玩具業界市場規模は9,525億円をマーク、カプセル玩具とあわせて初の1兆円を突破「東京おもちゃショー2023 記者発表会」「日本おもちゃ大賞2023 授賞式」レポート

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取材・撮影・文●キャプテン住谷

2023年6月6日(火)、東京国際フォーラムにて「東京おもちゃショー2023 記者発表会」ならびに「日本おもちゃ大賞2023 授賞式」が行われました。「東京おもちゃショー2023 記者発表会」は、6月8日(木)から11日(日)にかけて東京ビッグサイトで行われる「東京おもちゃショー2023」の概要や、昨今の玩具業界における市場規模・トレンドなどの変化について発表。「日本おもちゃ大賞2023 授賞式」では、新しい玩具を生み出す作り手やメーカーのモチベーションアップを図り、業界全体の活性化につなげることを目的として2008年に創設された「日本おもちゃ大賞」の、2023年における大賞受賞商品を明らかにしました。

 

記者発表会では、はじめに日本玩具協会 会長・前田道裕さんより挨拶がありました。東京おもちゃショー2023では、これまでにない取り組みとして小学館が刊行する「コロコロコミック」の名を冠したイベント「コロコロ魂フェスティバル」を併催することや、玩具業界に就職を希望する学生に向けての企業セミナーを行うことに言及。また2024年からは開催日を8月の最終週へと移行し、夏休み最後の大型イベントとしてのポジションを狙う旨が明かされました。

玩具業界の国内市場規模については、2022年度は上代価格ベースで9,525億円になり、前年度比106.7%をマークしたことを発表。これは現行の調査方式を採用した2001年以降、過去最高の市場規模を記録した2021年に続いて、玩具業界が成長を続けていることを示す結果となりました。

 

続いて登壇した同協会 見本市委員会 委員長・戸所正信さんは、「東京おもちゃショー2023」の開催概要について発表。ポイントとしては、一般公開となるパブリックデーの入場が有料化したことで、14万人の動員があった過去の実績に対し、今年は7万人の来場者数を目標として広報活動を展開してきたことを振り返りました。また、一般公開は4年ぶりとなることについても改めて言及。多数の主催者企画を用意し、総数3万5千点にもおよぶ商品を展示することで、一般来場者に楽しんでもらえるよう取り組んできたと話しました。

 

同協会 見本市委員会 専門委員長・藤井大祐さんからは、冒頭でも触れられた市場規模の推移について、より詳しいレポートが紹介されました。先に発表があった通り、過去最高の市場規模を記録した玩具業界ですが、そのなかでも主要10分野(市場全体からベビーカー・チャイルドシート・三輪車などの乗用関連と、雑貨・ホビーを除いたもの)だけを見ても上代価格ベースで6,348億円・前年度比109.4%と成長を見せていることを明らかにしました。なかでもやはりと言うべきか、近年の市場を牽引し続けている「カードゲーム・トレーディングカード」ジャンルが前年度比132.2%と著しい伸び率を見せ、それに続く形で「ハイテク系トレンドトイ」116.3%、「ぬいぐるみ」113.1%と、特に拡大傾向にあるジャンルについて発表しました。

 

また、中分類としてはガンプラが牽引するプラモデル・乗用・フィギュア・ミニカー・ブロック・鉄道模型・サマートイ・サマーグッズ・立体パズル・コレクショントイ・木製玩具といったカテゴリーも売上金額を伸ばしたとのこと。

 

また通常の玩具市場とは切り離して別途調査しているというカプセル玩具は、前年度から売上を35.6%増やし610億円を計上。この数字をあわせると、日本の玩具市場は史上初の1兆円を突破する計算になることも発表されました。

 

記者発表会の最後には、これから明らかにされる「日本おもちゃ大賞2023」にも関わりのある、2023年のおもちゃの最新トレンドについて7つのキーワードが紹介されました。

 

>>次ページでは「日本おもちゃ大賞2023 授与式」の模様をレポート!

 

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