素組みでガンプラ!ガンダムデカールの貼り方【後編】
超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。
今回は『機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜』のラストに登場した「HG 1/144 MS-05S シャア専用ザクⅠ」を使用して「ガンダムデカール」の使用法を解説します。
※バックナンバーもあわせてご覧ください。
パーソナルマークやラインデカールなどの大判マークの貼り込みが終わったら、コーションマークなど小さいデカールを貼っていきます。コーションマークは、1/144スケールということもあり極小サイズです。ここで注目するのはインストラクションに示された番号です。③④番はほぼ同じデザインのものが左右反転されていることがわかります。さらに⑨⑩などは同じものが複数箇所にわたってマーキングされています。
このような極小デカールはひとつずつ切り離していたのでは、デカール自体を紛失する恐れがあるうえ、膨大な時間がかかってしまいます。コーションデカールは番号ごとに(時には複数の番号を)切り抜き、一気に貼っていきます。そのためにはインストラクションをよく確認して、事前にどこに貼り込むデカールなのかを把握しておきましょう。
写真は⑨⑩番のコーションマークです。同じデザインのものが左右反転されて、スネの左右にわかれてマーキングされています。このようなデカールは貼り位置に注意して、左右を同時に貼っていきましょう。
これで本体のデカール作業は完了です。
MS-05ザクⅠには、スカートや脚周りのラインデカールの指示がインストラクションと付属シールにはありませんが、今回は統一感を持たせるために同様のマーキングをしています。デカールを貼ってから丸1日ほど乾燥させ、トップコートでツヤを整えればOKです。
最後に、MS-05に付属するシールドにマーキングを施します。
このシールドにはジオンの国章と機体ナンバー“08”がマーキングされています。
しかし「ガンダムデカール THE ORIGIN汎用①」はMS-05用ではないので、“08”のデカールはすでに肩アーマーに使ってしまっています。
もう1セット購入すれば簡単に問題解決するのですが、その前にデカール全体を良く眺めてみましょう。
プロトタイプグフの部分に国章と機体ナンバー“31”が、さらにドム試作実用機には“02”のナンバーが入っています。今回はこれらを組み合わせて“08”を再現してみることにしました。
まずはプロトタイプグフの“31”を残して国章部分だけをシールドに貼ります。次にドム試作実用機のナンバー02の“0”だけを貼ります。
次にプロトタイプグフの機体ナンバー31の“3”の右半分だけを切り取って貼ります。その後、“3”の右半分を上下逆さに貼って“8”を形作ります。
ステンシル文字なので数字の左右を組み合わせると、何パターンかの数字を作ることもできます。これも台紙をバラバラにならないよう保存していたため、台紙全体を眺めることで発見できました。
デカールの上からトップコートを吹くことは(水性・油性とも)少々リスクがあるとも言われますが、充分に乾燥させてから吹けばそれほど危険なものでもありません。また機会を見て、検証・実験も含めて説明したいと思います。
完成!
汎用デカールなど(特にスケールモデル)は、使用後のデカールがバラバラになってしまい、保管する際も、再利用する際も大変不便でした。あるときデカールをめくって使用してみたら、この煩わしさから解放され、さらに作業時間の短縮につながりました。慣れるまでは少々戸惑うかもしれませんが、皆さんもデカールの不要部分などでトライしてバラバラのデカール保管から解放されてください(笑)。ではまた。
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