『超時空要塞マクロス』マクロス 要塞艦と電飾ツール“X-BASE(クロスベース)”を組み合わせて作中以上に光らせる!!【応用編】
ハピネットから2017年12月2日(土)に発売となった話題の高性能ワイヤレスLED装置「X-BASE(クロスベース)」。今回は、ハセガワから発売中の「1/4000スケール SDF-1 マクロス 要塞艦 “劇場版”」を本アイテムで色鮮やかに光らせた作例をご紹介! 各箇所の加工するポイントや応用技を、『マクロス』シリーズをこよなく愛し、セミスクラッチしたバルキリーがコンテスト入選したことをきっかけにプロモデラーとなった桜井信之氏に、全3回にわけて教えていただきましょう!
(商品協力:ハセガワ)
※クロスベース紹介記事
- 話題の電飾ツール「X-BASE(クロスベース)」を『フレームアームズ』『M.S.G』を使って自由に工作してみた!
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- 『超時空要塞マクロス』マクロス 要塞艦と電飾ツール“X-BASE(クロスベース)”を組み合わせて作中以上に光らせる!!【基礎編】
応用編~ワイヤレスLEDユニットと光ファイバーの組み合わせ~
前回から引き続き、「X-BASE」を使用してマクロス要塞艦の電飾加工をやっていきましょう。今回はワイヤレスLEDユニット(以下LEDユニット)と光ファイバーを使って宇宙艦の船体に無数にある航行灯や自己照明を施すテクニックを紹介します。
従来の電飾工作で必須であるLEDや配線を仕込むための空間ですが、近年のキットは経年変形を防ぐため、キット内部には変形防止と完成後の強度を増すためのリブ(凸状の支柱・仕切り)が通っているのですが、電飾工作を行うには逆に活用できる空間が狭くなってしまいます。
今回取り上げたマクロス艦は、独立した各部ブロックを接続する構造なので電飾に使える空間はさらに少なくなっています。しかし、この「X-BASE」を使用すれば、独立したブロック構造を逆手にとって電飾することができます!
使用するのは三菱レイヨンの光ファイバー「エスカ(直径0.5ミリ・100メートル巻き)」。100メートル巻きは多く見えそうですが、短くカットされた光ファイバーを買うよりもお得で、今回のような工作を行う際に光ファイバーの残量を気にせず使えるので、長巻きの方がオススメです。
まずは発光させたい任意の箇所にドリルで直径0.5ミリの穴を開けます。船体の角部分や凸型構造物のコーナー部分などを光らせると説得力が増します。
その穴から光ファイバーを挿入し、裏側から出てきた光ファイバーの先端を持って任意の長さまで伸ばします。
先端が模型表面に写真のように少し出た状態で光ファイバーをカットして、裏側から瞬間接着剤などで点止めして固定します。今回は遮光の目的もあるのでウェーブ製「黒い瞬間接着剤」を使用しています。
これは中央船体ブロックに光ファイバーを通した状態。「どこを何色に光らせるか」を考えながら、色ごとに光ファイバーを束ねておきましょう。後でわからなくならないように、白→W、赤→Rなどとマスキングテープに記入して貼っておくとわかりやすいです。
LEDユニットを光源として利用
光ファイバーを通して何色を光らせるかを決めたら、LEDユニットとプラパイプを加工して光源を作ります。まずはプラパイプ(使用したのはウェーブ製「プラ=パイプ」で内径4.2ミリのものが調度いい)を2センチ程度に切断します。切断に使用するのはパイプカッター。このパイプカッターでプラパイプを挟み、回転させることで簡単に切断ができます。
切断されたプラパイプの断面にはバリが出ているのでパイプカッターに装着されている「バリ取り刃」を使い取り除きます。(今回使用したものには幅調整ダイアルの中に装着されています)
このパイプの片側にLEDユニットを取り付けます。パイプの内径が4.2ミリなので、LED部分だけがパイプ内に入り、マグネットやコイル部分は外側に露出する形となります。ここも遮光する必要があるので黒い瞬間接着剤でLEDユニットとプラパイプを固定しましょう。
次に先ほど束ねて置いた光ファイバーの先端をカットします。この時、カットした断面が輝度に影響するので、切れ味のよいニッパーで一刀両断しましょう。
これを加工したプラパイプの空いている方に挿入。光ファイバーの断面と光源が近いほど光量が増すので、反対側に取り付けたLED部分に接触するまで押し込みます。
その後に黒いテープ(素材は紙でもビニールでもOK)でプラパイプと光ファイバーを固定します。これで光ファイバーの光源は完成するので、各色ごとに地道に作っていきます。
これはマクロス艦の脚ブロックに光ファイバーと光源を設置した状態。ここでは発光数が多い2色(白・ピンク)の光源は脚ブロック内に設置し、発光数の少ない残りの色は光ファイバーを伸ばして肩ブロックに仕込んだ光源につなげます。
こちらは中央船体ブロック。上側から見ると各方面から光ファイバーが集結し、下方へ逃がしているのがわかると思います。その後方には光源2つ(紫・アンバー)を設置し、下側には先ほど製作した光源が4色分(白・赤・青・緑)設置してあります。
光ファイバーを船体に仕込むコツ
腕ブロックのアームド1・2には飛行甲板があるので派手に光らせたい部分です。しかしアームド1・2は構造上、内部に余裕がほとんどないため、なにも手を施さない状態だと飛行甲板から引かれた光ファイバー(37本)が邪魔をして飛行甲板を装着することができません。
そんな場合はドライヤーで熱を加えてことで光ファイバーを曲げてコンパクトにすることができます。この時、光ファイバーを加熱せずに無理に曲げると折れてしまうので注意が必要です。
さらに光源を横向けでアームド1・2内に設置するために、90度近く曲げてから光源に接続しています。これでアームド1・2の船尾部分に2つの光源を設置することが可能となります。
下の写真は飛行甲板を発光させた状態。甲板上部は白と赤集中させているため、船体側面は別の色を使用しています。なお、それらは中央ブロック近くまで光ファイバーを伸ばして、アームド1・2の外部から光を導いています。
そして、塗装前に中央船体、脚ブロック・アームド1・2、肩と胸ブロックのそれぞれで電飾作業を終わらせておき、この後塗装作業を行います。
塗装前に最終チェック!
塗装・最終接続前に発光テストを行った状態がこちら。通常艦船模型(宇宙戦艦を含む)を発光させる場合、白・赤・青・アンバーの4色程度でまとめるのですが、「X-BASE」のLEDユニットはほかに紫・緑・ピンクも発売されているので、全色を使用し派手に光らせてみました。マクロスという艦の性格を考えるとこのくらい派手にやっても似合うと思います。さらに、にリード線、抵抗、スイッチ、電源といった電飾に不可欠な回路が全く不要なため、模型内の空間に余裕ができました。その空間を有効活用して、大量の光ファイバーを取り回すことができたので、通常の倍くらい光点を仕込むことも可能になりました。
以上で【A】中央船体ブロック、【B】脚部ブロック×2、【C】胸・肩ブロック、【D】アームド1・2ブロックの計6ブロック内でサーキットを完結させました。この後はそれぞれを“無配線”で接続して完成です。この方法だと塗装もしやすく、分解が可能なので撮影のための持ち運びや収納にも便利な構造となりました。
今回はブロック構造のマクロス艦に電飾を施しましたが、今までのように各種配線や回路を仕込む必要がないので、その空間を利用して大量の光ファイバーとLEDユニットを使った光源を各ブロック内に設置できました。従来の電飾工作と比べると、光ファイバーの設置数は約2倍と圧倒的です! 最初の写真でお見せしたように、内部を細かく仕切られた狭い空間で、これだけの発光数を確保できるのも「X-BASE」の特長といえるでしょう。この後はクローズした各ブロックを塗装後に接続するだけなので、非常に作業が楽になりましたね。
第2回目の応用編はここまで! 次回はついに塗装を終えたマクロス艦をご紹介! 掲載は2017年12月29日ごろの予定です。
>>『超時空要塞マクロス』マクロス要塞艦と電飾ツール“X-BASE(クロスベース)”を組み合わせて作中以上に光らせる!!【基礎編】
>>『超時空要塞マクロス』マクロス 要塞艦と電飾ツール“X-BASE(クロスベース)”を組み合わせて作中以上に光らせる!!【完成編】
DATA
X-BASE(クロスベース) パワーステーション
- サイズ:幅30センチ/奥行き33センチ/高さ32センチ
- 価格:19,800円(税別)
- 発売中
DATA
X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED
- 全7色(ホワイトS、レッドS、ブルーS、グリーンS、アンバーS、ピンクS、パープルS)
- 価格:各3,500円(税別)
- 発売中
関連情報
- X-BASE 公式サイト
- ハセガワ公式サイト
- SDF-1 マクロス 要塞艦 “劇場版” 製品ページ
- X-BASE(クロスベース) ワイヤレスパワーステーション
- X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED ホワイトS
- X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED レッドS
- X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED ブルーS
- X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED グリーンS
- X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED アンバーS
- X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED ピンクS
- X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED パープルS
- ハセガワ 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか SDF-1 マクロス要塞艦 劇場版 1/4000スケール プラモデル MC05
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(C) 1984 ビックウエスト
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