素組みでガンプラ!非戦闘用車両に合ったウェザリング【後編】

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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

今回は、サムソント・レーラーに乗せるモビルスーツも製作しましょう。

 

※バックナンバーもあわせてご覧ください。

サムソン・トレーラーに似合うのはやはりザクかグフでどちらにするか悩んだのですが、リアルな色味を追求するのであればやはりザクでしょう。今回は「ザク地上戦セット」のザクを使用しました。通常版の「HGUC ザク」よりダークで重い印象の成形色のため、こちらのほうが汚し仕上げにするのであれば近道といえるでしょう。

 

まずはMr.ウェザリングカラー「グランドブラウン」で全体をウォッシング。「ステインブラウン」や「サンディウォッシュ」などを併用しても地上戦の雰囲気が出るので、何色か塗り重ねるとさらにいいでしょう。「ザク地上戦セット」を使用したことで通常カラーのザクよりも重厚感のある仕上がりになりました。

 

「ザク地上戦セット」には水転写デカールが付属しているのも、このキットをチョイスした理由。キット表面はツヤ消し+ウォッシングを施しているので、デカール定着剤を使いデカールを貼っていきましょう。機体番号は任意のものを選んで貼りこむようになっているので、複数桁の番号を貼る場合は番号が蛇行しないように慎重に位置決めしましょう。

 

ツヤ消し表面にデカールを貼るとシルバリングという現象が起きることがあります。これはキット表面がでこぼこしており、デカールが密着していないためにニス部分が目立ってしまう現象です。

 

この現象が起きると作業を諦めてしまう人も多いのですが、リカバー方法はいたって簡単。デカール表面にデザインナイフなどで傷を入れ、その上からデカール定着剤を塗ります。すると傷の隙間からデカール定着剤がキットとデカールの間にしみ込んで、デカールをキットに密着させてくれます。

 

たったこれだけでシルバリングを解消可能。このままではデカール部分だけ色味が鮮やかなので、この上から再度軽くウェザリングを施すと、本体の色味になじませられます。

 

キットにはマシンガンやバズーカ、ミサイルポッドが付属しているので、これらも製作しましょう。モビルスーツに持たせなくても、サムソン・トレーラーの荷台に乗せるだけでもいい雰囲気を作り出せます。

 

 

完成!

今回はサムソン・トレーラーとザクを同時に使って、いろいろなシチュエーションに対応できるものを製作。このようなウェザリングを施しておけば、簡単な砂漠のベースの上に配置しただけでもジオラマ仕立ての完成品にすることができます。逆にいえば、ジオラマを製作する際にも、この程度の汚しは“基礎化粧”として施しておく必要があります。

 

今回は使用しませんでしたが「ザク地上戦セット」には61式戦車やワッパなども付いているので、「サムソント・レーラー」と「ザク地上戦セット」の2点だけでさまざまなシチュエーションのジオラマを作ることも可能。ジオラマベースまで製作しなくても、展示方法として複数のキットを組み合わせるだけで世界観は広がります。単品製作もおもしろいですが、複数のキットのコンビネーションでよりプラモデルの世界を楽しんでみてください。

 

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