発売されたばかりのガンプラを買ってきて、組み立てて紹介する「ガンプラ新作レビュー」。今回は、1999年の発売から実に23年の時を経てリニューアルされた名作MG・「MG 1/100 ドム」を徹底レビューします! 先にリリースされた「MG 1/100 ドワッジ」を踏襲して、最新フォーマットに準じたブラッシュアップが行われたこのキット、果たしてどのようなアイテムになっているでしょうか? さっそく見ていきましょう!
▲パッケージアートもアップグレードモデルらしく、1999年に発売されたバージョンをリスペクトしたデザインに。
キット内容確認
▲まずは箱の中身を確認していきましょう。説明書はZIMMAD社による開発背景や機体バリエーションについてなども言及されており、読み物としても楽しい仕上がりです。
▲続いてはランナーを見ていきましょう。多色成形のAランナーは新規パーツ。ワンパーツ構成になり合わせ目が出なくなった肩の外装や形状が修正された胴体外装などが確認できます。
▲スカートや足首外装などのパーツが見えるBランナーは従来と同型。
▲装甲の裏打ちパーツなどが収録されたDランナー。こちらも従来と同型のランナーです。
▲パープルの外装を構成するEランナー。写真では伝わりにくいかもしれませんが、パープルの色味が従来キットから微妙に変更されて落ち着いたカラーリングになっています。
▲Fランナー。内部メカ部分などを構成する従来と同型のランナーです。
▲Gランナー。足裏のパーツやラケーテン・バズなどが収録されています。
▲Hランナー。脚部フレアの外装ランナーです。
▲Iランナー。同スケールフィギュアはコクピットに座れるものと立ちポーズが付属。
▲Jランナー。脚部フレームを中心としたランナーです。
▲Kランナー。外装パープル部分を構成する従来キットと同型のランナーです。
▲MS用マシンガンやシュツルム・ファウストなど、多彩な武装が入ったLランナー。
▲Mランナーはポリパーツです。
▲ジャイアント・バズを構成するOランナー。「MG 1/100 高機動型ザクII 黒い三連星仕様 Ver.2.0」などに付属していたものと同型のランナーです。
▲ブラッシュアップポイントとなるRランナー。脚部や腕部などの外装を構成しています。
▲ブラッシュアップされたフレーム部分を構成するTランナー。同型のものが2枚付属します。
▲Uランナー。こちらもブラッシュアップされたフレームなどを構成します。
▲モノアイシールドと拡散ビーム砲用のクリアパーツが収録されたWランナーと、手首に使用されるエモーションマニピュレーターSP。
▲ポリキャップも付属します。
▲そして今回はシールではなく水転写式デカールが付属。細かいコーションの収録もうれしいところです。
組み立て開始!
▲パーツの確認後はいよいよ組み立て開始です。まずは胸部のフレーム部分から。
▲肩関節基部にフレキシブルに動くブロックが追加されたことにより、腕部の可動範囲が飛躍的に向上しています。
▲背面には新規のメカパーツがイン。完成後は外装で見えなくなってしまう部分ですが、細かいディテーリングにテンションが上がります。
▲背面のバーニアは自由度高く可動します。
▲背面の外装を取り付けたところです。
▲背面に装着するヒート・サーベル用のラックは開閉式。
▲背面の外装を取りつけたら、首にあたる黒いブロックを配置します。この首ブロックが別パーツになっているというのは斬新でしたね! ——と、1999年の「MG 1/100 ドム」発売当時の衝撃を思い出してしまいます(笑)。
▲前面の外装と拡散ビーム砲をつけたら胸部の完成です。拡散ビーム砲のレンズ部分はクリアパーツ。
▲続いては腹部を組み立てていきましょう。まずはフレーム部分から。塊感のある素晴らしい造形です。
▲内部にはパイロットフィギュアが入ります。
▲外装をかぶせれば腹部の完成です。
▲コクピットハッチは開閉が可能。
▲胸部と組み合わせれば、胴体の完成です。
▲胸部と腹部の接続はボールジョイント式なので、ひねりを加えるなど自由度の高い可動が可能。なお、よく見ると外装の形状も見直されています。
▲続いては頭部を組み立てていきましょう。まずはフレーム部分から。モノアイの接続は写真のようにボールジョイント式となっています。
▲これにより、上下左右に自由な可動が可能。
▲モノアイはクリアピンクで成形。今回のレビューでは使用していませんが、モノアイ用の水転写式デカールを貼ればフラットな印象にすることができます。
▲外装は左からモノアイシールド、モノアイシールド基部、ヘルメットのシンプルな構成。
▲フレームにかぶせれば頭部の完成です。
▲20数年の時を経てなお非常にカッコいい頭部です!
▲続いては腕部を組み立てていきましょう。ヒジ関節はブラッシュアップされ、ポリパーツを使用しない構成に。ディテールも追加されています。
▲前腕部分にはフレームが入ります。手首基部にも可動軸が。
▲外装の分割も変更されています。
▲手首と肩の球体ブロックをつけたところ。肩の球体ブロックは分割が縦から横に変更され、合わせ目がわかりにくくなりました。
▲手首はエモーションマニピュレーターに変更され、より細やかな表情づけができるようになりました。
▲ヒジ関節の可動範囲も充実。
▲肩アーマーをとりつければ腕部の完成です。従来はセンターに合わせ目があった肩アーマーの黒い外装がワンパーツ成形となり、合わせ目がなくなりました。これはうれしいポイントです。
▲組み合わせれば上半身の完成です。
▲上半身ブロックで特筆すべきは、やはり肩基部に可動ブロックが追加されたこと。これにより、腕を前方や上方に大きくせり出すことができるようになりました。ジャイアント・バズやヒート・サーベルを両手持ちさせるときなどに大きな効果を発揮します。
▲続いては腰部を組み立てていきます。股間軸にはスイング機構が追加。
▲後方に3連のバーニアを取りつけます。バーニアは基部が可動。中央のバーニアはリアスカート側に接続されます。
▲スカートパーツ。赤い裏打ちパーツがキレイです。
▲スカートパーツを取りつけ、腹巻状の外装を取りつけたら腰部の完成。スカートの構造は従来通りですが、スッとツライチになる優秀な設計は今見ても素晴らしい仕上がりです。
▲裏から。充実の密度感。こうして見ると「MG 1/100 ドム」は裏打ちパーツが徹底されていることがわかります。となると、近年「MG 1/100 ガンダムヴァーチェ」がコンセプトとして掲げていた「裏打ちパーツによる積層感の演出」を遡っていくと「MG 1/100 ドム」に行き当たるのでは……?などと妄想してしまいます(笑)。
▲話はそれましたが、次は脚部を組んでいきましょう。まずはフレーム部分から。フトモモにロール軸が追加され、素立ち時の接地性やポージングの自由度が向上しました。
※解説の都合上、本レビューではフトモモのロール軸部分を脚部と一緒に組んでいますが、説明書の手順では腰ブロックとともに組み立てます。
▲足首とスネをつなぐブロックもブラッシュアップされ、より可動範囲が広がっています。
▲足首とスネをつなぐブロックの見直しにより、大きく脚を広げても足裏が浮きにくくなりました。
▲また、ドム独特のスネから上を前傾させるような動きもとりやすくなっています。
▲足首パーツが左右非対称になっているのもドムの特徴ですね。
▲さらに赤いインナーパーツをつけていきます。
▲外装をかぶせれば脚部の完成。
▲各部のブラッシュアップにより、屈んだ姿勢もバッチリとれます。
▲組み立てた各ブロックを組み合わせれば、ドム本体の完成です!
▲さあ、最後は武装類を組み立てていきましょう。まずはラケーテン・バズから。
▲グリップが新規パーツとなっており、エモーションマニピュレーターに接続する用のピンがついています。
▲ヒート・サーベル、MS用マシンガン、予備マガジン、シュツルム・ファウスト。
▲ヒート・サーベルの柄にはエモーションマニピュレーター用のピンが。MS用マシンガンの懸架用接続ピンも見直されています。
▲シュツルム・ファウスト、MS用マシンガン、予備マガジンは腰部サイドのカバーを取り外して接続することが可能です。
▲最後はジャイアント・バズを組み立てましょう。合わせ目が出ない設計がうれしいところです、
▲グリップには角度の異なる2つの接続ピンが。下部のピンはバズーカを肩にかつぐときなどに使用すると便利です。
▲これぞ量産機!といった感じの豊富な武装をすべて並べてみました。というわけでここまできたら……。
「MG 1/100 ドム」完成!
▲最後は1/60 旧キットのボックスアートっぽく……。
これにて「MG 1/100 ドム」のレビューは終了です。各部のブラッシュアップにより、ドムを近年のMGシリーズと同等にグリグリ動かせるようになったのはやはり幸せ! 細やかな調整により進化した造形面も見逃せないポイントです。また、今回のレビューで改めて感嘆したのはベースキットの考え抜かれたパーツ構成。今ほどMGシリーズのフォーマットが確立されていない時代の創意工夫がヒシヒシと感じられるので、そんな部分にも注目してほしいキットです!
DATA
MG 1/100 ドム
- 1/100スケール組み立て式プラモデル
- 主な製品素材:PS・PE・PP・ABS
- 発売元:BANDAI SPIRITS
- 価格:5,500円(税込)
- 発売中
※2022年5月発送予定の商品をプレミアムバンダイで抽選受付中
受付期間:2022年2月18日(金)12時~2月25日(金)12時
当選発表:2022年3月3日(木)