ガンプラ作例【RE/100 バウ】を射水宏が精緻な工作で魅せる!!(その2)~工作編~
RE/100シリーズの最新作として、11月に発売された「RE/100 バウ」。1/100スケールでのガンプラ化ははじめてというだけでなく、シリーズ初の変形機構を有することでも注目を集めるこのキットを、精緻な工作によるギミックの追加を得意とする射水宏が製作します!
高いレベルでまとめられたグラデーション塗装や手首の自作といった、プロモデラーの「王道」ともいえる技術もお楽しみください!
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RE/100 バウ
■はじめに
今回はRE/100の新商品、バウを制作しました。このシリーズも6作目まで来ましたが、マニアックな商品展開とシンプルなパーツ構成ゆえ、手を加える余地もいろいろあり、個人的に密かに好きなシリーズです。バウはHGUCでもすでに商品化されているのでマニアック度はやや低めですが、良い感じのアレンジでのキット化となりました。では早速制作へ。
■頭部
トサカ先端部にプラ板を貼り足し、削り込んで鋭角に加工。こういった部位はそのまま貼りつけると接着面が小さく取れやすいので、まずパーツ側を2~3ミリほど削りとり、そこにプラ板を貼りつければ接着面が増えて、外れにくくなるのでオススメです。
カメラアイは削りとり、裏にアルミテープを貼った市販のレンズパーツに交換。あと、動力パイプはほかの部位の物(前腕・ひざ裏)に比べるとスジ彫りの間隔が広く、ややアンバランスな感じがしたので各スジ彫りの間にもう1本ずつスジを追加して密度を高めました。
■胴体
胸部側面のダクトは底部にパーツの合わせ目がでるのですが、これは消さずにスジ彫りのディテールとして活用。これに合わせる形で正面のダクトの内部にもスジ彫りを追加しました。フロントアーマーは定番の左右切り離しを行い独立可動式に。
■腕部
キットの仕様としては“変形時には手首は取り外す”という構成になっています(外した後は基部を回転させダクト状のモールドを表に向けるので、接続用の穴が空きっぱなしといった様な事はないですが)。
他の部位は差し替えなどなくきっちり変形している分、ここがちょっと残念な印象。ただ、黄色いグレネード弾のユニットがガバっと開けば手首をつけたまま回転して前腕の中に手首が入るのでは?と思ったので、せっかくなので完全変形を目指してみました。まず、前腕内部のサイズを図った所、手首の甲部分は縦横共に十分収まることがわかったので、邪魔になりそうなフレームをごっそり削ります。
元々キットには武器の持ち手を兼ねた、緩く握った感じの手首が付属しているのみなので、前腕への収納プラス見栄えの良さを兼ねた指部分をポリパテから自作。前腕内部に収まりつつ、モビルスーツ形態時におかしく見えないギリギリまで指を小型化してみました。収納時の収まりの関係から、親指の位置は人差し指の前側ではなく側面に配置して手首パーツ全体の厚みを抑えました。
グレネードのユニットは手首の接続部分から丁寧に切り離し、プラ材から自作したアームで肘付近とポリランナーでつなぎ可動式に。このあたりのパーツ構成等は途中写真を見ていただくとわかりやすいかと思います。
■脚部
スネ内側の小さなバーニアは整形上の都合でモールドもやや甘く、このままでは塗り分けも大変なので、思い切ってくり抜き別パーツ化。市販のパイプ状パーツとプラ材でそれらしく作り、塗装後裏側から接着しました。
■武器・その他
ライフルはセンサー部をモノアイ同様、市販のレンズパーツに交換。シールドは、5門のメガ粒子砲の発射口の内、両側面の2つがここも整形上の都合でモールドが浅いのでくり抜き、もう一つ分のキットパーツから削り出した深いモールドの発射口部分を差し込んで接着(参考にしにくい改造例でスイマセン)。市販のバーニアパーツの組み合わせ等でも似たようなものが簡単にできそうなのでそちらのほうがオススメかも、といった感じです。
工作編はここまでとなります。次回は、塗装と仕上げについてお送りします。
DATA
RE/100 バウ
- 1/100スケールプラスチックキット
- 発売中
- 価格:3,780円(税込)
- 発売元:バンダイホビー事業部
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