にしていますが、子どもたちがファルセットを使って歌えるぐらいの範囲でなら、少しだけキーを上げてもいいかな、と考えるようになりました。今回の曲も、子どもも大人も一緒に歌えると思いますよ。
――その他に、この曲の聞きどころや、「特にここを聞いてほしい!」という部分はあるでしょうか?
水木:今回の曲のポイントは3点あるんです。まず最初に皆さんが覚えるであろう部分は、「世界中が~」というサビ。このメロディーは、老若男女、誰が聞いても絶対にすぐ覚えられると思います。それから、ロマンのあるBメロの部分の歌い出しも好きです。そして、イントロが終わった後、「耳をすましてみろ」という歌詞からはじまるAメロ、すべてが聞きどころですね。この歌詞からも、「俺も絶対あきらめない!前を向こう!」という気分になれると思います。
2コーラス目は、ボイジャーから入り、僕が追いかける形で歌っていき、全員で歌い上げるという感じです。
――「早くフルコーラスで聞いてみたい!」と思います(笑)。これから先、イベントなどでこの曲を生で聞ける機会もあるようですが、そちらも楽しみになってきますね。
水木:ウルトラマンシリーズに関するイベントのほか、僕がリーダーを務めているAnime Japan Fesなどでも歌いたいと思っています。リアルタイムで放送されているウルトラマンシリーズの主題歌をライブで歌う……というのは初めてですから、ファンの皆さんにも喜んでいただけると思います。ぜひ、生で聞いてほしいですし、ライブまでにこの歌を覚えて、会場で一緒に歌ってもらいたいですね。
僕が『オーブ』の主題歌を歌う、ということを聞いて、ファンの皆さんもびっくりされたと思いますが、僕としても、「水木一郎、ついに念願の“ウルトラマンの主題歌”を歌う!やったぜ!」と感じです。そろそろレジェンドと呼ばれてもいいかな(笑)?
――それでは最後になりますが、この曲がテレビから流れてくる日を心待ちにしているファンの皆さんへ、一言メッセージをお願いします!
水木:一番楽しみにしているのは僕だと思います(笑)。
僕は昔から、レコーディングのマイクではなく、お茶の間でテレビを見ている子どもたちに向けて歌ってきました。この曲もそうやって歌っています。テレビの前の子どもたち、あるいはその親御さん、おじいちゃんおばあちゃんに至るまで、この新しい歌「オーブの祈り」が浸透して、家族で歌ってもらえたら嬉しいです。それに、ライブやイベントにもぜひ足を運んでもらいたいですね。
僕は、アニソン歌手としてデビューしてから、今年で45周年を迎えました。その年に、50周年を迎えたウルトラマンシリーズの主題歌を歌えるということを、大変光栄に思っています。これから、『オーブ』とともにこの曲がどう展開していくのか、僕もすごく楽しみにしていますので、皆さんも期待してください!
――本日はお忙しい中、ありがとうございました。
『ウルトラマンオーブ』は、2016年7月9日より、毎週土曜日午前9時テレビ東京系列にて放送スタート!
そして、7月20日には、これまで水木さんが歌ってきたウルトラマンソングスを集めたスペシャルCD「水木一郎 グレイテスト★ウルトラマンソングス」が発売されます!
『ウルトラマン物語』や『ウルトラ・愛の鐘』『ウルトラマン物語~星の伝説』など、劇場用映画で使われた珠玉のバラード曲はもちろん、『帰ってきたウルトラマン』の未使用主題歌や『ゾフィーのバラード』、『ウルトラマンティガ』ED「Brave Love, TIGA」のカヴァーバージョンなど、レアな音源も収録したスペシャルアルバムとなっています。
さらに、昭和のウルトラマン主題歌を新たに歌ったニュー録音トラックをなんと6曲も収録するほか、「オーブの祈り」水木さんソロVer.がスペシャルトラックとして収録されます! こちらもお楽しみに!!
DATA
水木一郎 グレイテスト★ウルトラマンソングス
- 2016年7月20日発売予定
- 価格:2,592円(税込)
- 発売元:日本コロムビア株式会社
水木一郎さん プロフィール
【水木一郎】(みずき・いちろう)
アニメソングのパイオニアであり、今成をトップを走り続ける“アニメソング界の帝王”。ファンには“アニキ”の愛称で親しまれる。1968年にデビュー以来、1971年の『原子少年リュウ』主題歌に始まり、『マジンガーZ』『キャプテンハーロック』などのアニメソングや、『仮面ライダー』シリーズなどの特撮ソングを次々と歌い続け、持ち歌は1,200曲を超える。2016年、アニソン歌手生活45周年を迎え、東京アニメアワード「功労賞」を受賞。7月9日スタートの『ウルトラマンオーブ』では、ウルトラマンのテレビシリーズ主題歌を初めて担当する。
番組情報
【ウルトラマンオーブ】
- 2016年7月9日より、毎週土曜日午前9時 テレビ東京系列にて放送
- 出演:石黒英雄、松浦雅、高橋直人、ねりお弘晃、青柳尊哉、柳沢慎吾、ほか
- 監督:田口清隆、アベ ユーイチ、市野竜一、冨田卓、武居正能
- シリーズ構成:中野貴雄、小林雄次
- 主題歌:「オーブの祈り」水木一郎 with ボイジャー
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(c)円谷プロ(c)ウルトラマンオーブ製作委員会・テレビ東京