『フレームアームズ』ヤクトファルクスと話題の電飾ツール“X-BASE(クロスベース)”を組み合わせて自由に工作してみた!~作例解説編~

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文●つん、ちいたわからし/編集●電撃ホビー編集部

ハピネットから2017年12月2日(土)に発売なった話題の高性能ワイヤレスLED装置「X-BASE(クロスベース)」。今回は、つん氏が大ボリュームで製作した『フレームアームズ』ヤクトファルクスの作例をより詳しくご紹介! 「完全自己責任」のLED改造と合わせてつん氏の解説をご覧ください。

 

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第1回記事>>話題の電飾ツール「X-BASE(クロスベース)」を『フレームアームズ』『M.S.G』を使って自由に工作してみた!

 

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つん……全身電飾する模型を得意とするヤバイ人。電撃ホビーウェブでも『フレームアームズ・ガール』バーゼラルド作例記事を担当。

 


 

オレ、ヒカラセル、LED、バラシテ、ヒカラセル、タノシイ……

 

……はい、この人格を維持すると解説が難しいのでちゃんとします。

 

今回のX‐BASEの作例をさせていただくにあたり、クリアーパーツが多く電飾が似合う「レイファルクス」を使用する予定だったのですが、発売タイミングが噛み合うということで編集部からご提案いただいたバリエーションキットの「ヤクトファルクス」で電飾作例に挑戦させていただきました。

 

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ハピネット様から多数のLEDをご提供いただき、今までにない使用感でテンションUP! 「せっかくなので……」と以前担当した作例と並べて1枚撮ってみました。この記事が公開される頃にはSNS上でも様々な画像が溢れていると思いますが、並べるだけでも楽しいですよね。

 

 

……まぁ、ほとんど改造してその姿を変えてしまうのですけども。まずはヤクトファルクスの素組みです。

※テストショット品を使用しているため実際の製品とは多少異なる場合があります。

 

設定上ではレイファルクスのレプリカ機体ということですが、白を基調としたレイファルクスとは異なり、ダークブルーを主体にしたダークヒーロー的なカッコ良さになっています。新規造形の大型ライフルと長刀はそれぞれ2丁付属し、フレームアームズ特有の3mmジョイントで銃剣状態、長刀同士を連結することで両刀状態にすることもできます。

 

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説明書でライフルは肩に懸架することになっていますが、前から見た際に翼を隠してしまい電飾が見えにくくなると感じましたので、今回は背部に懸架できるよう改造しました。

 

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ジョイントはメカサプライ05メカサプライ06を組み合わたものを改造して作成し、本体背面にはクリアーパーツ【G-11】の代わりにレイファルクス用でヤクトファルクスでは余剰パーツとなっている【O-7】を使用しています。

 

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これは長刀の切っ先ですが、パーツの厚さゆえに少々ヒケが目立ってしまっています。刃物の切っ先は自然と視線が集まりやすいのでここだけでも丁寧にヒケ処理、エッジ出しをすることで完成度を上げることができます。写真では曇ってしまっていますが、光沢クリアーを吹くことで細かい傷が埋まり透明度が復活します。

 

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写真はレイファルクスのものを使っていますが、翼のクリアーパーツの奥には押出しピンの跡(丸い窪み)を隠すことを兼ねてラピーテープ(メタリックテープ)を貼りつけています。クリアーパーツ部分にも押出ピン痕があるので、紙ヤスリで丁寧に処理しました。こちらも最終的にクリアを吹いて、ヤスリ痕を消しています。

 

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未発光状態で1枚。クリアー吹いたことで綺麗にピン痕もヤスリ傷が消えているのが分かると思います。

 

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ラピーテープは100円ショップで複数色セットで購入できるかと思います。色付きのクリアーパーツでも奥に貼り付けるテープの色によって見た目の印象も変わってきますのでメカキットのセンサー類などに好みに合わせて使い分けるととよいでしょう。無塗装や簡単フィニッシュで楽しむ方にもオススメです。

 

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さて、ここからはお楽しみの電飾を絡めた解説になります。まずはじめにクロスベースのLEDユニットは直径高さそれぞれ4.5mmですので5.0mmと4.5mmのドリルを準備しておきます。
xbase_171208_10基本的にはこのように内部フレームに開けた穴にLEDユニットを入れていくことになります。腕のフレームにはLEDユニットを仕込むための空間を2つ作っています。

 

xbase_171208_11前回の記事にも掲載した写真ですが、今回の作例ではLEDユニット(コイル)を改造して使用しています。
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コイルLEDの向きによっては光量が安定しない場合がありましたので、基本となるポーズを想定したうえで(今回は素立ち)、最も光が安定する角度でコイルを仕込んでいます。
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コイルLEDをひとつの電池として捉え、配線して通常のLEDを繋げていきます。

 

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以前担当させていただいた『フレームアームズ・ガール』バーゼラルド作例解説第2回でも解説していますが、ひとつのコイルに多数のLEDを繋いでいくとその分ひとつひとつの明るさが暗くなっていきますので、今回の作例では多くても同じコイルLEDに対して並列で3つまで、合計で4個点灯する状態にしています。

 

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また、LEDをひとつの電池として考えるため、赤と青など異なる定格電圧のLEDを同時に光らせる場合は抵抗を挟む必要があります。

 

xbase_171208_16コイルLEDの角度と光を見せたい方向が噛み合わない場合は、必要な場所に通常のLEDを足したり、コイル自体のLEDが必要ない場合は、コイルからLEDを剥がしたりニッパーで慎重にLEDの発光素子(透明樹脂内部の金属端子)を破壊しています。

 

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光らせたい場所にコイルが入り切らない場合はスペースのある場所にコイルを入れ、別途配線をコイルのLEDと並列に繋ぐことでコイルとLEDの位置を離したり増設したりと幾つかのバリエーションを作って対応しています。ライフルの内部はコイルを4つ使用してLEDを7つ発光させています。

 

 

通常の電飾で内部に電源を設ける場合、
・電池を出し入れするための機構
・スイッチを操作する機構
の2点を考慮しなければならないため、見た目を若干変えるか、見た目変えずにそれぞれ交換・操作できるようパーツ分割の変更と開閉ギミックを追加する必要が出てきます。

 

外部電源で考える場合でも、どこかに給電用のコネクタを設け、そこへ繋ぐ銅線の見た目も考慮する必要があり、思っている以上に作業が必要になってくるのですが、X-BASEならばLEDユニットが入る空間さえ確保するだけで解決できます。

 

ここで、X-BASEの利点と注意点をまとめると、

●利点

  • コイルとLEDの位置を離すことができるので電飾の自由度が上がる。
  • 並列に繋ぐことで複数のLEDを発光出来るのでユニットの節約につながる。
  • 交流電流?のためLEDのプラスマイナスを判別する必要がない(前回記事参照)。

●注意点

  • チップLEDにハンダ付けできるスキルが必須。
  • 破損させる可能性がある。
  • 破損させてしまっても自己責任で保証を受けられない。

重ねて注意ですが、

このLEDユニットの改造はメーカー非推奨・自己責任です!!

 

さて、そろそろヤクトファルクスの解説に戻ります。

 

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頭部には目のピンクのもの(無改造)と、各部ブルー発光用にLEDを4つに増設したものの2つを使用しています。目に使用しているユニットは下顎から4.5mmの穴を開けて差し込む形、ブルーのものは頭頂部パーツ固定用の四角ダボを5mmに開口してコイルが収まる空間を確保しています。

 

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目のユニットは穴に詰めたひっつき虫(粘着剤)で固定しているため、完成後でもその時の気分に合わせた目の色に気軽に変更することができます。通常の電飾で色を変えるにはあらかじめ複数のLEDや多色LEDを仕込んだ上で切り替え回路を設けて……と結構手間がかかるのですが、そういったことを考える必要がなくなるのもX-BASEならではの強みと言えます。

 

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この部品は胴体と肩を繋ぐ鎖骨に相当する部品ですが、これもX-BASEの強みが現れています。特に可動キットの電飾でぶつかる「どうやって可動を損なわず、かつ配線を隠すか」という問題を一気に解決してくれます。

 

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翼パーツは1枚につきひとつずつ配線したコイルLEDを使用しています。前半でも説明しましたが写真の翼パーツはそれぞれ上から「未処理」、「クリアーパーツのピン跡を処理したもの」、「処理したクリアーパーツと、底面にラピーテープを貼りダークブルー部品のピン跡を隠したもの」となっています。

 

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ラピーテープでLEDの光を反射することで光っているように見える範囲が広がっているのが分かるかと思います。

 

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各部全て解説しているとキリがないので一気に全身です。ご覧の通り全身各部にLEDを仕込んでいますが、それぞれが独立して発光しているのが分かるかと思います。

 

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塗装前に組み上げた状態を以前製作した『フレームアームズ・ガール』バーゼラルドと比較してみました。同じ全身電飾作品と比較しても、通常のLEDとX-BASEを利用した作品とでは外観のスッキリ度合いが違うことに自分でも驚きます。

>>「フレームアームズ・ガール バーゼラルド」(コトブキヤ)を電飾を活かして仕上げる<その3>

 

ちなみにトータルで使用したコイルは59個、無改造で生き残ったのは9個。ユニット備え付けのものを含めた総LED数は128個になり、もちろんその全てがワイヤレスで発光します。

 

では製作解説はこれで終わりまして以下完成写真です!

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LED点灯させると機体色が分からなくなってしまうので、カラーレシピをここで解説しておきます。

カラーレシピ

※Mr.カラー=(M) ガイアカラー=(G)

■本体ダークブルー
コバルトブルー(G)+パープル(M)+GXクールホワイト(M)+GXウィノーブラック(M)+色ノ源マゼンタ(M)+色ノ源シアン(M)

■シルバー
フレームメタリック[2](G)

■本体ガンメタ
フレームメタリック[1](G)

■クリアブルー
サファイアブルー(M)→蛍光ブルー(G)

■武器グレー(明)
レシピ不明

■武器グレー(暗)
レシピ不明

■クリアーレッド
クリアーレッド(G)

 

続いて同じポーズで発光状態です!

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●最後に

ということでX-BASEを使用した『フレームアームズ』ヤクトファルクスの電飾作例、いかがだったでしょうか。

 

クロスベースは気軽に電飾を楽しみたいライトユーザー層はもちろんですが、すでに電飾模型を作られている上級者にも自信をもってオススメできる画期的アイテムでした。まさしく電飾革命! 今回はクロスベースの“可能性”を模索するという大義名分(言い訳)のもと、LEDユニットの改造を施しましたが、何度でも言います!

 

LEDユニットの改造は自己責任となります!!

 

そしてこのような作例を許してくださったメーカー様にこの場を借りて感謝を申し上げます。ありがとうございました!!
ちょっと長めの作例解説になりましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。ではでは!

 

 

 

DATA

X-BASE(クロスベース) パワーステーション

  • サイズ:幅30センチ/奥行き33センチ/高さ32センチ
  • 価格:19,800円(税別)
  • 発売中

 

DATA

X-BASE(クロスベース) ワイヤレスLED

  • 全7色(ホワイトS、レッドS、ブルーS、グリーンS、アンバーS、ピンクS、パープルS)
  • 価格:各3,500円(税別)
  • 発売中

 

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