鍋奉行の「玩具道」――第10回・ミニプラ ゲキレンジャーロボシリーズ(5)~スペシャルアイテム3種の各種連動ギミックもチェック!~
連載のフォーマット作りに失敗しました。どうも、エンタメライターの鍋奉行です!
毎回冒頭に面白トークっぽいネタを用意するのは、以前からそれなりに大変だったのですが……コロナ以降は家にいて誰とも話さない日も多く、正直ネタが一切増えません。仕方がないので、今後は「六本木で人気インフルエンサーと飲み明かした」みたいな分かりやすい妄想ネタも増えるかもですが、そもそも孤独なオジサンのたわ言なので真に受けないでください!
ということで今回は「ミニプラ ゲキレンジャーロボシリーズ」より、追加戦士たち(+α)が操るゲキビーストをご紹介します!
※文中の金額表記は、発売当時の税抜価格です。
DATA
ミニプラ リンライオン&リンカメレオン
- 食玩
- 全1種
- 500円(税別・当時)
- 2007年8月発売
DATA
獣拳変身ゲキバイオレット
- 食玩
- 全3種(ゲキウルフ、ゴングチェンジャー、FA[ファイティングアクション]ゲキバイオレット)
- 各300円(税別・当時)
- 2007年9月発売
DATA
サイダイオー&サイブレード
- 食玩
- 全2種(サイダイオー、サイブレード)
- 各500円(税別・当時)
- 2007年11月発売
ゴージャスなゲキビーストが揃い踏み!
では、まずは各アイテムのゲキビースト状態をご紹介!
「ミニプラ リンライオン&リンカメレオン」は厳密には追加戦士ではなく、物語当初から登場する敵組織・臨獣拳アクガタの幹部・理央とメレが生み出す、リンビーストのミニプラ化アイテム。物語序盤ではほとんど登場しませんが、2007年8月に公開された劇場版『電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港大決戦』でゲキレンジャーのゲキビーストたちと初めて共闘しました。
本アイテムはこの映画公開に合わせたリリースだったわけですが、ゴージャスな金色パーツを使用しつつDX玩具版とほぼ同様のギミックとフォルムを再現。2体とも脚部が可動する他、リンカメレオンは数ミリ程度ですが舌を伸縮させることも可能です。
次の「獣拳変身ゲキバイオレット 1.ゲキウルフ」は、4人目のゲキレンジャー・ゲキバイオレットのゲキビーストを立体化。後ろ脚の付け根は無可動なものの、各関節は一軸可動ながら可動域は充分で、狼らしいポージングも可能。変形の恩恵もあって尻尾も動き、取り外した尻尾=ウルフカッターは口に装着させることもできます。なお「ゲキウルフ」は「ゲキレンジャーロボシリーズ」ではあるものの、半完成品のため「ミニプラ」表記はナシという、同シリーズ中では(一匹狼だけに)例外的なアイテムとなっています。
「サイダイオー&サイブレード 1.サイダイオー」は、最後の追加戦士・ゲキチョッパーが呼び出す獣拳神(厳密にはゲキビーストではない)を立体化。DX玩具と同様、単体で獣拳神サイダインから3号ロボ・獣拳巨神サイダイオーへの獣拳変形が再現可能です。ただし変形ギミックを優先した都合上、サイダイン形態での可動は頭部と後ろ脚が多少動くのみとなっています。
レアな獣拳合体も、見事に再現!
続いて、各アイテムの変形・合体ギミックを順番にご紹介!
まず「ミニプラ リンライオン&リンカメレオン」は、リンライオンは分割して武装パーツとしてコアロボの各部に、リンカメレオンは左腕に装着することが可能。各武装ゲキビーストと同様、各パーツは合体状態でも可動域を阻害しないよう配慮されています。
またミニプラでは珍しくゴールド成形色のパーツが多用されているため、武装時はコアロボをより優美に引き立ててくれます!
「獣拳変身ゲキバイオレット 1.ゲキウルフ」は、ゲキトージャの右足に獣拳合体させればゲキトージャウルフが完成。ちなみにゲキウルフの目のブルーや目・鼻周りのシルバーは(半完成品仕様のおかげで)塗装処理されており、この辺りも当時のミニプラ系アイテムとしては特殊な存在だと思います。
サイダイオーは変形の恩恵もあって、手首など無可動の部分もあるものの、可動に関しては及第点以上の仕上がり。腰のスカート部分が分割・可動し、劇中以上にメリハリのあるプロポーションで立体化されていることもあって、外連味溢れるポージングがごく自然に決まります! またゲキトージャやゲキファイヤーとの獣拳合体も可能となっていますが……劇中では名前の通り最大サイズのロボとして登場するものの、ミニプラ版は少々サイズダウンして立体化されています(サイダイオー時の全高は約120ミリで、ゲキトージャと比べてもひと回り小さい)。
ということで、今回は「ミニプラ ゲキレンジャーロボシリーズ」の総仕上げとして、スペシャルアイテム3種をご紹介しました! どれも個性が強く魅力的で、各種連動ギミックを楽しむ上でも押さえておきたいアイテムだと思います。
「可動フィギュアとしてのミニプラ」が追求され、現在に至る転機となった
さて、第6~10回の5回に渡ってご紹介してきた本シリーズですが、いかがだったでしょうか? 現在では可動域の広さで知られるようになったミニプラですが、個人的には「ミニプラって一応ポージングできるんだ」から「何だか可動がスゴいことになってる!」へと変わるきっかけとなったのが、本シリーズだったように思います。
ゲキトージャやゲキファイヤーに搭載された可動ギミックはどれも意欲的で、中でも肩のスイング可動は、現在はかなり一般的になったものの、当時は一部の本格的な可動フィギュアでしか見られなかったギミックでした。その意味では本シリーズは、「可動フィギュアとしてのミニプラ」を追求した実験作であると同時に、以後のミニプラシリーズの可動性能にも影響を与えたターニングポイントの1つだったように思います。
個人的に唯一不満があるとすれば、サイダインはやはり劇中に近いスケール感で立体化して欲しかったところですが……ロボ単体を4~5箱に分割する(1箱では遊べない仕様になる)のは、当時のミニプラとしてはできれば避けたいところでしょうし、単品商品にするにしても極力単価を上げたくないという配慮もあっての、やむを得ない判断だったのだと思います。むしろ、劇中とは明らかにサイズが異なるにも関わらず、劇中同様の変形や他のアイテムとの連動合体もこなせる辺りは、流石というべきでしょう。
それではまた、次回の「玩具道」にて!
ライター●鍋奉行
食玩や玩具を買い始めることで、人の心を取り戻したフリーライター。アニメ・特撮・フィギュアなどの記事を中心に、各方面で活動中。ロボ系玩具や可動フィギュアが好物で、食玩では特にミニプラシリーズに思い入れが強い。
(C)2007 テレビ朝日・東映AG・東映
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