「飛羽真として賢人・倫太郎・芽依ちゃんの隣に立つのは、最後になります」内藤秀一郎さんが万感の想いを語った『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』初日舞台挨拶レポート

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取材・撮影・文●キャプテン住谷

TVシリーズ『仮面ライダーセイバー』から8年後を描くVシネクスト『仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏』が、2022年1月28日(金)から期間限定上映開始となりました。公開初日には東京の新宿バルト9にて舞台挨拶が行われ、内藤秀一郎さん・山口貴也さん・青木瞭さん・川津明日香さん・上堀内佳寿也監督が登場し、トークショーを披露。この記事では、まるで本作の主題歌「Bittersweet」のように、ちょっぴりほろ苦い展開となった舞台挨拶の模様をお届けしていきます。

 

 

TVシリーズ撮影開始からおよそ1年半が経ち、その思い出を問われると「本当にいろんなことがあって、人としても役者としても成長させてもらいました。それまでの僕はお芝居をやったことはあったけど、“芝居で生きていく”っていう心構えが足りないところがあって。仮面ライダーのおかげで、やっと役者としてのスタートに立てた。キャストやスタッフ、応援してくれたみなさんのおかげです」と内藤さん。川津さんは自身が演じる須藤芽依について「ずっと私の味方でいてくれた存在。向き合っている役のおかげで、『大丈夫でしょ!』と突っ走ってこれました。芽依には感謝しています」と語りました。

 

「倫太郎の『僕は僕を諦めない!』というセリフに励まされてきました。応援してくれるみなさんから、勇気やエネルギーをもらっている実感があった1年半でした。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べる山口さんに対し、青木さんは「二面性のある富加宮賢人を演じることができ、お芝居のスキルも少しは上がったのかな。みなさんに賢人がどう見えるのかということを研究して、いろんな監督とも相談してきました。何より、キャストのみんなと一緒にやってこられたことで、新しい家族ができたような気持ちです。最高の、幸せな1年でした」と笑顔。

 

一方の上堀内監督は「誤解を恐れず言いますけど、(TVシリーズの)半分過ぎるくらいまではみんなフワッフワしてたんですよ。なのに、後半から『なんだよ、伸び代しかねぇじゃねぇかよ……!』という感じになってきて。みんなの成長がなければ、本作はこんなテイストになっていないですね。人間的にも、お芝居的にも大きく成長してくれました」と辛口混じりに評価しました。

 

ゲスト陣との共演について問われると、間宮役の木村了さんと一緒のシーンが多かったという内藤さんは「木村さんとお芝居してるシーンで、初めてとまでは言わないですけど、珍しく監督に褒めてもらったんです。木村さんにたくさん引き出してもらって、助けてもらいました」と回想。

 

山口さんは倫太郎の父・篠崎真二郎役を演じる橋本さとしさんについて「一緒に撮影できる期間が2日しかなく、1日目にクライマックスシーンの撮影をしたんですが、お父さん(橋本さん)の圧が強くて。それに負けないようにロケットのようなエネルギーを出して行ったら、しっかり受け止めてくれたんです。役者としても人としても大きくて、まるで本当のお父さんのようでした」と語りました。

青木さんは、『仮面ライダーW』に出演した東映特撮の大先輩である飛鳥凛さんについて「とっても優しくて明るくて、緊張しいな僕をたくさんサポートしてくれました。賢人的には恋人だったけど、まるでお姉ちゃんみたいで。恩返しをしたかったんですけど、その前に撮影が終了してしまいました……」と少ししょんぼりした様子でした。

 

「お互いの成長を実感したエピソード」が話題になると、青木さんは「僕たち(青木さん・山口さん・川津さん)3人は、(内藤さんの)顔つきが変わったのにすごく感動しています。顔つきだけじゃなくて、節々のしぐさとか、年下なのに頼れる座長になって。僕も頑張らなきゃな、賢人としてどう向き合えばいいんだろう、ということをずっと考えていました」とべた褒め。

 

少し照れた様子の内藤さんが「みんな年齢が近い分、自分が頑張らなきゃって気持ちはあまりなかったんですよね」と受けると、「最初は色々と気配りもしていたけど、主役なので物語が進むにつれて段々余裕がなくなってくるじゃないですか。それで、良い意味で『自分が真ん中で良いんだ』と気づいた時から頼りがいが出てきましたね」と山口さん。川津さんも「ある時期から、すごく“飛羽真だな”って感じるようになった」と続け、上堀内監督が「みんなどこに出しても恥ずかしくない役者になったと思います。“8年後”が楽しみですよ」と本作の設定に絡めて締めくくりました。

 

最後の挨拶では「とても思い入れの深い作品なので、TVシリーズの第1話から最終話まで、僕たちのお芝居を振り返りながら見てもらえると嬉しいです。最後の作品で、一番成長できた姿をみなさんに見せられると思います。今まで、仮面ライダーセイバーをありがとうございました」と青木さん。山口さんは「これで(ファンの前に立つのが)最後だと思うと、本当に悲しいです。今まで倫太郎をやってきて、その最後の芝居を込めました。本当にドストライクなセリフが(本作に)あるんです!僕は僕を諦めなかったので、みなさんも素敵な未来を歩んで欲しいです」と鼻声混じりに語りました。

 

「神山飛羽真として賢人の隣、倫太郎の隣、芽依ちゃんの隣に立つのは、おそらく最後になります。そんな場にこうして笑顔で立てたのは、本当にみなさんのおかげです。監督は8年後が楽しみだと言ってくれて、僕たちは一生芝居をしていきます。……正直、本当はどうなるか分かりません。自分たちで結末を決める本作のように、それぞれがそれぞれの道で頑張っていくと思います」と内藤さん。舞台挨拶の終わりが迫るにつれて、涙をこらえる場面もありつつ、最後は飛羽真の決めセリフ「物語の結末は、俺が決める!」をファンに向けて披露し、イベントの幕を引きました。

 

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