「変身サイボーグ」「ミクロマン」、懐かしの“タカラSFトイ”の歴代商品もピックアップ展示!君は行ったか「ダイアクロンエキスポ2018」アフターレポート!!
受け継がれる“タカラSFトイ”ワールドのマインド!その歴史を知るレジェンドたちによるトークショーが実現!!
同日・19時からは、『ダイアクロン』関係者によるトークショーも開催されました。会場には、事前に抽選で参加権を得たダイアクロンファンが集合! 参加者は“タカラSFトイ”で遊んで育った30-40代の世代を中心に、20代~50代まで幅広い層の男性が集まっていました。
物販コーナーで購入したTシャツを早速着用している人の姿もちらほら……トークショー開始前から会場は多くのファンの熱気に包まれていました。
トークショーは3部構成。全体の司会進行を務めるのは、キャラクター玩具や模型にも造詣が深いアニメーション研究家の五十嵐浩司さん(写真・右奥)。そして、『ダイアクロン』シリーズの現在の開発担当者である、タカラトミーの高谷元基さん(写真・スクリーン右横)も登壇!
第1部は、「プチ MAKING OF ダイアクロン」コーナー!
2016年5月にリブートした『ダイアクロン』の第1弾商品である「ダイアバトルスV2」から、現在発表されている3年目のラインナップまで、商品の開発コンセプトや発売順序、どのような意図が込められているのかを、高谷さんがスライドに映し出された画稿や資料を見ながら解説。
ダイアクロン隊員の一番最初の試作、パワードスーツや初期チェンバーの機構試作に関する貴重な資料等も公開されました。
次は、プロモーションPV予告版も上映された12月発売予定の新商品「バトルバッファローMk.|V<ストライカー>」の話題に!
そして、その商品仕様をトークショー参加者の意見も採り入れて商品化したいという高谷さんからの提案で、急遽、この場で公開会議を行なうことに!(驚)
その商品仕様というのが、この「ヘッドコネクター」。「バトルバッファローMk.|V<ストライカー>」の頭部にあたる、01号機<ストライクヘッダー>が戦闘続行不可能となった場合、緊急措置として任意のパワードシステムを接続し、ヘッドユニット化させる万能コネクターという設定で、すべてのパワードスーツをストライクバッファローのヘッドユニットとして使用できるというもの。
しかしパワードスーツの胸部デザインが顔に見え、ややコミカルな印象になってしまうというデメリットもあるため、考えあぐねていたとのこと。
実際にその「ヘッドコネクター」を使い、パワードシステムを接続した例を見た来場者のみなさんはかなりの好感触!
「面白い遊び方は、消費者が教えてくれる」という“顧客参加型のマーケティング”は、タカラ(現・タカラトミー)創設者の佐藤安太さんも行っていたことであり、ユーザー層と近い世代の高谷さんならではの提案(ユーザーが喜ぶポイントをちゃんと理解している)は、流石だと思いました。
「ヘッドコネクター」が採用決定になったところで、第1部は終了。
トークショーは、まだまだ続きます!
第2部は、「“タカラSFトイ”のレジェンド 夢の共演」
旧ダイアクロン開発担当者の大野光仁さん(左)と、旧タカラ男児玩具責任者の奥出信行さん(右)が登壇。
大野さんは、1980年にタカラ(現・タカラトミー)に入社。初めて担当した作品は『ダイアクロン』のウォークインセクターと『ミクロマン』のアクロサタン。その後も『トランスフォーマー』を中心に数多くの商品開発に玩具デザイナーとして関わられていることは、ファンの皆さんならよくご存知のことでしょう。
奥出さんは、タカラ4代目社長で、「リカちゃん」や「ジェニー」といった数多くの女児向け玩具をヒットさせ、『変身サイボーグ』、『ミクロマン』、『鋼鉄ジーグ』等のタカラSFランド初期から1980年代に発売された『ダイアクロン』、そして、世界中で大ヒットした『トランスフォーマー』に至るまでを育て上げた人。タカラ時代、数多くのメガヒット商品が誕生した舞台裏をよくご存知のお二方の登場に、会場の熱気はさらにヒートアップ!
タカラSFランドの原点であり、大ヒットした「変身サイボーグ」から男児玩具のマーケティングを担当している奥出さんが、スクリーンに映し出された当時の資料(スライド)を見ながら、タカラ(現・タカラトミー)の男児玩具は人形と基地の結びつきがとても深かったこと。ユーザーである当時の子供たちに、“人形”と“乗り物”と“基地”といった遊びのフィールドを提案することが原点だったことを、当時を懐かしみながら語ってくださいました。
兵士をモチーフにした着せ替え人形(全高約30センチ)と一緒に遊ぶことができる「GIジョー秘密基地」。ちなみに「GI」とは、「Government Issue」(官給品)の略称。
基地(要塞)としてだけでなく、人形本体の収納ケースとしての役割も兼ねた「変身サイボーグ」の「サイボーグステーションCX-1(シーエックスワン)」。
全高約10センチの「ミクロマン」が乗り込むことができる「マシンシリーズ」や「タワー基地M-115」。
SFメカは、空中、地上、モグラ戦車……というように、どうしてもパターン化してしまうので、変形ロボットのバリエーションを考えるのは特に大変だったことも語ってくださいました。
第3部は「ダイアクロン座談会」。
新生『ダイアクロン』に関する色々な話や裏話、またタカラトミーのホームページで実施したダイアクロンアンケートに寄せられたファンの人たちの熱い思いや質問に高谷さんが回答。
そして、マーケッターの赤木さんも「復活して3年目。ホビー誌を中心に、これからも積極的にメディア露出を行っていきます」と発言。ファンの人たちへのさらなる応援を呼びかけました。
写真・スクリーン手前左から……大野光仁さん、奥出信行さん、高谷元基さん、五十嵐浩司さん、赤木謙介さん。
それでは最後に、新旧の『ダイアクロン』関係者からのメッセージをご紹介します!
高谷:(ダイアクロンは)タカラSFランドの意思を受け継ぐ正当なラインです。“大人向け”のホビー商品なんですけど、遊びを中心とした定番ラインとして(今後も)いければなぁと思っています。
大野:『トランスフォーマー』は変形合体がありますけども、『ダイアクロン』にはそれ以外にも構成玩具としての面白みがあり、非常に奥深い! 今後も高谷さんに頑張っていただきたいと思っています。
みなさんもよろしくお願いします。
奥出:今日お集まりの皆さん、そして高谷さんのおかげで、私が若い頃に一生懸命やりましたものが、今になって復活して皆さんに喜んでいただいているのを見ますと大変嬉しいです。ぜひ、これからも『ダイアクロン』をはじめ、タカラSFランドの商品を可愛がってください。
名残惜しい雰囲気の中、トークショーは無事終了! トークショーの参加者たちは今後の商品展開に期待しつつ、会場を後にしました。
『ダイアクロン』の「カーロボット」や『ミクロマン』シリーズが海外に渡って『トランスフォーマー』が誕生! そして、ハリウッドで映画化され、今度は『ダイアクロン』が復活しました。当時、旧『ダイアクロン』商品で夢中になって遊んだ世代だけでなく、新生『ダイアクロン』シリーズは、若い世代のファンも胸躍らせる遊んで楽しいトイとして人気です。
今後も電撃ホビーウェブでは、この新生『ダイアクロン』シリーズの動向を追いかけていきます。ヒット玩具“タカラSFランド”のスピリッツを活かされたアイテムの登場に期待しましょう!
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