「ウルトラマンガイア Complete Blu-ray BOX」発売記念 高山我夢役・吉岡毅志さん&藤宮博也役・高野八誠さんインタビュー
2016年2月24日、重厚な世界観と緻密な特撮&メカニック、壮大なドラマで、根強い人気を誇る『ウルトラマンガイア』のBlu-rayBOX、『ウルトラマンガイア Complete Blu-ray BOX』がついに発売になります。
これにさきがけ、主人公のウルトラマンガイア=高山我夢役を演じた吉岡毅志さんと、ウルトラマンアグル=藤宮博也役を演じた高野八誠さんに、Blu-rayBOX発売に当たってのお気持ちや、撮影当時のエピソードなどをうかがってきました!
――来年の2月24日、ついに『ウルトラマンガイア Complete Blu-rayBOX』が発売となります。これからまた、新しい世代のファンが増えると思いますが、初めて見るという方には、『ガイア』のどの辺りを見てほしいですか?
吉岡:どこか1ヶ所、1エピソードというのは難しいですね。第1話から最終回まで話がつながっている、大河ドラマ的要素で作られているので、1話から通して全話見てほしいです。
高野:1話から通して……。
吉岡:それ今俺が言ったよね?(一同笑)
高野:言ってた?(笑)
ガイアは実験的な要素が多くて、はじめて2人のウルトラマンが現れた作品でもあります。今では、ヒーローがたくさん出て来る特撮番組は多いですが、その原点だと思うんです。テーマも多いですし、そういう部分についても、また見る機会としては今が一番いいんじゃないかと思います。
――では、Blu-rayとなった『ガイア』の映像を実際に見たご感想をお聞かせください。
吉岡:DVDでは何度も見ていましたが、Blu-rayは全然違いますね。すごくキレイになっています。さっき第1話を少しだけ見せていただいたんですが、初めて変身するシーンの撮影では、何時間かピアノ線で吊られていたんです。その吊られていた時とかは、今思い返すとよく頑張ったなあと思いますね。
高野:今まではDVDが最新で一番キレイな映像だったわけですから、「キレイだな」って見てたんですけど、実際に比べると全然違うと思いました。覗き穴やファスナーが見えそうなぐらい……(一同笑)。
吉岡:そういうものはないからね!(笑)
高野:それぐらいキレイだっていうことです(笑)。
――『ガイア』の前作である『ダイナ』に比べると、『ガイア』は群像劇のような部分が多いですよね。吉岡さんの役である高山我夢は、ウルトラマンの主人公としては異質な研究肌で、あまり前には出ない性格でしたが、大勢のキャラクターがいる中、主役として前に出るために苦労したことなどはありますか?
吉岡:天才少年というのは、僕自身と真逆の役だったので難しかったです。アナライザーで分析したりしているシーンでは、「この後、どうやって戦えばいいんだろう?」と、気持ちの作り方に悩みました。でも我夢は、頭で考えると失敗するけど直感で動くと成功する……というファイター的な要素を根っこに持っているんです。そうした部分が現れた時は、非常にやりやすかったですね。
――たくさんのXIG隊員に囲まれている我夢とは違い、高野さん演じる藤宮博也は常に一人でいたり、心に重いものを抱えている役でした。しかし、クールで人を突き放しているように見えて、精神的にもろいところがあり、女性に運命を左右される役だったと感じますが……?
高野:当時はそれほど意識してはいなかったんですけど、とりまく人々は、我夢以外では稲森博士や玲子のような女性が多かったですね。どっちかというと、そういう人たちに説得されて左右されたというよりは、人が頑張っている姿を見て、藤宮なりに「こういう考え方もあるんだな」と気付いていったような感じがします。
――最新作の『ウルトラマンX』は、主人公の大地が我夢のような天才肌だったりして、『ガイア』と接点が多い気がします。
吉岡:『X』の第1話を見たんですが、初めて変身して、自分の視線が高くて怖い!……と言っていたシーンが印象的でした(笑)。特撮もすごく力が入っていると思いました。それに、変身して着地したときに土煙が舞うのはガイアと似ていますし、Xioというチーム名もXIGと似ていて、共通点が結構ありますよね。
――さて、今でも仲がいいお二人ですが、『ガイア』の撮影当時に仲良くなったきっかけは何だったんでしょうか? また、他の出演者との交流はありますか?
吉岡:撮影中はどうしても二人のシーンが多かったので、メイクルームに入れば横に座ってるのが高野くんで、ロケバスに乗っても隣で、自然と会話を始めたって感じでしたね。
高野:僕は他の共演者の皆さんとあまり絡むシーンがなかったので、吉岡くんと比べると今も交流は少ないほうだと思うんですが、この間久し振りに瀬沼さん(※瀬沼龍一役の石井浩さん)に会いました(笑)。
吉岡:渋いですねえ……(笑)
高野:いつもバンダナをしてたっていう印象が強くて、一瞬分かんなかったけどね(笑)。
――XIGの隊員は非常に多く、大所帯のチームでしたから、共演する方もとても多かったですよね。共演者の皆さんの印象は?
吉岡:現場では、自分より年下は数人いましたが、男の中では最年少ぐらいでしたから、素敵なお兄さんやお姉さん……大先輩たちに囲まれて、助けられていたという感じでした。いつも基地のセットに行くと平泉成(千葉辰巳参謀役)さんと渡辺裕之(石室章雄コマンダー役)さんと宇梶剛士(堤誠一郎チーフ役)さんがいるんですから、まあ怖いですよね(一同笑)。
高野:怒られたりとかはしなかったの?
吉岡:それはなかったなぁ。平泉さんはあまり干渉しなくて、「好きにやりなさい」という感じでした。渡辺さんは、コマンダー(隊長)という役柄もあってかいろいろと教えて下さって、「我夢、敬礼のしかたが違う」なんてアドバイスもいただきました。宇梶さんからは、現場でのリラックスのしかたなどを教えてもらいましたね。
――列伝にお二人で出ることはありましたが、今後またウルトラマンシリーズに2人で出演することになったら、どんな役柄で出演したいですか?
吉岡:やっぱり、ガイアとアグル、我夢と藤宮として出たいですね。映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』はパラレルワールドの話でしたし、藤宮もアグルに変身はしなかったので、2人で変身したいです。TVシリーズの最終回で海に歩いて行った藤宮と、大学生に戻った我夢のその後、2人とも研究などに携わっている……というような、“大人になった我夢と藤宮”の姿を描いてほしいです。
高野:その形を望んでいるというか、一番やってみたいという気持ちがありますね。
吉岡:今回Blu-rayBOXにも入る『ガイアよ再び』という後日談のOVもありますが、TVシリーズはTVシリーズとして、一旦完結していると思っているんです。でも、時を経て、あの続きが見たいな……と思います。
――大人になった我夢と藤宮はどうなっていると思いますか? また、こうあってほしい、というような希望はありますか?
吉岡:大発見とかしてるんじゃないかな、なんとか細胞みたいな(一同笑)。地球にとって大事な何かを見つけている気がします。
高野:研究に没頭していると思います。また怪獣などが現れた時に役立つように、準備をしているというか……そうした研究に興味を持っているんじゃないかと思います。
吉岡:藤宮とはたまにしか会わない、というイメージもありますね。自分が研究しているときに困ったらアドバイスをもらいに行く、っていう感じかな。
高野:あれ以来会ってない、っていうほうが再会した時に盛り上がるんじゃない?(笑)
――『ガイア』以外にもウルトラマンシリーズが次々にBlu-rayで発売されますが、この中で見たい作品はありますか?
吉岡:『帰ってきたウルトラマン』を見たいです。昭和のウルトラマンがどんな感じでBlu-rayになっているのか、特撮のミニチュアなどの細かい部分を見てみたいですね。個人的に団時朗さんと仲良くさせていただいてるっていうこともあります(笑)。
高野:僕は『ダイナ』ですね。役者の顔をしているつるの(剛士)くんを堪能してみたいです(笑)。
――それでは、これまでずっとファンでいらっしゃる皆さん、そしてこれからBlu-rayになったガイアを初めてご覧になる皆さんに向けて、一言お願いします。
高野:『ガイア』は一話一話にあるテーマが大きいので、お子さんに見せようと思ってくださっている方々には、そのテーマについて家族で話し合ってみてほしいですね。子供とのコミュニケーションツールとして、大切なもの、大切なことを、再認識してほしいです。
吉岡:今のお父さん世代は、まだ昭和のウルトラマンで育った方のほうが若干多いと思うんです。『ガイア』も真剣に作った“ウルトラの遺伝子”ですので、当時、平成シリーズは見なかった……という方々も、昭和だ平成だとくくることなく、キレイになった特撮を改めて楽しんでもらって、ガイアやアグルもウルトラ兄弟の一員として認識してほしいです。
高野:ウルトラ兄弟には入ってないけどね(一同笑)。
吉岡:ウルトラヒーローとして、ね!(笑)
――本日はお忙しい中、ありがとうございました。
<プロフィール>
【吉岡毅志】(よしおか・たけし)
1979年3月22日生まれ。東京都出身。1998年、『ウルトラマンガイア』で主人公・高山我夢役を好演。2008年『大決戦!超ウルトラ8兄弟』、2015年『劇場版ウルトラマンギンガS決戦!ウルトラ10勇士!!』(声の出演)など、TVシリーズ終了後もガイア=我夢としてウルトラマンシリーズに登場している。『花衣夢衣』『ウルトラマン列伝』(テレビ)などのほか、舞台を中心に活躍中。10-POINT所属。
【高野八誠】(たかの・はっせい)
1978年1月9日生まれ。千葉県出身。1998年、『ウルトラマンガイア』で、ウルトラマンシリーズ史上初となる、番組レギュラーとして2人目のウルトラマン、ウルトラマンアグル=藤宮博也役を演じる。『仮面ライダー龍騎』『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』(テレビ)『仮面ライダーTHE FIRST』(映画)など、特撮ヒーロー作品への出演も多い。ウェスタ所属。
<DATA>
「ウルトラマンガイア Complete Blu-ray BOX」
■発売日:2016年2月24日
■価格:45,000円(税別)
■発売元:バンダイビジュアル株式会社
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