特許出願中の新技術を盛り込んだ「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」や差し替え変形を採用した「HG 1/100 YF-19」など注目の新アイテムを解説!【2022第60回全日本模型ホビーショー速報レポート】BANDAI SPIRITS ステージ

更新日:2022年10月2日 11:54

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2022第60回全日本模型ホビーショー速報レポート「BANDAI SPIRITS ステージ」では、9月30日(金)にBANDAI SPIRITSブース内で開催された、メディア向けステージの内容をお届けしていきます(⇒まとめページはこちら)。

 

 

開幕とともに、BANDAI SPIRITSのプラモデル公式PRアンバサダーを務めるアイドルユニット・LINKL PLANETのメンバーが元気良く登場。まずは2022年3月にデビューした彼女たちの活動を振り返ることとなり、これまでに出演してきたTVやファッション誌、イベント、ドラマ、オリジナル番組、ライブなどの様子が動画で紹介されました。

 

そんなLINKL PLANETの最新ナンバー「Plastic+」では、初のMV制作に挑戦したとのこと。ステージでMVをお披露目した後は、その監督が神風動画代表・水﨑淳平さんであることが明かされました。水﨑さんもステージに招かれ、MCからは「普段アニメーションを制作している水﨑さんが、何故アイドルのMVを担当することになったのか」と質問。水﨑さんは「僕はプラモデル好きを公言していて、そういう噂がBANDAI SPIRITSさんに届いたようです」と笑顔で応えました。

 

「Plastic+」のMV中に登場する美少女プラモデルは、BANDAI SPIRITSが展開する「30 MINUTES SISTERS」のアイテムを素体に、LINKL PLANETメンバー全員の特徴を盛り込んだイメージで水﨑さんが改造を行ったんだとか。「実際にお会いする前にイメージで作ったのですが、会ってみると想像以上に衣装がキラキラしていたので、マニキュア液を使ってキラキラ感を足しました。下地をしっかり作ればちゃんと色が乗ってくれるし、コーティングすれば塗装として成立するので、化粧品とプラモデルの意外な相性の良さを感じました」と、MV撮影当時を振り返りました。

 

MVのこだわりが話題になると、「イメージとして“清潔感”は盛り込みたいと思っていました。これからプラモデルの裾野を広げるには、やはり清潔感が大事じゃないかと。よく見るとゲートを2度切りしたランナーのクズとかも写っているんですけど、心地よく見られるように考えました。(LINKL PLANETの)皆さんが出ているので、さわやかに仕上がるのは間違いないと思ってはいましたけどね」と水﨑さん。また、MV中に登場する曲名をプラモデルのランナー風にデザインしたものについては「BANDAI SPIRITSの皆さんに“あいつ分かってないな”と思われたくなかったので、デザインについては事前に監修していただきました。ランナーを作る時の細かい注意点などをそのまま赤字として入れてもらったので、“これがバンダイの技術力か!”と。貴重な体験でした」と嬉しそうに語りました。

 

ここからは、今後登場する新商品について開発担当者を招いてトーク。まずは「GUNDAM NEXT FUTURE-TOKYO BASE-」の会場にも展示されていた、「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」について詳しい説明がありました。開発の経緯としては、カトキハジメさんと「アニメで見ていたゼータガンダムを再現したい」という点で意気投合したことが発端とのこと。その上で、ゼータ最大の特徴であるウェイブライダーへの変形にもこだわったモデルになっていることがアピールされました。

 

もうひとつのこだわりとして、本アイテムでは“遊びやすさ”を重視していることにも言及。複雑な変形機構により、人によっては一度変形させたら満足してしまい、以降は変形させずにずっとそのまま飾っているケースも少なくないのではないか、と担当者さん。変形ギミックはなるべく簡単に、かつモビルスーツ状態の時には可動域が広く、逆にウェイブライダー状態では各部がガチっと固定されていることが理想的なゼータガンダムであると熱弁。その理想を実現するため、本アイテムではウェイブライダーへと変形を進めるごとにところどころがロックされていくという、画期的な機構を盛り込んでいることが明かされました。例えば頭部。ゼータガンダムの頭部を押し下げると、腰にかんぬきのようなロックがかかり、腰部が固定される仕組み(特許出願中)になっているんだとか。

 

また素組みでも設定画に近い色表現が楽しめるよう、機体各所の銀色や黄色はエクストラフィニッシュで仕上げており、ゼータガンダムの決定版と言える出来栄えになっていると胸を張りました。これまでに発売されたゼータガンダムのMGを全部買っているという水﨑さんの視点では、特に胸部が気になったとのこと。「ゼータガンダムのガンプラはどれも胸の厚みというか、サイズ感が設定画と異なっていた。ついにその問題点をクリアされたんですね」と興奮した様子で語りました。開発者さんは「変形時に頭部を収納する関係で、どうしても理想のバランスでは立体化できなかったんです。機構を見直して、実現するにはどうしたらいいんだろう、と考えました」と応答。水﨑さんは「先ほども話題になりましたが、僕はウェイブライダー状態のまま飾っておくことが多かった。どうしても胸部のバランスが気になってしまっていたんですが、やっとモビルスーツ状態で飾れるゼータに出会えそうです」とにっこり。

 

続いては、『超時空要塞マクロス』の生誕40周年にあわせ、マクロスのHGプラモデルシリーズが始動するというビッグニュースが登場。第1弾となるのは、『マクロスプラス』におけるイサム・ダイソンの乗機であり、屈指の人気を誇る「YF-19」であることも明かされました。最大の特徴は、変形・フォルム・可動を再検証して生み出された新システム「差替三段変形(ショートカットチェンジ)」。これまでバルキリーの立体物は完全変形にこだわって作られることが多かったものの、本アイテムでは思い切ってパーツを差し替え式を採用。気軽に楽しんでもらえるようなプラモデルを目指しており、主に色表現やマッシブなバトロイド状態の再現に重きを置いているんだとか。パーツ差し替え式となったことで造形の制約がなくなり、変形シークエンスの簡略化だけでなく、より設定に忠実なフォルムや従来シリーズにない新次元の可動性能を実現するに至ったとのことです。

 

3番目は、「Figure-rise Standard Amplified」での商品化が決定した『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』青眼の白龍。原作リスペクトのもと、キャラクターの持つ魅力を“増幅”させるというブランドコンセプトに則り、翼膜にはグラデーション印刷を施した軟質素材を採用していることが明らかにされました。

 

翼だけで約265ミリにもなるボリューム満点のサイズ感や、首と尾は節にあわせたパーツ分割やリード線を活用することでしなやかな可動を実現している点、さらに足の筋肉部分は隆起している部分にあわせて分割しているため、あわせ目が目立ちにくくなっていることなど、随所に盛り込まれたこだわりが紹介されました。

 

ステージの最後には、LINKL PLANETのメンバーが「Plastic+」を歌唱するミニライブも。LINKL PLANETは現在、2期生を募集していることや、12月27日(火)には渋谷DUOで初単独ライブが開催決定していることを告知。客席からの拍手を受けながらイベントは終了となりました。

 

「2022 第60回全日本模型ホビーショー」では、このほかにもさまざまな新製品の発表や展示が行われています。そちらも別記事でご紹介しますので、下記リンク先のまとめページからチェックをお忘れなく! 3年ぶりの開催となる同イベントの模様をたっぷり楽しんでくださいね!

 

⇒2022第60回全日本模型ホビーショー速報レポート(まとめ)

 

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