素組みでガンプラ!【基礎】スポンジを使った鋳造表現 後編

更新日:2019年3月25日 16:00

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

 

ここでは、「HGUC 1/144 MS-09F ドムトローペン サンドブラウン」を使用して、簡単な鋳造表現の方法を紹介します。

_MG_0370

 

▲HGUC 1/144 MS-09F ドムトローペン サンドブラウン

 

スポンジを使った鋳造表現 前編」では、ウォッシング作業といった下準備を行いました。後編ではウレタン(スポンジ)を用いた塗装で「鋳造表現」を再現していきたいと思います。

 

_MG_0430

 まずはさまざまなスポンジを見てみましょう。今回使用したのは3種類。一番右は最もなじみのあるキッチン用のスポンジで、食器などの洗浄に用いるタイプのものです。

 

_MG_0439 _MG_0439_up

 さて、ここからはちょっと変わったスポンジを紹介しましょう。これは就寝中に髪の毛に巻きつけ、髪をカールさせる際に用いるものです。アップ写真を見てください。スポンジの目がかなり細かいことがわかるでしょうか。

 

_MG_0433 _MG_0433_up

 こちらは洗顔用の泡立てスポンジ。洗顔料を効率よく泡立てるために、スポンジの目は粗くなっています。これらのスポンジを使いわけて、鋳造塗装を行っていきます。

 

_MG_0444

 ここで使う塗料は、茶系の3色。手・脚などはGSIクレオスのMr.カラー19番「サンディブラウン」、318番「レドーム」。ボディなどの濃い茶色の箇所には119番「RLM79サンドイエロー」と同じく318番「レドーム」です。

 

_MG_0459 _MG_0461

 まずは「サンディブラウン」を使って塗装します。スポンジに塗料を付けて塗装するのですが、フタの裏側に付着した少量の塗料で十分です。

 

_MG_0465 _MG_0467

 まず何度か紙の上に“ポンポン”とスタンピングして、余分な塗料を落としていきます。紙に押し付けるようにして、スポンジが含んでいる塗料の8割くらいを落とすようにするとよいでしょう。

 

_MG_0471_MG_0474_MG_0477

 スポンジに含んだ塗料が少なくなってくると、スポンジ目のテクスチャーが紙に付くようになります。この状態になったら模型にスタンピングしていきます。

 

_MG_0480

 スポンジに含んだ塗料は半乾きになっているので粘度が高く、模型に付着した時点で立体的に塗料がのります。スタンピングする色みは、基本塗装より若干明るめにしました。

 

_MG_0442_MG_0494

_MG_0439_MG_0497

_MG_0433_MG_0491

 ここで各スポンジの目と、スタンピング痕を比べてみましょう。

キッチン用スポンジと比べ、目の細かいもの・粗いものでは、それぞれの特徴が異なるのがわかるでしょうか。「模型の大きさ(縮尺スケール)」や「どのような表現をするか」でスポンジの種類を使いわけましょう。

 

_MG_0455_MG_0452_MG_0489

10 その後、2回目は「サンディブラウン」に「レドーム」を加え、明度を上げた色でスタンピングをします。

 

_MG_0483_MG_0486

11 その後、さらに「レドーム」を加えた色で3回目のスタンピングを行います。スタンピングを繰り返すことで凹凸が増え、明度を上げた塗料をのせることにより、ドライブラシしたような効果になります。

 

_MG_0449_MG_0452

_MG_0501_MG_0504

12 ヒザ周辺を見ていただければわかりますが、エッジ部分にも明るい塗料がのるので、角ばった部分にドライブラシをしたような効果も生まれます。同じようにボディなどの濃い茶色の部分「RLM79サンドイエロー」を基調に、「レドーム」を加えて三段階のスタンピングを施しています。

 

 

完成写真はコチラ!

_MG_4985

 

_MG_4988

 

_MG_4994

 

_MG_4995

 

_MG_5000

 

_MG_5004

 

 

まとめ

_MG_5010

 

_MG_5012

 

_MG_5016

 

本来はラッカーパテをラッカー溶剤で溶いた“溶きパテ”を模型表面に塗り、歯ブラシや筆で叩いて「鋳造表現」を施します。その後ドライブラシなどを駆使して凹凸を強調していくのですが、ここで紹介したようにスポンジを使っても簡易的な鋳造塗装を行うことが可能です。

 

スポンジにどのくらい塗料が残っている状態がベストなのかは、実際に紙や不要パーツなどで実験して感覚を掴んでください。塗料の明度も段階的に上げていくことで、より効果的に仕上がりますよ。

 

 

素組みでガンプラ! ~組み立ての基本から簡易塗装まで! おすすめプラモデルをきれいに作るコツ~(目次) へ

 

 

DATA

HGUC 1/144 MS-09F ドムトローペン サンドブラウン

  • 1/144スケールプラスチックキット
  • 価格:1,728円(税込)
  • 発売元:バンダイホビー事業部

 

関連情報

 

 

(C)創通・サンライズ

上に戻る