素組みでガンプラ!非戦闘用車両に合ったウェザリング【前編】

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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

今回はEXモデル「1/144サムソン・トレーラー」を使用して、戦闘用ではないビークルを製作してみましょう。

戦車や装甲車などは汚れ方やダメージの受け方が容易に想像できますが、非戦闘用車両は被弾痕などのわかりやすいダメージ痕はあまり見受けられません。また戦車などと異なりキャタピラが装着されていないので、足回りの汚しに悩む方も多いと思います。そこで今回は1/144というスケールも鑑み、トレーラーに似合ったウェザリングなどを施していきましょう。

 

一番の特徴は車体の8割ほどを占める荷台です。表面には重機などにも見られる滑り止めパターンがびっしり刻まれています。

 

コクピットの上部には2基の機銃が装備されています。両サイドのルーバーはアニメ設定では赤で塗られていますが、キットはグレーで成形。しかしこのグレーという色がとてもリアルなので、今回はグレーのまま作業を進めます。

 

タイヤは小16個・大20個、全部で36個。ほとんどは2個連結して装備されています。塗装が必要なのはこのタイヤとコクピット内部程度で、成形色でほぼアニメ通りの配色が再現されています。缶スプレーのツヤ消し黒を吹いてもいいし、筆で塗ってもいいので、このタイヤだけは部分塗装をしましょう。

 

まずはMr.ウェザリングカラー「グランドブラウン」で全体をウォッシングします。この「素組みでガンプラ!」ではおなじみの技法ですが、成形色活かしの製作では不可欠の味付けになるので、必ずウォッシングだけは施しましょう。

 

次はパステルで色味を加えていくことにします。使用したのはMr.ウェザリングパステルです。この商品は最初からパウダー状のパステルになっているうえ、さまざまな用途に合わせて専用色が用意されているので、とても使いやすい商品。

 

まずは「チャコールブラック」を使って、滑り止めパターンの間に詰まった汚れを表現。筆で少量取り、任意の部分に擦りつけていきます。

 

滑り止め部分だけでなく、各部のコーナーなど、埃がたまりやすそうなところに同じように擦りつけていきます。

 

色味が濃くなりすぎたり、やりすぎたと感じた部分はパステルが付いていない綺麗な筆ではらってやると、余分なパステルを取り去ることができます。

 

荷台の中央に3本走っている長い溝などは汚れが溜まりやすい箇所なので、黒ずむパステルを乗せていっても問題ありません。またトレーラーの先頭部分、通常コクピットブロックが乗っている部分などもかなり汚れているはずなので、ハードに汚すといいでしょう。

 

次にウェザリングパステルの「サンド」を使って、全体に砂汚れを加えていきます。サムソン・トレーラーというと劇中、砂漠で使用されたシーンが印象的なので、どうしても砂汚れを施したくなってしまいます。車両の使用環境を考えるのも大切ですが、各メカの“キャラクター性”を考慮することも大切なポイント。

 

タイヤや荷台のコーナー部分、逆エッジになっているところは、全体よりもさらに強調した感じでパステルを乗せていきます。ごみなどの汚れと砂汚れの色が重なりあうことで、より深みのある汚し色に仕上がります。

 

次にスポンジヤスリを使って、荷台の平滑になっている部分や凸になっている箇所を擦り、ウォッシングやパステルの色を部分的にはがしていきます。

 

こうすることで人やモビルスーツが頻繁に歩くであろう箇所の汚れを取っていきます。溶剤を使うよりも自然なグラデーションで成形色が露出するので、スポンジヤスリはおすすめのツール。また、エッジ部分をスポンジヤスリでなでれば、ドライブラシを行ったような効果を簡単に作り出せます。

 

最後に「ライトブラウン」や「サンド」を使って、ホイール内部の砂汚れを強調。これくらい砂が詰まっていそうな部分は溶剤を併用すると、より雰囲気のある仕上がりになります。

 

コクピット内部は基本的にはグレーの成形色を利用しますが、シートの茶色とジオン兵士だけは面相筆を使って丁寧に塗装しましょう。コクピット正面と後方、側面のウィンドウは透明パーツで再現されていますが、ここにもワンポイントのひねりを加えてみましょう。

 

円切りカッターを使ってマスキングテープを半円状に切り出し、それを重なるようにフロントガラスに2枚貼り付けます。その後ツヤ消しクリアーを吹いて、この部分のツヤを消します。ツヤが消えた部分は透明度が失われているのがわかります。

 

ツヤ消しを吹くということはプラの表面をざらざらにすることなので、この部分にウェザリングパステルを擦り付けると、きちんと定着させられます。表面を荒らすことでツルツルなクリアーパーツにもパステルがきちんと定着し、砂で汚れたフロントガラスとワイパーで砂汚れをふき取った痕を表現可能。

 

これでサムソン・トレーラーの汚しは終わりです。ウェザリングパステルは溶剤を併用すると泥汚れを再現できますが、そのまま使用すればうっすらつもったほこりや砂汚れを表現可能。パウダー状の物を乗せているだけで、指で触ったりするとパステルが落ちてしまうので、最後にツヤ消しクリアーを吹いてパステルを定着させておくといいでしょう。

 

⇒素組みでガンプラ! ~組み立ての基本から簡易塗装まで! おすすめプラモデルをきれいに作るコツ~(目次)へ

 

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(C)創通・サンライズ


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