ガンプラのスクラッチ技術を紹介!ポリパテの型枠流し込み工作【『ガンダムホビーライフ010』拡張版】

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発売中の『ガンダムホビーライフ010』(以降『GHL10』)ではスクラッチ技術の紹介記事「すくすくスクラッチ」を連載中!  今回の誌面では作例で製作した「GP00」の頭部を題材とし、センター分割法による左右対称なパーツの製作方法を紹介しています。ここではその出張特別版として、本編記事の補足としてポリパテの型枠流し込み工作を紹介しましょう。

 

_MG_1420岬 光彰氏により15年ぶりに復活した幻の試作機「RX-78 GP00ガンダム試作0号機“ブロッサム”」のスクラッチ作例も掲載!

 

0『GHL10』誌面では写真のような、左右対称なパーツのセンター分割法による製作法を解説しています。

 

 

図面のコピーと型枠製作

『GHL10』にて製作した「ガンダム試作0号機“ブロッサム”」の頭部の図面を使って解説をしていきます。

 

1:図面の作成と縮小コピー
1図面を手書きやドローイングソフトなどを使って作成します。今回は方眼紙に書きやすいサイズで描いて、必要な大きさに縮小コピーして使用。側面図を反転して左右向きの違うものを用意しました。

 

2:プラ板に貼り付ける
2頭部の側面図をやや余裕を持たせて四角く切り出し、同じ大きさに切りだしたプラ板(1.0mm厚)にスチロール用接着剤やスプレーのりなどで貼り付けます。

 

3:型枠の製作
3画像のように四辺に合わせてプラ板を切り出し、接着して箱型に組み立てます。

 

 

ポリエステルパテ(ポリパテ)の練り方など

型枠に流し込む場合に使う溶剤や、パテの中にできるだけ気泡が入らないようにする硬化剤との混ぜ合わせ方を解説します。

 

4:ポリエステルパテ
4ホビー用に市販されているポリエステルパテです。左が造形村の「ポリエステルパテ」右はWAVE社の「モリモリ」です。この他、板金用や修理補修用など、ホームセンターや、塗料店などでも各種取り扱われています。ちなみに私が使っているものは、自動車板金用の「ロック 057-0350 ライトウェイト中目(4kg 5,400円程度)」です。

 

5:練り合わせ用のパレット
5ポリパテの主剤と硬化剤を混ぜ合わせるのに、表面がツルツルにコーティングされている「ペーパーパレット」が溶剤成分の染み込みなどが少なく便利なのですが、20枚綴りで300円前後と結構お高い……。ということで、ツイッターでフォローさせていただいているモデラーさんに教わった、お掃除用の「コロコロ」を使う方法をご紹介させていただきます。

 

今回使ったのは、ニトムズ社のコロコロ「スカットカット」で裏面のツルツルのコーティングがブ厚く、ペーパーパレットの代替品として使い勝手の良い商品です(3ロールセット 550円程度)。

 

6:用意するもの
6縦横が「コロコロ」の幅と一巻き分の長さのサイズの板を用意します。プラ板などでも大丈夫ですが、溶剤成分に強い木の板がおすすめです。

 

7:重ね貼りをする
7コロコロの粘着面を下にして、シワにならないように板に貼り付けます。20枚ほど重ね貼りして、使い終わったら剥がして使用します。コロコロは1ロールが80巻きくらなので、3ロールのセットだと240回使えることになります。

 

8:スチレンモノマー
8ポリパテの溶剤成分の「スチレンモノマー」です。市販のポリパテに混ぜて粘度を下げるために使います。パテの粘度を下げることで、型枠に流れ込みやすく、気泡の混入を抑える効果があります。また、硬化時間(作業可能時間)も遅くなります。ただし、入れすぎると硬化不良を起こしてしまうので注意しましょう。ビンや缶入りで市販されており、東急ハンズや大き目の模型ショップ、塗料店などで扱っています(500ml/500円程度から)。小ビンなどに小分けして使うと便利です。

 

9:ポリパテの練り合わせ
9今回のように削り出し用のブロックの製作のための流し込みに使う場合は、できるだけパテの中の「気泡」を少なくしたいところ。まず主剤に溶剤のスチレンモノマーを混ぜ合わせて硬化剤と練り合わせます。その際、画像のような幅の広いヘラを使って、薄く広げるように練合わせを行うと、表面積が増え、パテの上下の厚みも薄くなることで気泡が抜けやすくなります。

 

10:図解
10画像のイメージ図のように、パテをヘラで薄く挽くことで、硬化剤の混ぜ合わせで混入したパテの中の気泡を表面に露出させて、「泡」の空気がパテの中から外に出やすくなります。

 

11:エアブラシで気泡を割る
12スチレンモノマーを混ぜ合わせたことで粘度が下がり硬化時間も長くなっているので、薄く伸ばしたポリパテの表面にエアブラシでエアーを吹き付けて空気の力で気泡を割ってしまうのも、気泡の削減に効果的です。エアーを吹き付けた後は表面が波打ってしまうので、再度幅の広いヘラで表面をサッとならすと良いでしょう。

 

12:図解
12図のようにエアーをポリパテの表面に強く吹き付けることでポリパテの中にある気泡を、空気の圧力で割ってしまおう!という方法です。パーツの複製の際のシリコーンの気泡抜きの方法を応用してみました。短時間で済ませないと硬化が進行してしまうので、手早く行います。

 

13:流し込み
13「1」~「3」で製作した図面のコピーを底面に貼ったプラ板の型枠にポリパテを流し込みます。

 

14:硬化待ち
14型枠にポリパテを少し多めに流し込んで、ポリプロピレンの板(書類ケースなどを切り出したもの)を上から被せて硬化を待ちます。

 

15:ブロックの完成
15ポリパテが硬化したら型枠を壊して、ポリパテのブロックを取り出します。画像のように、図面のコピーがポリパテの表面に、きれいに転写されました。

 

16:削り出し
16転写された図面を目安にして、アートナイフや彫刻刀、ノコギリなどを使って側面図の形に削り出しました。図面を転写して削り出す方法は、大きさや形状のイメージがつかみやすいので、ポリパテブロックの削り出しの際にぜひお試しください。

 

 

センターラインで分割するポリパテブロック

『GHL10』の記事では「測る」ことに重点を置いて記事を作成したため、ページの都合上ブロックのジョイント部分の加工がやや急ぎ足になってしまったので補足させていただきます。

 

センター分割ブロックを使用した削り出しは、中心線(中心面)からの左右の距離がとても測りやすく、左右対称に加工しやすい工作方法です。

 

17:穴あけ
17分割して作った左右のブロックをつなぐための軸を通す穴を開けます。画像で使っているのはハイキューパーツの「垂直ドリルガイド 2.0mm用」です。この他電気ドリル用のスタンドなども便利です。

 

18:穴を開けたポリパテブロック
182箇所以上穴を開けることで、回転を防げます。顔のパーツやメインカメラブロックの入る場所など、この後の加工で削り落としてしまう場所は避け、完成状態まで面が残る部分を穴の位置に選びます。

 

19:ブロックを重ねて穴を開ける
192つ作ったブロックを、中心面(図面を転写した側)で重ねて、瞬着で点止めして、画像のようにもう一方のブロックの同じ位置に穴を開けます。貫通させてしまうと後のパテ埋め処理が面倒なので、途中で止めておきます。

 

20:軸穴の完成

20同じ位置に穴の開いた左右のポリパテブロックが完成しました。

 

21:貫通した軸穴を埋める
21先に穴を開けたブロックは穴を貫通させていて、この後の削り出しに支障があるので、穴の途中までポリパテで埋めてしまいます。穴の外側から適量のポリパテを詰めて、中心面側から軸穴と同径のポリキャップの軸を差し込んでそのまま硬化させると、穴の深さをコントロールできて便利です。

 

22:センター分割のジョイント式ブロックの完成
22「21」で埋めたポリパテが硬化したら、ポリキャップの軸を外して軸穴と同じ径のプラ棒を差し込んで、センター分割のジョイント式ポリパテブロックの完成です。

 

23:組み合わせた状態
23左右のブロックを組み合わせてみました。ここからヘルメットの形に削り出していく工程はぜひ『GHL10』の解説をご覧ください!

 

ポリパテブロックの削り出しの方法は『GUNDAM SCRATCHBUILD MANUAL』 『ガンダムスクラッチビルドマニュアル2』にて詳しく解説しているので、お手元にある方はぜひ、『GHL10』の記事と合わせて読んでいただければ幸いです。

 

 

COVER

  • カバーモデル:RX-78 GP03ガンダム試作3号機“ステイメン”
  • 製作:NAOKI

 

DATA

ガンダムホビーライフ 010

  • 2017年2月15日発売
  • A4判
  • 定価(本体1,800円+税)
  • 発行:KADOKAWA

 

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