「ガンプラとのコラボでびっくら?たまごはなんでもありなんだと思ってもらえた」“びっくら?たまご×ガンプラ”開発担当者インタビュー!

更新日:2022年8月26日 11:52

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入浴剤の中からフィギュアやおもちゃが飛び出すサプライズ演出で、発売から20年に渡り愛されるバンダイ ライフ事業部の「びっくら?たまご」シリーズ。近年は新たな企画として“大人も楽しめる体験型入浴剤”「ドラマチックお風呂シリーズ」を展開しており、テレビ東京系の人気番組「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」や、スーパー銭湯アイドル「純烈」とのコラボ商品を発表するなど、その独自かつ尖ったラインナップで注目を集めています。

そんな「びっくら?たまご 」シリーズがこのたび、ガンプラとの初コラボアイテム「びっくら?たまご ドラマチックお風呂シリーズ ENTRY GRADE 1/144 ストライクガンダム&miniガンプラ モビルグーン/モビルゾノ」2種を発売。すでにそのパッケージをお店で見かけた、もしくは実際に購入したという人も多いのではないでしょうか。

今回、電撃ホビーウェブでは、そんな注目アイテムの開発担当者である京田佳典氏と、プロモーション担当の吉田克洋氏にインタビューを敢行。開発にあたっての苦労や商品の見どころについて、お話を聞いてきました。

 

▲びっくら?たまごとガンプラのコラボアイテムとして発売された「びっくら?たまご ドラマチックお風呂シリーズ ENTRY GRADE 1/144 ストライクガンダム(グランドスラム装備)&miniガンプラ モビルグーン(ブラウン)/モビルゾノ(グリーン)」と「びっくら?たまご ドラマチックお風呂シリーズ ENTRY GRADE 1/144 ストライクガンダム(ディアクティブモード)&miniガンプラ モビルグーン(サンドイエロー)/モビルゾノ(ライトグレー)」。

 

――びっくら?たまごとガンプラがコラボにいたるまでの経緯をお聞かせください。

京田:2022年にびっくら?たまごシリーズが20周年を迎えるということで、ライフ事業部内で「今までのフォーマットを全部とっぱらって、なにか新しいことをしてみよう」という話になりました。その中で、やはり20周年というキーワードを使えたらいいな、そういえば『機動戦士ガンダムSEED』も20周年だぞ……となったのが、一番最初の出発点でしたね。それから親和性のあるもの、マッチするものを探して、最終的にガンプラとのコラボというかたちにいたりました。

 

――20周年というキーワードが企画の軸だったんですね。それではSEED以外のガンプラとのコラボという選択肢はあまりなかったのでしょうか?

京田:そうですね。この企画が出発したときにはすでにSEEDのほうで20周年プロジェクトがはじまっていて、作品に対するユーザーの熱量も上がってきているタイミングだったので。要所要所でプロジェクトが発表されていく中で、びっくら?たまごもその波に乗れたらいいなと。実際に企画がスタートして「びっくら?たまごに入れるなら水中型モビルスーツだよね」となったときには「やっぱりファーストにしたほうがいいんじゃないか」という話も出たのですが、それはそれでストレートすぎるかなと……。

 

――たしかに出てくるのがゴッグやズゴックとなると、立体もすでにたくさんありますよね。

京田:そうなんです。新しさというか、サプライズ感があるのはSEEDのほうかなと思いました。

 

――それでもグーンとゾノというラインナップはなかなかの抜擢だと思います。商品化を発表したときのユーザーの反応はいかがでしたか?

京田:最初からファーストではないということや、まさしくミニガンプラがグーン、ゾノという立体化が少ない機体だということで若干の不安はあったのですが、思いのほか(笑)よい反応をいただきました。ENTRY GRADEとしては初収録となるディアクティブモードやグランドスラムはもちろんですが、WEB公開に加えて静岡ホビーショーでもお披露目できたことで、miniガンプラが話題になってくれやすかったのかなと思います。

 

▲5月に開催された「第60回静岡ホビーショー」での展示の様子。斬新なコラボが会場の注目を集めていました。

 

――それでは、まずはストライクガンダムについてお聞きしていければと思います。ブランドをEGにした理由はどのようなところだったのでしょうか?

京田:これまでのびっくら?たまごでは、「親子で楽しむ」という使用シーンが多かったことから、エントリーモデルであるEGは、はじめてガンプラに触れるお子様も楽しんでいただけるかな、と考えてのことでした。

 

▲絶妙な色合いの成形色がカッコいい「EG ストライクガンダム(ディアクティブモード)」。

 

――ディアクティブカラーとグランドスラム装備という仕様はどのように決まったのでしょうか?

京田:候補を考えるときに、通常カラー、ルージュ、クリアカラー(ソリッドクリア)はすでに発表されていたので、それならやっぱりディアクティブカラーが欲しいよねということになりました。武器に関しては、水中戦ならではの「ストライクバズーカ」か、グランドスラムで検討を重ねた結果、グランドスラムを収録させていただくことになりました。

 

――こだわりがラインナップを増やしたと。グランドスラムは新規パーツなんですよね?

京田:そうなんです。刃の折りたたみギミックも入っています。

 

▲「EG ストライクガンダム(グランドスラム装備)」は、長く一般販売アイテムでは手に入らなかった1/144サイズのグランドスラムが付属することで話題に。

 

――miniガンプラに関してはいかがでしょう。

京田:最初はそれこそ、SEEDに登場する水中型のモビルスーツを片っ端から洗い出していくところからはじめました。それで候補に残ったのが、グーン、ゾノ、それからDESTINYだけどアッシュですかね。ライフ事業部とホビー事業部で協議を重ねた結果、最終的にグーンとゾノでいこうということになりました。びっくら?たまごは入浴剤を溶かすまで中身がわからない仕様なため、どのENTRY GRADEにどのminiガンプラを収録するかが悩みどころでしたが、過去のイベントで配布していた、赤、白、青、黄の単色クリアカラーの78を組み合わせると通常カラーの78が完成するガンプラ(GUNPLA EXPO 2020などで配布していた入場特典)に着想を得て、各機2色ずつ作って、それぞれを組み合わせるとアニメカラーが再現できるというパーツ構成にしました。

 

▲入浴剤の中からグーンかゾノのどちらかが出てくるミニガンプラ。2色を組み合わせれば劇中カラーに近い色分けに。

 

――おもしろい仕様ですよね。初報の時点ではこの仕掛けに気づけませんでした。

京田:それは情報発信の難しさを痛感した部分でしたね。マストで出さなければいけない情報を優先していると、こういうある種「遊び心」的な仕掛けはどうしても後回しになってしまって……。ユーザーの方々に伝えきれなかったのは反省点です。

 

――個人的にはあのランナーを見た時に、往年の「きゃらかーん」を思い出してしまいました。

京田:ツイッターなどでも「きゃらかーんを思い出した」という旨のツイートをしている方がけっこういましたね。開発中、きゃらかーんを思い浮かべていたかというとそういうわけではないんですが、根源的にワクワクするかたちというのは共通しているのかもしれませんね。そういえば、入浴剤のかたちをシード(種)型にしようというアイデアもあったんですよ。ただ、そうするとミニガンプラが入るスペースが小さくなってしまうので、結局ボツになってしまいましたが(笑)。

 

▲筆者が「きゃらかーん」を想起してしまったミニガンプラのランナー。同世代の方はわかってくれるはず……。

 

――たしかに入浴剤が溶けていくさまは種割れ感もあるし、それはちょっと見たかったですね(笑)。

京田:そのほかに見どころというと、細かいディテールもそうですし、グーンのモノアイの部分にも注目してほしいです。少し隙間が空いていて、EGシリーズのシェーディングモールドのようにモノアイ部分の輪郭が影になって際立つようになっているんです。サイズやパーツ数と、さまざまな制約こそありましたが、組み立てやすさ・ディテール・可動を実現したホビー事業部の技術の粋を、ぜひ実物を手に取って楽しんでいただきたいです。

 

――東京おもちゃショーで展示された、グーンとゾノをつかったジオラマ展示も圧巻でした。

京田:あれもせっかく量産型なんだからたくさん並べたいよねということで、20体くらい用意しました。塗ってもらった方には「眼がおかしくなりそうだ」といわれましたが、ちゃんと塗れる証明になってよかったです(笑)。あのジオラマのように塗装してもいいし、そのままパチ組みしてもいいし、ちょっとタッチゲートを丁寧に処理して墨入れだけしてもいい。いろいろな遊び方ができるのもプラモデルならではですよね。

 

▲6月開催の「東京おもちゃショー2022」で展示されたグーン&ゾノのジオラマ。このようにしっかり作りこむのも楽しそうです。

 

――開発をしていく上でどのような苦労がありましたか?

京田:ものを作るという部分でいうと、開発ブログでも書かせていただいたのですが、入浴剤の中にどうやってランナーを入れるか?ということにまず悩まされました。これまでフィギュアしか入れたことがなかったので、「プラモデルを入れるとどのような反応をするか?」というのを試しに試しましたね。最初は入浴剤の中に直接ランナーを入れる予定だったので、入浴剤とプラスチックが化学反応をして変色しないように入浴剤の成分を精査したり、入浴剤を固める圧力でランナーからパーツがとれてしまったり……。逆に圧力を弱めるとランナーに入浴剤が負けて割れてしまったりということもありました。びっくら?たまごシリーズの特徴である「入浴剤の中に入れる」という縛りがあるだけで、一気にさまざまな制限ができてしまうんです。最終的にはランナーをカプセル型にすることで、すべて解決することができました。

 

 

――このカプセルがかっこいいですよね。外側のフタがクリアーになっていて、お湯の中からプカッと浮いてきたときに中が見えるのもいいですね。

京田:カプセル型にしようということでホビー事業部と協議して試作を作ってもらったんですが、出来上がったものを見たら知らぬ間にフタが透明になっていて。見た瞬間に「こっちのほうがいいじゃん!」と即決でした(笑)。このあたりの開発都合になりきらないホビー事業部のこだわりはさすがで、我々ライフ事業部としてもいい刺激をもらいました。その次に苦労したのがパッケージの仕様で、実際に手に取っていただいた方はわかると思うのですが、入浴剤がけっこう重いんです。これをそのまま袋に入れると、輸送中にカートンの箱の中で暴れてしまってEGのタッチゲートをポキポキとってしまう。このときばかりは手で簡単にパーツを外せるタッチゲートがネックになってしまいましたね。最終的には堅い台紙を入れて、入浴剤が暴れないように底面で固定することになりました。

 

――入浴剤への封入やパッケージの問題など、見えない部分での課題がたくさんあったんですね。

京田:そうなんです。流通が変わってドラッグストアや日用品売り場で販売するとなると、通常のガンプラのように箱に入れればOKという方法論が通用しないんです。吊り下げも必要だったり、棚に置いたときに自立することも求められるので……。前例がないアイテムだったので、すべてが試行錯誤の連続でした。

 

▲ドラッグストアで目を引く大きなパッケージ。「どんどん増えてしまったロゴの多さにも注目してほしいです(笑)」(京田氏)

 

――今お話に出たように、ガンプラがドラッグストアや日用品売り場に置いてあるのは新鮮でしたね。

吉田:ガンプラがドラッグストアに置いてある!」というユーザーの反応も多かったですね。「びっくら?たまご」シリーズが販売されているのは普段ガンプラが置いてある玩具売り場ではないので、そういったところにもガンプラのおもしろさを伝えていくのが我々の役目だと思いつつも、お店で見つけにくいかもしれないという懸念はありました。そこで、このアイテムの発売にあわせてライフ事業部のホームページに販売店舗の検索システムを導入しましたので、ご活用していただけるとありがたいです。

 

――ものづくり以外の部分でいうと、どのようなところが大変でしたか?

京田:ユーザーにはあまり関心のないお話になってしまうかもしれませんが、弊社が分社化して、BANDAIとBANDAI SPIRITSの事業部横断コラボアイテムというのは今回が初だったんです。さらにドラッグストアや日用品売り場でガンプラを売るとなると、それが狙いではありつつも新しすぎる部分ではあったので、開発の前段階の社内説得というか、合意をとっていくのに苦心しました。最終的にはユーザーがいかに喜んでくれるかというところに重きを置いてプレゼンしていくことで、どうにか企画をスタートすることができました。

 

 

――今後予定しているアイテムや、やってみたいコラボはありますか?

京田:今のところ動いている企画はないのですが、ガンダムでいえば来年2023年には『逆襲のシャア』の周年もありますし、『ビルドファイターズ』ももうすぐですね。新しい作品でいえば『水星の魔女』もありますし、個人的には『閃光のハサウェイ』でなにかをやってみたいなとも思っています。水中型モビルスーツが出ていない作品もありますが、今後はそこにこだわる必要もないかなと……。ガンダム以外でいうと、エヴァとかもおもしろそうですよね。そういえば、エヴァってずっと液体に浸かってるなとか(笑)。

 

――エヴァだと真っ赤な入浴剤になりそうですね。

京田:そういうふうにちょっと引っ掛けられるところがあれば、なんでもありかなと思っています。ほかにもカプセル型という部分で引っ掛ければ、『ドラゴンボール』のサイヤ人の宇宙船もカプセル型だなとか。このカプセル型のフォーマットでいろいろできたらおもしろいですよね。視点を変えてエントリーグレードという部分でいうと、仮面ライダーやウルトラマン、ドラえもんなんかもありますし……。やっぱりシリーズとして奥行きがなければいけないと思うので、単発で終わらせたくないとは考えています。

 

 

――まさになんでもありですね。

京田:「ドラマチックお風呂シリーズ」でいうと、純烈さんや「サクレ」、『ウォーリーを探せ』、『JAWS』、『池の水』とのコラボときて、さらに今回のガンプラとのコラボなので、東京おもちゃショーの会場などで「びっくら?たまごってなんでもやっちゃうんだね」といろいろな方に言っていただけたのは嬉しかったですね。“びっくら?たまごはこういうもの”という固定概念は突破できたかなと思います。今、びっくら?たまごにはなんのブレーキもついていないので、今後も「そうきたか!」というようなおもしろいアイテムをお届けしていきたいと思っています。

 

――今後の展開が楽しみです。本日はありがとうございました!

 

 

DATA

びっくら?たまご ドラマチックお風呂シリーズ ENTRY GRADE 1/144 ストライクガンダム(ディアクティブモード)&miniガンプラ モビルグーン(サンドイエロー)/モビルゾノ(ライトグレー)

  • セット内容:「ENTRY GRADE 1/144 ストライクガンダム(ディアクティブモード)」、miniガンプラ入り入浴剤1個(全2種)
  • 価格:1,540円(税込)
  • 発売中

※miniガンプラ入り入浴剤には「モビルグーン(サンドイエロー)」、「モビルゾノ(ライトグレー)」のいずれか1つが入っています。

 

びっくら?たまご ドラマチックお風呂シリーズ ENTRY GRADE 1/144 ストライクガンダム(グランドスラム装備)&miniガンプラ モビルグーン(ブラウン)/モビルゾノ(グリーン)

  • セット内容:「ENTRY GRADE 1/144 ストライクガンダム(グランドスラム装備)」、miniガンプラ入り入浴剤1個(全2種)
  • 価格:1,540円(税込)
  • 発売中

※miniガンプラ入り入浴剤には「モビルグーン(ブラウン)」、「モビルゾノ(グリーン)」のいずれか1つが入っています。

 

(C)創通・サンライズ

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