パステル仕上げのティエレンタオツーにキャンディ塗装のSガンダムなど、電撃ガンプラアカデミー2019年7月編

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2019年7月に投稿された作品から、サクライ総統がピックアップした作品を紹介。全投稿作品はワンダースクールにて公開中です! 今月選ばれた5作品は以下のとおりです!

 

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サクライ総統のピックアップの5作品

作品名:MGver2.0グフとREイフリート改です(倉持山伸幸丸さん)

青という色は、じつはとても難しい色なのですが、それぞれの機体の特徴をとらえたよい色選びだと思います。特にウエザリングを施した場合、現実の兵器や身近な重機などに“ブルー”で塗装されたものがほとんど存在しないため、見る側からの基本塗装+汚し塗装の脳内補正が期待できません。そのため見る人によっては、ウエザリング色やそのタッチのマッチングがうまくいかず、浮いて映ってしまいがちです。しかしグフのブルーとイフリートのスカイブルー、それぞれに用いた汚し色が的確なので、とても自然なウエザリングに仕上がっています。汚し具合に変化を付けたのも大正解と思います。

 

作品名:HG ORIGIN MS05 シャア専用ザク(takachihさん)

Takachihさんは他にも青いザクIをご投稿いただいていますが。本当にお上手だと思います。成形色を活かしてパステルでシャドーを入れているとの事ですが、「本当にそれだけ?」と思ってしまうほど繊細なタッチで感心してしまいます。パーツの合わせ目が露出する箇所も全く分からないよう処理されていますし、チッピングなどの“隠し塗装”を行わずこれだけ仕上げられるのは、僕も羨ましく思います(笑)。驚きました。この勢いでどんどんすばらしい作品を作り続けてください。

 

作品名:s-gundam(招き金さん)

個人的にとても衝撃を受けた作品です。ガンダム・センチネルMSというと、ついつい当時の調色…ある意味お約束とも言える色味で塗ってしまいがちです。僕の年代などはセンチネルMSというと、ウエザリング塗装すらためらってしまう時期すらありました(笑)。正直、今までキャンディ塗装でSガンダムを仕上げてみようと考えたことすらなかったでしょう。しかし美しく煌びやかに塗られた本作品を見て考え方が大きく変わりました。僕も時間ができたらキャンディ塗装でSガンダムを仕上げてみようと思います(まずは旧Verで実験してからかな?(笑))。

 

作品名:黒い狩人(kacha kachaさん)

黒っぽい機体にこれくらい派手にメタリックのドライブラシや各種のタッチを加えて行くと、通常は昔風の仕上がりに見えてしまうのですが、とても新鮮で重厚感のある仕上がりになっています。さまざまなメタリック塗料を使用した事と、それを非常に丁寧なタッチで重ねて行った結果だと思います。マーキングが本体色に馴染んでいることからも、多くの手をかけて塗り重ねて行った事が解ります。選択したキットもこの塗装法がとても似合うアイテムだと思います。お見事です。

 

作品名:ティエレンタオツー令和カラー(オトカワIIさん)

とても清潔感のある仕上がりで大変好感が持てる作品です。僕くらいの年齢になると、若いころはともかく(笑)このようなパステル仕上げは長い間遠ざかっていたので、たまには本作のような華やかな仕上げに憧れ、チャレンジしてみたくなってしまいました。ご本人も仰られていますが、グレーバイオレットと言う選択も本体色ととてもよいコントラストを生んでいると思います。ホワイトの迷彩やマーキングも華やかな機体をより引き立てていると思います。全ての工程が非常に丁寧に仕上げられていて大変関心いたしました。

 


サクライ総統の総評

今月もたくさんの力作をご投稿くださりありがとうございました。7月・8月は多くの模型イベントが開催されるので、皆さんと直接お逢いしてお話しする機会が増えています。直接作品を見せていただいたり、模型製作に関しても質問をいただいたり、とても楽しい時間を過ごさせていただいています。皆さん色々と試行錯誤されて真剣に模型と向き合っているのが伝わってくるので、毎回頭が下がる思いです。ただ中には「○色のキットに□色でウォッシングすると、何色に変化しますか?」「△色に×色を混ぜると、どんな色になりますか?」といった非常に具体的な質問ですが、少々疑問に感じる質問が多いのも事実です。しかし塗装・未塗装であれ塗料を塗り重ねた結果の色は、とても言葉では伝えにくいのです。塗料の混ぜ合わせであれば、実際に混ぜてみればいいだけです。塗装した結果がイメージと違う色味になってしまう事を恐れているのだと思いますが、ここまで具体的に塗装計画が決まっているのであれば“試してみる”しか方法はないと思います。模型製作において本当の意味での“失敗”はほとんどありません。むしろイメージと異なった結果が出ても、必ずそこから得られるものがあり、それは次回以降に必ず応用する事ができるからです。僕もプロと呼ばれる立場であっても、新たな技法を開発するため、日々異常な量のプラモデルを組み立て実験・検証を行っています。月に一度、製作後のランナーをリサイクルに出すのですが、毎月45Lの袋で3~4袋にもなるので自分で呆れることもあります(笑)。塗料に至っては新色が出るたびにストレート塗り・混色を繰り返し特性を理解するようにしています。時にはイライラして陶芸家のように投げ出してしまう事もありますが(笑)必ず何か得るものがあります。しかし皆さんは僕のような無謀なトライアルをする必要はありません。プラモデルにはランナーにネームタグが付いており、バリエーションキットなら不要パーツが必ず含まれています。これらを捨てずに保管しておき、塗装実験に使えばよいのです。とはいえ不要パーツで“実験”と割り切ると慎重さに欠けるので、やはり本番キットの方が緊張感も影響し、上手くいく事が多いのも事実ですが……(笑)。工作にしても塗装にしても、とにかく“試して結果を確認する”しかありません。結果が理想と異なる場合、その理由を考え、それでも原因が解らない時に聞く事が大切です。その方がより原因について納得し理解する事ができるはずです。とにかく恐れずにチャレンジしてください。作れば作るだけ必ず上達します。それが模型なのですから。

 

ではまた来月。たくさんのご投稿をお待ちしております。

 

 


 

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(C)創通・サンライズ

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