素組みでガンプラ!【基礎】ビルダーズパーツHDを使った改造方法 前編

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超基本からちょっとしたワザまで、ガンプラを素組みで作る“コツ”を、プロモデラー・桜井信之氏が指南する本コーナー。

 

今回は「1/144 HGUC MS-07B3グフカスタム」を用いて、ガンプラのビルダーズパーツHDを使ったディテールアップ方法を紹介します。ビルダーズパーツHDとはガンプラ用の公式改造パーツ。精密なディテール、彩色を意識したパーツ分割、そして互換性を重視した構成になっています。

 

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まずは今回お題として取り上げるグフカスタムについてです。

_mg_7622 _mg_7646「進化するプラモデル」といわれるだけあり、近年発売になったガンプラはプロポーション・可動範囲・ディテール、その全てにおいて満足のいく仕上がりです。しかし、HGは基本構成として動力パイプに軟質樹脂を使用した一体成形のパーツとなっています。これは組み立てやすさと可動時の妨げにならないように考慮された結果ですが、リアリティを追求するモデラーにとってはディテールアップの必須ポイントといえるでしょう。

 

_mg_7648そんなモデラーの声に応えるように発売されたのが「MSパイプ01」です。

 

_mg_7655 _mg_7657 _mg_7661この商品は大小2種類の〈パイプ〉に加え、〈基部〉が大小それぞれ3種(計6種)、〈中間基部〉が大小それぞれ2種(計4種)、中心軸が大小2種類セットされています。筆者自身、このパーツの発売を心から喜んでいます。

 

_mg_7665 _mg_7667本商品の特徴として、パーツとランナーの接点がタッチゲート式で接続されており、ニッパーなどの工具を使わなくても、簡単にパーツをランナーから取りはずせます。これら大小のパイプと中心軸、基部と中間基部を組み合わせることで、様々な動力パイプを再現することが可能です。

 

では実際に使用してみましょう。最初にグフカスタム胴部の動力パイプをMSパイプに交換してみます。ここで使うのはMSパイプ大です。

_mg_7670“パチ組み”であれば説明書通りに組み立てていけば問題ないのですが、ゲート処理や塗装などを行う場合、ひと工夫することで作業は格段に楽になり、効率もアップします。まず、1.5ミリと2ミリの真ちゅう線を用意し、これに細いマスキングテープを貼り付け、真ちゅうパイプの直径を若干太くしましょう。これによりパイプの内径とほぼ同じ太さになるので、MSパイプが軽く固定され作業がしやすくなります。

 

_mg_7673キツくもなく、ユルくもないちょうど良い太さに調整してください。なお、1.5ミリの真ちゅう線はMSパイプ小に使用し、2ミリの真ちゅう線はMSパイプ大に使用します。

 

_mg_7678タッチゲートからパーツを取りはずす際、ニッパーは使いません。ランナーとパーツの隙間がほとんどないので、工具を使う際、カッターナイフを隙間に入れてパーツを切り離します。

 

_mg_7682しかしタッチゲート式の場合、最も合理的な方法はパーツを回転させたり、向に力を加えてパーツを取りはずします。今回の場合は、パイプに通した真ちゅう線を動かすのが良いでしょう。

 

_mg_7686取りはずした「MSパイプ」を良く見ると小さな点が見えます。通常のゲートとは違いタッチゲート式の場合、ゲート跡はとても小さいので、素組み派の人はこのままでもOKです。

 

001きちんとゲート跡を処理したい場合は、紙ヤスリをパイプに巻きつけてヤスリがけを行いましょう。真ちゅう線を太くしたため「MSパイプ」は軽く固定されているので、ヤスリがけのときMSパイプが動いたり、回転したりすることはありません。

 

次は中心軸です。

_mg_7700動力パイプはモビルスーツの胴体や頭部に沿って蛇行しているので、キットのパーツを参考に中心軸を曲げていきます。急激に曲げると中心軸が折れてしまうので、ゆっくり慎重に曲げていきましょう。

 

_mg_7702中心軸を鋭角に曲げる場合は、ドライヤーなどで中心軸を熱してから曲げます。中心軸を決して熱しすぎないように注意しましょう。

 

_mg_7705理想の形状になったらドライヤーの風を冷風にし、中心軸を冷やせば曲げた形状のまま固定されます。

 

_mg_7712中心軸の形状が決まったら、〈パイプ〉を通していきます。取り付けるモビルスーツによって動力パイプの長さは異なるので、必要分の〈パイプ〉を〈中心軸〉に通します。グフカスタムの場合、動力パイプの中央に中間基部があるので、半分程度MSパイプを通しておきます。

 

_mg_7709キットの動力パイプ取り付け穴は、「MSパイプ」の〈中心軸〉とは形状やサイズが異なるので、ピンバイスなどで穴を広げておきます。

 

_mg_7715まずは「MSパイプ」の片側をキットに取り付けます。形状にもよりますが、位置決めしやすい正面側から取り付けるのがオススメです。

 

_mg_7718 _mg_7721途中、キットの中間基部を取り付けたのち、さらに〈パイプ〉を通していきます。

 

_mg_7727最後にランドセルに差し込めば動力パイプの交換は終了です。

 

_mg_7731キットのオリジナルパーツと比べると、そのリアリティが増していることがわかります。

 

MG(マスターグレード)の場合、動力パイプは全て短いパイプを組み合わせて動力パイプのウネりを表現していますが、ビルダーズパーツHD「MSパイプ」を使うことで、1/144という小さなスケールのキットも、マスターグレードのようなクオリティに仕上げることができます。

 

今回は「MSパイプ」の使用方法を紹介しました。後編では他のビルダーズパーツHDを使用してみたいと思います。

 

 

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(C)創通・サンライズ

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