ROBOT魂<SIDE RV>ネオファム監修現場レポート! 【連載】電撃ロボラボPLUS Vol.4
今回は「電撃ホビーマガジン」掲載分を振り返るいつもの内容と趣を変えて、企画進行中のROBOT魂<SIDE RV>ネオファムの試作品の監修会現場に侵入!! 貴重な資料や、制作者の生の声をお届けします!!
※これまでのバックナンバーも併せてご覧ください。
【連載】電撃ロボラボ PLUS Vol.1 RVの腕部(おもにヒジ関節など)についての考察
【連載】電撃ロボラボ PLUS Vol.2 RVの腕部、胴体の機構及び内部構造についての考察
【連載】電撃ロボラボ PLUS Vol.3続・RVの腕部、胴体の機構及び内部構造についての考察
※破損防止のためアンテナパーツは外してあります
ネオファムの造形監修については、実は電撃ロボラボ連載中より幾度か行われており、商品化に向けて水面下で開発が進行していました。この場では、NAOKI氏の彩色によるサンプルのカラーリングチェックや細かい部分の修正指示、開発スケジュールの確認等が行われました。
「本日はNAOKIさんが塗装したネオファム出力品をベースに、カラー確認と商品に向けての最終の色味を決めていこうと思うのですが……」
「とりあえずは彩色見本として、バンダイさんよりご用意いただいた可動は抜いてある状態のサンプル出力品を塗りました」
「これはいい仕上がりですねえ。すごく完成状態がイメージできて、気持ちが盛り上がってきますよ」
※破損防止のためアンテナパーツは外してあります
まずは彩色見本でのカラーリングチェック……となる前に、可動部分が入った製品内容に近い状態のサフ吹き試作も用意されたので、こちらで細かな仕上がりについての確認を行うことになりました。
ディテール、パーツ分割位置、関節機構などは、ほぼ製品仕様となる設計状態で出力された試作品。魂ネイションでは彩色も行われた状態で展示されます。
本体は過去のチェックを経てアップデートされているので、今回は新たに組み込まれた関節やディテール等に注目しての監修が行われていきます。
「本体プロポーションや各パーツ形状については幾度か監修、修整を重ねているので問題ないと思いますよ。ちょっと違和感あるのがスリング・パニアー。翼のマウント部とウイングの位置関係が気になる。ウイング形状に角度が足りないのか、マウント部もそうなのか、ラインの繋がりが良くないんですよ」
「これ、折り畳んで下げた状態の再現に対応させるためにウイングを気持ち小さくして角度を抑えているのと、可動軸位置を後ろ側に設定しているのも問題な気がしますね。バイファムではスリング・パニアー本体側に微妙な切り欠きを作って逃がす仕組みで、ウイングのボリューム感と豊かな形状を損なうことなく、ラインが整うように処理してあるのですが……」
「ウイングが全体的に後ろに下がりすぎているようです。設定画でももう少し前側に付いている印象です。接続部付近の繋がりが唐突な感じなので気になるんですよ」
「本体で捕足というか、可動には影響しない範囲で肩軸をもう少し太くできれば。バイファムでも少し気になっていたのですが、せっかくパーツ単位の形状がよいのに、こうした部分の華奢さが目に付くと気になって……。このような細かい所を気をつけて解消していくことで仕上がりもぐっとよくなる」
海老川氏とNAOKI氏による細かなチェックが入り、本体の一部やスリング・パニアーなどに修整の要望が出されました。
スリング・パニアーの翼形状や軸位置の修整部分について、締めのコメントでおなじみバンダイ担当のオカモト氏がメモを取っていきます。
「指示通りの方向性で修正をしてもらえれば大丈夫でしょう、あと、もうちょっとディテールを足してもいいですか?」
というわけで、海老川氏により急遽ディテールが追加されることに。その場で試作に直接指定が入れられました。その様子は以下の写真および動画をご覧ください。
修整部分のイメージ。ラインの繋がりが一番のポイントで、羽の形状や現在の可動軸位置の調整など、いくつかの対応案が出されました。
「ディテールが描き込まれているイラストを見ると、1/100スケールくらいの大きなサイズで欲しくなりますよね。METAL BUILDでどうですか?」
「1/48スケールあたりで作ったらすごいでしょうね、ディテールやり放題で。また大河原さんにお話聞いてアイデアいただいたりして」
海老川氏のディテール追加が行われているそばで、話はちょっと脱線。また、ちょうど出来上がったばかりのバイファム(ツインムーバー装備)の成形品サンプルもお披露目されました。
「では形状に続いてカラーリングに行きましょうか。バイファムでのアニメ設定はガンダムなどと比べると地味な色を選んでいます」
まずはサンライズ井上氏によるアニメ指定色の説明。色々と興味深い話が飛び出します。
「例えば、ガンダムの腹部だと赤は「R40」という明るめの色になります。ガンダム系が影色含めて「R20」~「R40」あたりを使用している。後年には使用するチャートを更新して、「R40」から「X27」に切り変えているスタジオもあります。ドラグナーの赤いラインなんかもこちらです。」
「こちらの明るい色に対して、イデオンでは錆止め色というか、昔の東京タワーの色に近い「B4」という赤になります。アップで入る影色はさらに濃い感じの赤で、この交じり具合で、全体的に暗い感じにごまかされて、濃い色であると錯覚するという」
「ネオファムの赤は「R1」を使っています。影色には「R20」を。全体的に輝度が低く、これが渋めで引き締まる」
「チャートと試し塗り試作を見比べると、指定色よりはやや輝度が高い印象ですね」
「一迅社の本の表紙イラストがセル用のカラー指定通りと伺っていたのですが、結構茶色味の強いボルドーな感じの赤だなと思って。映像はもうちょっと明るいな~って印象で多少引きずられたかもしれません。あとはつや消しを吹いてコートした影響もあるかもです」
「こうして色指定を見返すと、結構自分の映像の記憶と違っていて驚きがありますね。固定イメージに引っ張られて合わせるのが難しいですね。視覚的にバイファムなんかは指定色だと薄いな~と感じてしまう」
「チャートと比べてもホンの誤差というか、いいところ突いていますよ。NAOKIさんの彩色見本は指定の影色に合わせてだとかなりイメージぴったりで、立体物なので自然に陰影が付く関係でこちらに寄るのかなと思います」
「いざ製品ベースでと考えると、実際には成形色になるので透けないようにチャートから気持ち暗めになっててもいいと思います。サンプルショット出てから、成形色での再現具合はあらためてチェックいただこうと思います」
「微妙な調整のニュアンスはチャート色に対応するPANTONE参考に照らし合わせてもらえれば大丈夫かと」
さて、今回は完全新規の特別編としてロボラボメンバーによるROBOT魂監修の様子をお届けしましたがいかがだったでしょうか? ついにネオファムの発売も決まり、期待が高まる今後の展開に注目です! なお、今後もROBOT魂の進捗情報を随時お届けしていく予定なのでお楽しみに!
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<ROBOT魂担当コメント>
皆様こんにちは。オカモトです。
今回の記事でとうとう、ネオファムが登場しましたね!
過去の各展示会等で試作原型をご覧頂いた事がございましたが、
彩色された状態とみると、より一層楽しみになっちゃいます。
前回更新時も申し上げましたが、月末はいよいよ……
バンダイ コレクターズ事業部プレゼンツ「魂ネイション2015」の開催です。
多くの新作/参考展示がありますが、
今回のROBOラボPLUSを受けてバイファムコーナーには何が展示されるのか!
それをご自身で確かめにおいで下さい!
それでは、魂ネイション2015と次回更新をお楽しみに!
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<関連情報>
ROBOT魂 <SIDE RV> バイファム(ツインムーバー装備)|魂ウェブ http://tamashii.jp/item/11116/
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