【機動戦士Zガンダム外伝 審判のメイス】ジムⅢ・Dを作る担当編集の前に、立ちはだかったものとは……。

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電撃ホビーウェブ読者の皆様、こんにちは! 電撃大王編集部のナルルです。『機動戦士Zガンダム外伝 審判のメイス』作中に登場するジムⅢ・ディフェンサー(以下、ジムⅢ・D)をプラモデルで再現しようという企画の第2回です。

 

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前回までのあらすじ。

前回、ひとまず仮組をして全体のバランスを確認しました。正直このまま塗装に入っても十分なレベルではあるものの、せっかくの作例企画なので少しこだわってみたいと思います。

 

前回記事:【機動戦士Zガンダム外伝 審判のメイス】コミックス発売記念!主人公・ヨーンが乗るあのMSを作る!!

 

ph02第1回記事のラストで仮組みまで終わったジムⅢ・D(画像左)。目指すは画像右のコミック版です。

 

 

さて、この第2回の記事で取り組むのは“ポリキャップ問題”。以下の画像で赤マルで囲った箇所はポリキャップが露出しているところですが、前回も説明したようにポリキャップは素材の問題で塗料が付着しにくく、またどうしても「プラモデルっぽさ」をかもし出してしまうので、なんとか対策を考えたいところです。

 

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対策1:ポリキャップ隠しを作る

まず取り掛かるのは①のGディフェンサーのツメを可動させるポリキャップ。ここは、スペースにも余裕があることから、ポリキャップ隠しのパーツを作って対処するのが良さそうです。はるか以前よりポリキャップ隠しのテクニックとしてよく使われている方法で、ポリキャップを塗装できる素材(プラ板やパテなど)で覆ってしまうというものです。

 

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作り方は簡単。ポリキャップのサイズに合わせてプラ板を切り出し、コの字型に接着するだけです。そのままだと天面が寂しいのでエッチングパーツを貼りました。

 

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写真右がポリキャップをつけてみたところです。キットのままになっている左側のパーツと見比べると、ポリキャップがほとんど隠れて見えなくなりました。また、ただポリキャップ隠しをつけただけでは周辺のパーツと干渉するので、ヤスリで削ったりして可動を確保します。

 

 

対策2:塗装できるパーツに置き換える

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次に取り掛かるのは②の部分。Gディフェンサー形態での着陸脚を、合体時に折り畳んでおくための機構です。ここはGディフェンサー形態で地面に密着するところなので、ポリキャップ隠しで覆う方法だと厚みの問題で難しそう…。ということで、ポリキャプをよく似た形状の塗装できるパーツに置き換える方法を取ってみました。

 

ph07ポリキャップを支点に回転することで、着陸脚が展開します。

 

 

使用するのは「HGBC 1/144 ボールデンアームアームズ」に入っているパーツ。このキットは『ガンダムビルドファイターズ』シリーズの一商品として発売されたもので、
KPS(強化ポリスチレン)という素材が使われています。KPSは磨耗に強いため可動部に向いており、しかもポリキャップと異なり塗装ができるという特性を持っているのです。

 

ph08②の部分に使われているポリキャップにちょうど近いサイズのパーツ(写真手前)がありました。

 

 

ph09パーツを切断し、ヤスリで幅を整えることで写真左のようになります。(短く切りすぎてしまったので白いプラ板を貼って修正してあります。)

 

 

ph10パーツを置き換え(写真右)、従来のもの(写真左)と比較してみます。このサイズなら他に干渉することもなく、ポリキャップと同じ機能を果たせそうです。

 

 

対策3:関節パーツを流用する

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残るは③の部分です。ここはディフェンサーユニットの青いパーツの重量を一身に受ける箇所なので厄介なのですが、模型としても非常に目立つ位置にある見せ場でもあります。ここはちょっと冒険して、KPS製の関節パーツに入れ替えることでよりメカっぽい情報量を増やすことに挑戦してみます。

 

ph12 ph13ここも「HGBC 1/144 ボールデンアームアームズ」から使えそうなものを見繕いました。このキットは関節などに流用しやすいパーツが豊富に含まれていて、改造時には本当に重宝します。写真左のパーツがサイズ的に収まりがよさそうだったため、あとはキットの現物にあわせてニッパーやデザインナイフで長さを変えていきます。

 

ph14取り付けてみたのが写真手前です。実は可動範囲はそう変わっていないのですが、シンプルなポリキャップに比べて情報量が増えたことで、アームが「より動きそう」に見える効果を狙いました

 

ph15……ここで問題発生! Gディフェンサー形態に変形させてみると、ぴったり合わなくなってしまいました。冒険しなきゃよかった――と若干の後悔が頭をよぎりますが、パーツに手を加えてしまった以上は前に進むしかありません。空いてしまった隙間をパテで埋めるなどして調整します。

 

 

コミックと比べると…

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最後に、今回ポリキャップ対策を行った箇所についてコミックではどう描かれているか見てみましょう。③の箇所については比較的HGUCのキットに近い形状ですが、①と②の箇所はパーツとしての機能は同じでも異なるデザインになっているのが見て取れます。腕に覚えのある方は“ROHGUN版”ジムⅢ・Dを徹底再現してみるのもいいかもしれません。

 

さて次回はいよいよ大詰め、塗装編です。「審判のメイス」の特徴的な色彩をプラモデルでも再現することはできるのか? そもそもちゃんとジムⅢ・Dは組みあがるのか? 引き続き見守っていてください。

 

 

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