【気泡を埋める!!】連休を利用してイベントで買ったガレージキットを組み立てよう!

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製作・文●ちいたわからし/編集●電撃ホビー編集部

今年から新しく祝日となった「山の日」の8月11日。そこから8月14~16日まで、お盆休みとして連休を取っている方も多いことと思います。

もちろん私もお盆休みにはアレやコレやを……え? この記事をいつ書いてるのかって? HAHAHA

 

さて、7日24日に行われたワンダーフェスティバルや、8月27~28日に開催されるC3TOKYOで、同人ガレージキットを購入した・購入する予定の方も多いのではないでしょうか?

 

イベントでレジン製のキットを購入する方は重々承知されてるかもしれませんが、メーカー製のものと違い個人で生産を行っていることも多い同人ガレージキットは、仕上がりにバラつきがある場合が多い……というより、熱意先行でなかなか厳しいキットが多いのも事実。

とはいえ、惚れ込んでゲットしたキットは格好良く作りたいですよね?

 

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そんなわけでお盆緊急企画として、「ガレージキットの気泡の埋め方」を紹介していきます。

講師はお久しぶりに登場の「ちいたわからし」さんです!

 

 

 

 

アレ?

もう一回。

 

 

講師は「ちいたわからし」さんです!

 

 

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「スヤァ」

 

編集部:

オイ、お盆休みを満喫してんじゃないよ!
起きなさいよ!

 

ちいた:

ムニャムニャ、もう食べられない

 

編集部:

そっ。

 

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ちいた:

重いわ! そして人ん家のキットで遊ぶな!!

 

編集部:

(チッ、2個までだったか……)。

お盆企画で同人ガレージキットの組み方をやるので、ご協力しろください。

この前のイベントでもちゃんと(たまたまだけど)取材してあげたでしょ。あのときのキット使ってさ。

 

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ちいた:

その節はお世話になりました。

でも組み方って言っても、頒布品は全て売っちゃってエラー品くらいしか残ってないですよ。

 

編集部:

むしろ、エラー品のほうが修正箇所が多くていいでしょう。

この暑いのにいつまでもコスプレしてないで、チャッチャと解説をお願いします。

 

ちいた:

では、とりあえず残ってるパーツで組んでみましょう……とその前にパーツを洗浄します。

 

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ちいた:

ゲートなどをザックリ切って、超音波洗浄機につっこみ、ぬるま湯と適量の中性洗剤を入れて洗います。

 

編集部:

超音波洗浄機って、眼鏡屋の店頭に置いてある眼鏡男子御用達のアレですね。意外と安く売ってたりするんですよね。

一番最初に洗うんですか?

 

ちいた:

ガレージキットはプラモデルよりも型から外すための離型剤が多くついており、この後に使うパテや接着剤を弾いてしまうことがあるので、あらかじめ洗っておきます。

 

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ちいた:

何回か洗浄機を稼働させて、流水でよーく洗剤や油分を落として乾燥させます。

人によっては1パーツ1パーツ丁寧に洗いますが、私は面倒臭がりなのでこれで済ましちゃいます。

 

編集部:

1パーツ1パーツ……パーツ数の多いキットだと大変そうですね。

 

ちいた:

超音波洗浄機も万能ではないですが手洗いよりも大分手間が軽減されますし、塗装前にもう一回洗うので、とりあえずはこんな感じで充分かと。

乾燥したらひとまず組んでみます。

 

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編集部:

おぉ、わりと普通に組めちゃうんですね。

 

ちいた:

『フレームアームズ』のアーキテクトを使用してるので、単体のパーツがアレでもけっこう組めちゃうのです。

参考:フレームアーキテクト リニューアルVer.〈グレー〉 コトブキヤ商品ページ

 

ただ、アップで見てみると……。

 

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編集部:

あぁ、ガッツリ気泡噛んでますね……。

 

ちいた:

頒布したものは状態が良いモノ選んでますが、エラー品でここまで気泡が表面に出るってことは、頒布品でも内部には気泡がある可能性は高いですね。

 

編集部:

ゲート切ってヤスリがけしたら、大小の気泡が削れば削るほど出てくるのは、同人ガレージキットではありがちですね。

つまりちいた氏のところのキットは……。

 

ちいた:

ちょっと! 営業妨害ですよ!!

というわけで、特にエラー多発した足先を中心に、気泡埋めの解説をしていきます。

 

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編集部:

おぉ……こりゃひどい。

ここにパテを盛って穴を塞いでいくんですね。

 

ちいた:

や、その前に気泡部分を削り荒らしてパテの食いつきを良くします。

 

編集部:

削る? これ以上欠損部分を増やすんですか?

 

ちいた:

↓は胴体のエラー品ですが、気泡の噛んだ部分って表面が凄く綺麗なんです。

 

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編集部:

ツヤツヤしてますね。

 

ちいた:

このままパテを盛ると剥がれやすいので、リューターなどを使って荒らしていきます。

 

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ちいた:

ガシガシ荒らして、パテを盛る下地をつくっていきます。

 

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ちいた:

↓のような小さい気泡はアートナイフの刃先でグリグリえぐります。

デザインナイフの様な薄くて細い刃だと刃先のほうが折れてしまいますので、ある程度刃厚のあるものを使いましょう。

 

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ちいた:

大体の傷を荒らし終えたらポリエステルパテを気泡に盛っていきます。

匂いがキツイので換気には注意しましょう。

 

編集部:

なぜポリパテなんです? エポキシパテじゃダメなんですか?

 

ちいた:

ある程度気泡の大きい箇所であればエポパテでも良いのですが、小さい気泡には、流動性の高いポリパテのほうが気泡内に入り込みやすいのです。

ちなみに使用してるのは↓コレ。硬化が早く、剥がれにくいこと、私はあまりポリパテを使わないのでチューブ入りのものよりも密閉性の高い容器である程度保存が効くことから重宝してます。

 

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▲フィニッシャーズ ポリパテ スタンダード 200g

 

ちいた:

混ぜ方にもコツがあるので、こちらは動画で。

 

 

編集部:

なんか流動性高くないです?

 

ちいた:

あ、スチレンモノマーという溶剤で販売されてる状態よりもドロドロにしています。

パーツに盛りつけていきますが、混ぜたときと同じように空気が入らないよう擦るように盛り付けます。

 

編集部:

擦るように盛り付ける?

 

ちいた:

ちょっと分かりにくいので今度は図にしてみました。

まずは気泡の上から盛った場合。

 

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ちいた:

次に擦りつけるように盛った場合。

 

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編集部:

なるほど、空気の逃げ道を作っていくんですね。

 

ちいた:

完全に空気が抜けるわけではないですが、できるだけ入らないように処理したほうが後々のトラブルを防げます。

というわけで、ポリパテを盛り終えた後です。

 

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編集部:

けっこうタップリ盛るんですね。

 

ちいた:

ポリパテは溶剤分が抜けて若干ヒケる(乾燥後に体積が減る)ので多めに盛ります。

 

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ちいた:

削り込んで形を整えます。

 

編集部:

黒い部分はなんですか?

 

ちいた:

黒い瞬間接着剤です。

実際削ってみたら、パテ内に気泡があったり剥がれたりしたので瞬着で補填してます。

 

編集部:

ともあれ、これで塗装準備OKなんですね?

 

ちいた:

そう思うでしょう? コレを見なさい!

 

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編集部:

あら、スティレットちゃん。

 

ちいた:

いや、そっちじゃなくてパーツのほう。

 

編集部:

うわっ! なんか細かい気泡がいっぱいある!

 

ちいた:

微細気泡ってやつですね。

表面にはでてなかったものが削ったら出てきました。

レジン=無発泡ウレタンなのですが、元々発泡するものなので硬化反応時に空気を巻き込んでこのような細かい気泡群ができます。

 

編集部:

……これも、広げて穴埋めするんですか?

 

ちいた:

ゴッソリ削って作り直してしまうという方法もあるのですが、やり始めるとキリがないので簡単な方法で誤魔化します。

 

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編集部:

クレヨン……ですか……?

 

ちいた:

はい、クレヨンです。

これを気泡に擦りつけていきます。

 

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編集部:

クレヨンでは硬化しないのでは?

 

ちいた:

はい、硬化はしませんが、隙間埋めには充分効果があります。

ある程度盛ったら余分な部分を拭き取り、サ-フェイサーを吹いて蓋をします。

 

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編集部:

おぉ、消えてますね。けど、油分で剥がれたりしないんですか?

あと、なんでちょいちょいスティレットちゃんを使ってるんですか?

 

ちいた:

え? スティレットちゃんがいるとアクセス数が伸びるからって、編集部氏が……。

 

編集部:

(言ったような気がする……。)

 

ちいた:

思いっきり爪で引っかいたりすれば剥がれますが、しっかり乾燥させればマスキングしても大丈夫です。

まぁでも、普通の塗装面よりは弱いことは確かなので、無茶はしないほうがいいですね。

 

編集部:

多分、分かりやすいように赤いクレヨン使ってるのだと思いますが、シンナー成分に反応して赤い塗料が浮いてくるとかは?

 

ちいた:

これが意外だったのですが、今のところ染み出たことがないんですよね。

模型用シンナーで染み出るような成分はクレヨンには入ってないようです。

 

編集部:

……確証はないんですね。

 

ちいた:

うむ、無い。

 

いや、経験則で話すことはできますが「確証」と言われると 全てのクレヨンで試したわけじゃないので「自己責任でお願いします」としか言えないっす。

 

編集部:

また偉そうにしてる!

ネットで調べてみるとフィギュアのサフレス塗装などでも肌に近い色のクレヨン使用してる方はいらっしゃいますね。

 

ちいた:

確かにモヤっとする部分もあるかもしれませんが、「こんなやり方もあるよ」って方法の提示と思ってくださいな。

 

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編集部:

さて、気泡埋めはコレで終わりです。

「気泡埋め」だけでここまでしっかり紹介するのも珍しいのではないでしょうか?

これを機会に、スティレットちゃんや轟雷ちゃんに新しい武装を持たせるべく、色々なイベントでガレージキットの武装などを探してみるのもオススメですよ。

 

ちいた:

あれ? これ連載第1回じゃないんですか?

 

編集部:

いや、単発企画なのでコレで終わりです。

 

ちいた:

ぐへへっ、そんなこと言わないで、うちのキット再販に向けてもっと宣伝させてくださいよぅ(ゲス顔)。

 

編集部:

まずは既に頼んでる作例を早く納品してください(真顔)。

 

 

 

 

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