初代のプラモ制覇!!電ホビ版第1回――プロが行く!クリア塗装2つの道
初代のプラモ制覇!!電ホビ版
第1回――プロが行く! クリア塗装2つの道
近年益々注目の高い、美麗なメタリック(キャンディー)塗装。
比較的初心の方もチャレンジする傾向があるようです。
綺麗なモノこそ油断大敵!
不透明な通常塗料と、透き通ったクリア系塗料とでは、
同じラッカー系塗料といえど、質的に大きな違いがあるのです。
透き通ったクリア系塗料は、粘度を下げる為のシンナーを使った普通の『薄め』だけでなく、
透明クリアを使った特殊な『薄め』が大事。
この2種類の『薄め』こそがクリア塗装の重要な2つの道なのです……。
それでは実際に道を進んでみることにしよう! まずは極々一般的な「シンナーで薄める」方の道、クリアレッドを使って普通に吹いてみる。
●クリアレッドを「普通に」塗ったときの問題点
・奥まった部分から先に吹く
・一度に大量に吹くことは避ける
等は、エアブラシ塗装の基本。
そのためには塗料の濃さ(粘度)を下げるのが一般的。複数回重ねても塗膜が厚くならない、狭い部分を狙う細吹きが行ないやすい等の理由があるためだ。
普段の調子で狭い部分を吹き、丁寧に吹き重ね、ムラを消し、均一な仕上がりを求めると……。
吹き重ねるほどに暗くなってしまうこの独特の現象について、少し説明していくことにしよう。
●通常塗料とクリア塗料の違い
完全に発色した3回目以降、発色に変化は見られない。何度も吹き重ねて仕上げる、顔料系塗料ならではの手順。
固有の濃さを持たないため、いつまでも下地が透けつつも、重ねるほどに濃く、暗くなる。何度も吹き重ねたい場合、色の濃さを下げることが重要になる。
つまりシンナーで薄める方法では、色の濃さを大きく下げるのは難しいと言える。
塗装の基本とも言うべき塗膜の形成自体が不可能になってしまう。
『薄める』といっても、ここで薄めたいのは粘度を伴う濃さではなく、純粋な色の濃さ。であるならば、何もシンナーで薄めるだけが道ではない。色の全く付いていない塗料、つまり透明クリアーを混ぜることが『色を薄める』ことになりはしないか。
●もう一つの道、開始
それでは、『肝心な動画』で実際の吹きつけをご覧いただこう。
透明クリアで薄めているため、いきなり真っ赤になることもなく、丁寧に奥まった部分への吹きつけができる。次は写真で詳細に各段階の仕上がり状態を見ていただこう。
この2つの道を自在に行き来してこそ、究極のメタリックに至る!
(C)創通・サンライズ
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