鍋奉行の「玩具道」――第8回・ミニプラ ゲキレンジャーロボシリーズ(3)~マッシブな体型と広い可動域を両立させた「獣拳合体ゲキファイヤー」~

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ここ数年で話題までオジサンになってきました。どうも、エンタメライターの鍋奉行です!

若い頃は、オジサンたちのヤマもオチもない話を流し聞きしながら「何でわざわざこんなつまんねー話してんだろ?」としか思ってなかったけど、気が付けば同じようにヤマもオチもない話をしている自分にギョッとしてます。……何コレ超怖い! ちなみに「健康」と「保険」と「昔はタバコ安かった」はオジサントークの定番ネタなので、始まったら大らかな気持ちで受け流してあげてください!

ということで今回は「ミニプラ ゲキレンジャーロボシリーズ」より、「ミニプラ 獣拳合体ゲキファイヤー」をご紹介!

※文中の金額表記は、発売当時の税抜価格です。

▲「ミニプラ 獣拳合体ゲキファイヤー」の商品パッケージ。裏面には商品ラインナップや合体後の姿だけでなく、必殺技・頑頑ナックル落としのイメージや、獣拳武装の例なども掲載。なお「ミニプラ 獣拳合体ゲキファイヤー特別編」は、3体のゲキビーストがワンセットになった販路限定アイテム。

 

DATA

ミニプラ 獣拳合体ゲキファイヤー

  • 食玩
  • 全3種(ゲキゴリラ、ゲキペンギン&ジェットボード、ゲキガゼル)
  • 各300円(税別・当時)
  • 2007年8月発売

 

DATA

ミニプラ 獣拳合体ゲキファイヤー特別編

  • 食玩
  • 全1種
  • 1,000円(税別・当時)
  • 2007年12月発売

 

肉弾戦特化のパワーファイターを、マッシブに立体化

本アイテム「ミニプラ 獣拳合体ゲキファイヤー」が発売されたのは、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』劇中でゲキレンジャーたちがスーパーゲキレンジャーへと、パワーアップを果たした時期。7月末に発売されたDX玩具版には電動回転やコロ走行などの多彩なギミックが搭載されていましたが、ミニプラ版では主に合体ギミックのみを継承し、その分(ゲキトージャと同様に)可動性能とプロポーションの向上に注力されています。

いわゆる1号ロボ・ゲキトージャにはゲキセツコンという専用武器がありましたが、ゲキファイヤーは一切武器が付属しないことからも分かるように、劇中では「より肉弾戦向きな2号ロボ」という立ち位置でした。

そのためミニプラでは、ゲキトージャがカンフー向きなスマート体形だったのに対して、ゲキファイヤーはレスリングやパワースポーツ寄りのマッシブでメリハリのあるイメージを強調して立体化されています。腕や上半身にメリハリを付けて太くしつつも、ゲキトージャにも匹敵する可動域を確保している辺りは、流石というべきでしょう。

『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の各メカはスポーティーで曲線的なデザインが特徴ですが、特にゲキファイヤーは筋骨隆々とした元デザインのカッコ良さを、可動域の広さが底上げしているアイテムだと思います。

ちなみに「ミニプラ 獣拳合体ゲキファイヤー特別編」は、ゲキゴリラの赤い部分がクリアレッドに変更されシールが銀ピカ仕様になった、実質的な再販アイテムですが……なぜか販売はセブンイレブン限定で、当時は1,000円の食玩を入荷する店舗自体が少なかったこともあって、入手難易度はそこそこ高めでした。しかも発売日が年末ギリギリ(地方ではタイムラグもあったと思われますが、都内は大晦日)だったため、個人的には年の瀬に新宿のコンビニを何軒もハシゴして何とか手に入れた記憶があります。すげえ寒かった!

 

▲左からゲキペンギン&ジェットボード、ゲキゴリラ、ゲキガゼル。ゲキビースト状態の可動にも留意されており、合体後もそのままゲキファイヤーの腕となるゲキゴリラの腕は当然として、ゲキペンギンの頭部や羽もかなり自由に動かせる。

 

▲新たなゲキビースト3体が獣拳合体し、2号ロボ・ゲキファイヤーが完成。合体ギミックはゲキトージャと同様で、膝から下を担当するゲキビーストは相互交換が可能。ちなみに手首の付け根部分は内側にも可動し、力の入ったパンチポーズを再現することができる。

 

ゲキトージャと同様、意欲的な可動ギミックを実現!

ということで、ここからはゲキファイヤーの主な可動ポイントを箇条書きでご紹介!

 

  • 首:若干だが左右へ軸回転
  • 肩:腕の回転+前方と後方へスイング可動
  • 腕:肘上で軸回転+肘が90度以上可動
  • 手首:赤いパーツが内側へ若干可動
  • 指:黒いパーツ(指4本)が開閉可動
  • 腹部:横方向へ軸回転
  • 股関節:前後左右へ180度開脚が可能
  • 膝:軸回転+90度程度可動
  • 足首:右足首は前後左右に傾斜するが、左足首は無可動

 

可動域をゲキトージャと大まかに比較すると、肩のスイング機構などが強化された一方で、首や腹部、肘、膝などはやや弱体化した印象。ただし首や膝、左足首の弱体化は、元デザインの都合もあってやむを得ない部分だと思います。

また手首の交換ギミックはオミットされましたが、これに関しては指が可動するようになったおかげで交換不要になったということでしょう。全体的にはかなり優秀で、ゲキトージャと比較しても見劣りしない可動性能を確保しています。

個人的には肩の前後スイング可動と、右足首扱いされる(笑)ゲキペンギンの可動が本アイテム最大の見どころ。特にゲキペンギンは、ジェットボードと合体する豪快な変形ギミックや、全体的にマッシブなゲキファイヤーのイメージに相反するキュートなキャラクターとしても、見逃せないポイントだと思います。

 

▲上半身を、上方から見下ろしたところ。左右の腕を比較すると、肩のスイング可動の幅や肘の可動域も良く分かる。ちなみに黒い指パーツ部分は内側にジョイント穴が用意されており、ゲキトージャの武器・ゲキセツコンなどを装備することも可能。

 

▲左足首はゲキガゼルの頭部部分を除き、構造上ほぼ無可動だが、足裏には斜めに角度が付けられているため、接地性はそれなり。一方、右足首のゲキペンギン部分は2軸可動+多少伸縮するため、接地性はかなり高い。

 

なお股関節内部の脚部付け根パーツには、ゲキトージャと同様の左右分割構造を採用。やはり若干前方へ独立可動&少しだけ回転するので、太ももの向きを微妙に変えることも可能となっています。この当時としては複雑で独創的な構造ですが、これも可動にこだわった「ミニプラ ゲキレンジャーロボシリーズ」ならではの特徴と言えるでしょう。

 

▲全体にメリハリの利いたプロポーションのため、華麗なイメージが強いゲキトージャと比較するとダイナミックなポージングが似合う。

 

ということで、今回は「ミニプラ 獣拳合体ゲキファイヤー」をご紹介しました! 本アイテムは、「ミニプラ ゲキレンジャーロボシリーズ」の第2のコアロボとして機能するわけですが、次回はそのプレイバリューを拡げる各種武装ゲキビーストの魅力について、ご紹介していきたいと思います。

それでは、続きはまた次回!

【第9回に続く】 ※2022年5月7日(土)配信予定

 

ライター●鍋奉行

食玩や玩具を買い始めることで、人の心を取り戻したフリーライター。アニメ・特撮・フィギュアなどの記事を中心に、各方面で活動中。ロボ系玩具や可動フィギュアが好物で、食玩では特にミニプラシリーズに思い入れが強い。

(C)2007 テレビ朝日・東映AG・東映

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