顔を見せない「隠崎さん」の秘密をすべて公開!?「TAMA-KYU」ブランドプロデューサー成田耕祐氏に直撃インタビュー!
ブシロードクリエイティブ社がおくるカプセルトイの新ブランド『TAMA-KYU(たまきゅう)』はその立ち上げ以来個性的なアイテムを続々とリリース中! 中でも話題となったその第1弾アイテム「顔面妄想シリーズ 隠崎さん」が12月に再販になるという。これを機会に『TAMA-KYU(たまきゅう)』のブランドプロデューサーである成田耕祐氏に「隠崎さん」についてお話をうかがった。
成田耕祐(なりた・こうゆう)
ブシロードクリエイティブ代表取締役社長にして『TAMA-KYU(たまきゅう)』のブランドプロデューサー。田口選手と共に「月刊TAMA-KYU」に司会進行として出演中。
成田耕祐氏Twitter:成田耕祐@月刊TAMA-KYU(YouTube)
今、明かされる「隠崎さん」の過去!?
――『TAMA-KYU(たまきゅう)』の第1弾アイテムとなった「顔面妄想シリーズ 隠崎さん」ですが、それ以前にも商品があったようですが?
成田:2016年にKADOKAWAさんのカプセルトイレーベル「KCAL」からリリースされていました。じつは、それも私が担当した商品だったんです。
――そうだったんですか?
成田:はい、元々私はKADOKAWAさんに所属し、商品企画課としてアニメとかゲームといった版権物のグッズを作ってたんです。でもそのうちにオリジナル商品をやりたくなりまして。そこでデザインやプロモーションを担当する社外の方とチームを組んでオリジナルの商品開発を始めたんです。私は原案やデザイン、ポージング、商品制作などをしていました。
――初代「隠崎さん」もそうして開発された商品の一つだったわけですね。
成田:そうですね。当時の商品名は「僕は隠崎の顔を見たことがない」というものでした。
――タイトルといいデザインといい、全体的にラノベっぽいですね。
成田:それは私が商品開発のさらに前に、ライトノベルの編集者をしていたからですね(笑)。
――そもそもどういう着想でこの「顔が見えないフィギュア」という奇抜なコンセプトが生まれたのでしょう?
成田:版権もののフィギュアの開発を担当している時に監修が一番キツいのがやっぱり顔なんですよ。キャラクターの命ですから版権元さんがこだわるのは当然なんですが、部位的に小さいので、まぁ大変で。何度も何度も監修いただいて、顔だけがテイク10以上いったり。それで「もう顔は嫌だ!」って思ったわけです。
――正直すぎる(笑)。
成田:そんな中で、キャラクターにとって顔って何だろう、どうしてこんなに顔に振り回されているんだ、そもそも人って見た目で判断しちゃいけないよね……なんて色々考えまして。
――ドツボにはまっていったわけですね。
成田:あと当時は、作る側じゃなくてユーザーが想像して展開していくコミュニケーションデザインやUGC(ユーザー生成コンテンツ)みたいなものがはやっていた時期だったんです。ユーザーがいろいろ考えたり想像したりするものを玩具でやりたいという想いもかけ合わさって生まれたのが初代「隠崎」というわけです。ちなみに方向性は全然違うんですけど、私が大好きなコミック『謎の彼女X』(著:植芝理一)から感じとったものも、自分なりに咀嚼して入っていると思います。
――そうしてKADOKAWAから発売した時の反応はいかがでしたか?
成田:いや自分で言うのもなんですが、これがすごく売れたんですよ。カプセルトイは彩色違いのVer.1.5も作ったし、箱売り商品でコンビニ流通もしたほどです。KADOKAWA時代を含めてシリーズ累計で言うのであれば、15万個は行ってるんじゃないですかね。『TAMA-KYU(たまきゅう)』での第2弾商品が出るタイミングには累計20万個も超えるんじゃないかなと。あ、そうだ。「累計20万個」は宣伝文句に使っていこう(笑)。
――いいですね、「シリーズ累計20万個突破!」。ちなみに他にはどんな商品を作られていたのでしょう?
成田:当時我々で作ったのは、「プリン隊」という、プリンが擬人化して冷蔵庫の中の食べ物を他の人に勝手に食べられないように守るという置きフィギュアですとか、「ノリノリの海苔」とか。あとカプセルトイではないですけど「石膏ボーイズ」というIPも手掛けていました。
――なんとなく『TAMA-KYU(たまきゅう)』に通じるものがありますね(笑)。
成田:当時から普通の企業ではやらなさそうなことをやりたい、という欲求があったんでしょうね(笑)。
――その後に会社を移られたわけですが……。
成田:はい。ブシロードクリエイティブでカプセルトイを手掛けることになりましたが、やっぱりオリジナルものをやりたくて新ブランドとなる『TAMA-KYU(たまきゅう)』を立ち上げました。
――新ブランドの第1弾に「隠崎さん」をもってきたのはやはり思い入れがあったのでしょうか?
成田:そうですね。その他のタイトルは一緒に考えたりした人もいてどちらかと言えば共同著作という感じだったんですけど、「僕は隠崎の顔を見たことがない」に関しては、自分で着想して作ったものだったので、やはり思い入れがありました。どうせオリジナルをやるならこれからやりたいなと。
――しかし元々KADOKAWAからリリースしていたキャラクターを別の会社で展開するわけですから、ハードルはなかったのでしょうか?
成田:会社員時代に作ったものですから本来その著作権などは会社に帰属するのですが、KADOKAWAさんにお話ししたら、快くというか、「やっていいよー」と許可がアッサリいただけまして(笑)。
――まぁ、ぶっちゃけこの記事を掲載している電撃ホビーウェブもKADOKAWAが運営しているわけですから、問題があるなら「隠崎さん」を紹介するのは難しいでしょうしね(笑)。
成田:そうですね。懐の深さに感謝です。そんなこんなで新シリーズに突入した「隠崎」ですが、よりキャッチーにアイテム名を「隠崎さん」と改めました。
「隠崎さん」の第1弾が再販。そして第2弾も発売決定!
――2019年12月に『TAMA-KYU(たまきゅう)』第1弾の「隠崎さん」が早くも再販されるとうかがいました。
成田:年末に向けてもう一度「隠崎さん」に関して大きな盛り上がりを作りたかったので流通量を増やしたいな、と。カプセルトイは発売して1~2ヵ月でベンダーマシンから消えてしまうので、再販しないと盛り上げようとしても商品がないという事態が起きてしまうんです。
――そのためにまたテレビCMまで作られるとか?
成田:はい、全国ネットと地方各地のスポット枠で、テレビCMを12月に流す予定です。そのCMで「隠崎さん」を演じてくれる方を選ぶオーディションが、先日SHOWROOMさんで開催した「ミス隠崎さんオーディション」でした。
――もう結果は出ているんですよね?
成田:はい、グランプリに選ばれた佐倉かいりさんにCMに出演していただきます。ただ、彼女が「ミス隠崎さん」になったことは公表してますし、彼女の顔も出ているのですが、「ミス隠崎さん」として活動する時は顔が見えません(笑)。あとそのタイミングで来年の春に「隠崎さん」の第2弾アイテムを発売することを発表するので、そこの盛り上がりも作りつつ2020年4月発売の受注につなげたいなと。
――第2弾に向けた戦略でもあるわけですね。
成田:ちなみに第2弾は「顔面妄想シリーズ隠崎さん2 DEAD or ALIVE」という商品名になります。
――DEAD or ALIVE(生か死か)! 隠崎さん死んじゃうんですか!?
成田:いえ、正直何も意味はないのですが(笑)。
――なんだ(笑)。
成田:まぁ、私の気持ち的には「DEAD or ALIVE」ですよね。ここが売れるかどうかがシリーズの死活を分ける分水嶺になるという点…。
――突然の深刻さ……(汗)。
成田:実写CMは彼女に惹かれている男子生徒の目線という感じで撮りたいなぁと。学校を舞台に彼女のちょっとした仕草をすくい上げるような、結構センチメンタルな映像で、思春期感が醸し出せればいいなと思っています。そんな爽やかなシーンを切り取った後に、最後に「第2弾DEAD or ALIVE発売決定!」ってドーンと!
――落差がエグい(汗)。
成田:佐倉かいりさんも最終オーディションで制服を着てきてくださった際に、非常にイメージがマッチしたので、よい撮影になると思います。ちなみに佐倉かいりさんは「ミス隠崎さん」としては顔は出ませんが、それ以外では<『TAMA-KYU(たまきゅう)』応援ガール>として顔を出しての活動もしていただく予定なので、そちらもご期待ください。
――今後も楽しみにさせて頂きます。では恒例の今月の新商品の紹介を……。
成田: あ、それは広報の森田にバトンタッチします! じゃ!
――??
広報泣かせ!? 「ふんわりわたあめキーホルダー」
――では森田さんお願いします。
森田:え!? 語れないですよ?
森田彩奈(もりた・あやな)
ブシロードクリエイティブ社の森田彩奈さん。新宿駅をジャックした『TAMA-KYU(たまきゅう)』のポスターにも出演した広報担当。突然の指名に困惑……。
森田:え~こちら、キーホルダーですね。カラフルな、わたあめが詰め込まれた……可愛いキーホルダー。カワイイですね。
――珍しく説明がやや苦しそうですが……。
森田:本当に困るんですよ。ストレートにカワイイ商品を紹介するのは。だってカワイイってカワイイがすべてじゃないですか!?
――た、たしかに(汗)。
――では開発の経緯などをお聞かせいただければ……。
森田:元々カップ部分の製造型があったんです。これを使ってカワイイものを何か作れないかって話になった時に、カラフルでかわいいレインボースイーツが原宿などで大流行しているらしいので、じゃあそれにあやかって、カラフルなわたあめをイメージした商品を作りましょうと……。
――とてもまっとうな話ですね……。
森田:ちなみにカップは開きません。
――――開かない?
森田:はい。
――つまりカップに詰め込まれたカラフルな……綿?
森田:そういう商材になっています。現実のわたあめは食べたらなくなりますが、こちらは食べられないのでなくなりません。しかも本物は600円以上しますが、こちらは1回200円。1個分の値段で3つも買えます。しかも消えない。お得! カワイイわたあめがキーホルダーとしてコレクションできるという……。あと映え! そう、SNS映え写真も撮れちゃいます!
――若干の無理やり感もありますが、商品の魅力は十分に伝わりました(汗)。しかしこの調子でPR動画の「月刊TAMA-KYU」は大丈夫だったんでしょうか?
森田:もう大変でしたよ。この商品の説明が本当にできなくて。YouTuberおじさん2人がしどもどろになって。
――御社の社長と実力派エースレスラーさんね。さっそくですが12月配信の「月刊TAMA-KYU」第5回を見てみましょう。
――なるほど成田さんがバトンタッチされた理由が今わかりました…。
森田:色は5種類ありまして、それぞれ名前が「オーバーザレインボー」、「ファンタジードリーム」、「スカイハイセッション」、「ロッキンストリート」、「ポッピンネオン」という、かなりチャラついた名前になっております! 超カワイイ!
――大丈夫ですか!? やけくそになってませんか?
おふざけ? 実用的!?「事務的なはんこ」!
森田:こちらは、はんこです。全10種あるんですけども、社会人なら誰もが使うであろう実用的な言葉がラインナップされております。
――ほう!
森田:たとえば確認をできるだけ急いで欲しい時に使えるのがこれ、「光の速さで確認お願いします」。あとはこれですね。再提出指示ですが角を立てたくない時に使えます、「再提出お願いしちゃおうかな」。
――実用……できますかね!?
森田:まろやかになりますよね。
――逆にイラッとする可能性もありそうですが(汗)。
森田:「光の速さで確認お願いします」の返事にはこれなんかいかがでしょう? 「めちゃくちゃチェックしました」。
――はんこで会話しちゃってますがな。
森田:ちなみに私が一番使いそうなのは「お電話ありました。折り返しを!」ですね。意外といちいち手書きすると手間ですし。
――普通に便利そうなのもあって安心しました。インクはつかないので、インクスタンプを用意する必要がありますが、使いどころが多そうですね。
森田:社会人の方には必須アイテムとして、ぜひ持っていただけたらなと。
――こちらもなかなか説明が大変そうなアイテムでした。ありがとうございました。
ふんわりわたあめキーホルダー
全5種で登場!
DATA
ふんわりわたあめキーホルダー
- カプセル商品
- 全5種
- 発売元:ブシロードクリエイティブ
- 価格:1回200円(税込)
- 2019年12月下旬発売予定
※写真は開発中のサンプルです。実際の商品とは一部異なる場合があります。
事務的なはんこ
全10種で登場!
インクは付属しません。
DATA
事務的なはんこ
- カプセル商品
- 全10種
- 発売元:ブシロードクリエイティブ
- 価格:1回200円(税込)
- 2019年12月上旬発売予定
※写真は開発中のサンプルです。実際の商品とは一部異なる場合があります。
顔面妄想シリーズ 隠崎さん
顔面にボールが直撃! 黒板消しで煙が! インパクト抜群のさまざまなアクシデントに見舞われて顔が見えない「隠崎さん」のコレクションフィギュアが再販決定!
DATA
顔面妄想シリーズ 隠崎さん
- カプセル商品
- 全5種
- 全長:約5センチ
- 発売元:ブシロードクリエイティブ
- 価格:1回300円(税別)
- 2019年12月下旬発売予定
※写真は開発中のサンプルです。実際の商品とは一部異なる場合があります。
(C)TAMA-KYU
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