『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』タイ・ファイターのプラモデルを製作!~組み立て編
ここでは、2015年12月に発売となった「ファースト・オーダー タイ・ファイター」と、2016年1月に発売された「ファースト・オーダー スペシャル・フォース タイ・ファイター」を同時に製作する。
旧銀河帝国の主力戦闘機タイ・ファイターの伝統を受け継ぎながらも、最新の戦闘スタイルに対応できるように改良されており、特に旧タイ・ファイターには装備されていなかったシールドを装備し、敵レーザーからの防御力が強化されている。また、特殊部隊が使用する「スペシャル・フォース タイ・ファイター」はハイパードライブを装備している。
ここではこの2つのビークルを、全2回に分けて製作の工程を伝えていく。初回となる今回は両機の差異を確認しつつ、組み立て方のコツを紹介したいと思う。
「ファースト・オーダー スペシャル・フォース タイ・ファイター」のランナー。
特徴的なソーラーパネルは基本部分と枠部分が別パーツとなっており、塗装仕上げをする場合でも面倒なマスキングをせずに塗装できる設計となっている。
「ファースト・オーダー タイ・ファイター」のソーラーパネルのランナーは、ほぼ「ファースト・オーダー スペシャル・フォース タイ・ファイター」と同じだが、一部のパーツが異なっている。対してコクピットブロックのランナーは完全に別設計となっており、2機種の異なる部分のパーツはこちらのランナーに配置されている。
ソーラーパネルの枠部分のカッティングは少々コツが必要だ。ニッパーをランナーとパーツの間に入れてカットすると、パーツの一部がえぐれてしまう可能性が高い。
その理由はゲートがパーツに向けて鋭角に細くなっているためだ。
この鋭角な部分をニッパーの刃が滑り落としてしまい(図A・B)、結果的にパーツギリギリのところでカットしてしまうためだ。
そこで、ゲートの鋭角になっていない部分で一度カットする(図C)。
この作業を繰り返し、残ったゲートを少しずつカットし、ヤスリで削れるくらいまでゲートを小さくカットしていく。
その後ヤスリを使い、残ったゲートを削り落としてフラットな状態にする。この方法でゲートカットすれば、パーツの一部を欠損してしまったり、傷付けてしまう危険性は低くなる。
ソーラーパネル本体2つと枠4つを切り離し、ゲート処理が終わった状態。これで1機分だ。
パーツの裏側には無数のピンと、いくつかのスリットが存在する。左右と表裏の組み合わせを間違えないように設計されており、間違った組み合わせではハマらないようにできている。「スター・ウォーズ」シリーズのプラモデルに共通する設計理念が本キットでも採用されている。
ソーラーパネル本体にも枠パーツに対応した穴が複数開けられている。ソーラーパネル中央部には表と裏には見慣れない形状をしたピンがある。これでコクピット側と機体外側を見分けることとなる。
もちろん、ソーラーパネルの裏表を間違えた場合、組み込めないだけでなく、本体パーツにも組み付けられない設計だ。
さて、次はコクピットの製作だ。エアキットのほとんどはコクピットの製作と塗装を先に行い、その後、本体を接着して本体外装を塗装する。
Xウイング・ファイターはそれぞれ別工程製作・塗装を済ませ、最終的に組み上げることが可能だったが、「タイ・ファイター」はコクピットを先に製作し、塗装まで終わらせておく必要がある。まずコクピットのベース部分に正面のコンソール3つとシートを取り付ける。ここまでは「タイ・ファイター」も「スペシャル・フォース タイ・ファイター」も同じ作り方をする。
ここから製作法が別れる部分だ。「タイ・ファイター」は単座なのでコクピット後方に装備品はないが、「スペシャル・フォース タイ・ファイター」は復座なので、通常のシートではなく、パイロットが背中合わせで座れるシートや、後席用のコンソールを3つ取り付ける。
その後、コクピットに天井や背面のパーツを取り付けるが、ここにも違いがある。
「タイ・ファイター」は後方が塞がっている構造だが、「スペシャル・フォース タイ・ファイター」は後方に窓がある。これは後席の視界を確保するための窓だ。
組み立てが終わったらコクピット内部を塗装する。「タイ・ファイター」と「スペシャル・フォース タイ・ファイター」どちらもコクピット内部はグレーで塗られている。各パーツを塗装し、スミ入れ(ウォッシング)・デカール貼りを行う。ツヤをコントロールしたい場合は、この段階でツヤ消し等を吹いておくとよい。
▲写真上:タイ・ファイター。写真下:スペシャル・フォース タイ・ファイター。
塗装が終わり内部にはタイ・ファイター・パイロットも乗せて、コクピットを組み上げた状態。
タイ・ファイター・パイロットの胸部・頭部はグロスブラックなので、内部のツヤ消し作業が終わってから乗せるのが好ましいが、全体をツヤ消しにした後、筆でタイ・ファイター・パイロットの胸部・頭部にクリアーを塗り、光沢を出すのもいいだろう。
▲写真上:タイ・ファイター。写真下:スペシャル・フォース タイ・ファイター。
本体ブロックの外装は2種ともかなりの違いがある。「タイ・ファイター」は旧タイ・ファイターとほぼ同じデザインだが、「スペシャル・フォース タイ・ファイター」は機体左側が赤く塗られており、この部分は別パーツとなっているのだ。
後部のディテールは後方の視界確保用の窓が大きく開孔されており、外観が最も異なる部分である。
さらに機体下部に装備されているレーザーの形状も異なる。
両機の違いを確認できたら、コクピットブロックに外装パーツを取り付ける。この際上下左右に合わせ目が発生するので、接着作業をする時に、瞬間接着剤などで隙間を埋めておくとよい。
その後、ペーパーを使って合わせ目処理を行う。合わせ目周辺には繊細なディテールが集中しているので、合わせ目以外の部分にペーパーが当らないようにしよう。
次回は、「塗装編」をお届けしたいと思う。
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