神出鬼没連載!?ホロライブプロダクションメンバーが自分の好きなものについてひたすら語るだけのコラム!~第4回・尾丸ポルカ「アイカツ!シリーズ」編~
毎回ホロライブプロダクションのメンバーが登場して、“ジャンルの垣根なし・なんでもアリ”で「自分が好きなものについて熱く語るだけ!」という、オタク全開早口推奨のコラム連載 第4回! 今回は「『アイカツ!』で義務教育を終えた」と語ってはばからないホロライブ5期生の尾丸ポルカさんに、10周年を迎えた「アイカツ!シリーズ」について熱く語っていただきます!
尾丸ポルカ、「アイカツ!シリーズ」を語る!
ホロライブ5期生の尾丸ポルカです! 今回は、ポルカにとって“人生そのもの”といっても過言ではない「アイカツ!シリーズ」について語らせていただきます!
まず「アイカツ!シリーズ」との出会いについてお話させてもらうと、「アイカツ!シリーズ」はゲームやアニメ、ライブなどものすごく間口が広いんですが、ポルカの場合は、一番最初にはじまったアーケードのデータカードダス『アイカツ!』から入りました。アイドル好きの友達とごはんを食べてたら、急に「最近、『アイカツ!』が好きなんだよね」と切り出されたのがすべてのはじまりですね。
そのときはピンとこなくて、「『アイカツ!』って小学生の女の子がやってるやつ? ふーん……」くらいの感じだったんですけど、「なにがそんなに魅力的なの?」と聞いてみたら、「踊ってるのもかわいいし、曲もいいし、なにより自分だけのキャラクターが作れちゃうんだよ!」と熱弁されて(笑)。さらに「実は今日、一緒にやるために持ってきたんだ!」と、その子が持ってる余りのカードをめちゃくちゃいっぱいもらったんですよ。それで「じゃあさっそくやりにいこう!」といわれて、そのまま近くのゲームセンターでプレイすることになったんです。
それで実際にやってみたら、それはもう、かわいいかわいい自分だけの子ができてしまって(笑)。『アイカツ!』はお洋服のカードがあって、キャラクターを着せ替えすることができるんですけど、もともと着せ替えするようなゲームが好きだったり、友達の服を選ぶのも好きだったし、そもそもアイドルが大好きなので、そこからすぐにのめりこみはじめました。
「アイカツ!シリーズ」のアーケードゲームは「歌って踊って、スペシャルアピールっていう必殺技を決めて高得点!」みたいな、いわゆる“リズムゲー”なので、ゲームをやってると必然的に曲が重要になってくるんですよ。それでプレイしながら聴いてたら、「これは本当に小さい子向けなの……?」と思うくらい魅力的な曲がたくさんあるんです。それからはオタクのサガで、ゲームに登場する要素の元ネタとか、「このステージのギミックってアニメに通ずるものがあるのかな?」みたいな部分が気になりはじめて、導かれるようにアニメやライブにもハマっていったわけです。
TVアニメ『アイカツ!』はまず100話まで見てください!
そんなポルカが「アイカツ!シリーズ」のアニメを布教するときには、いつも「まず『アイカツ!』を100話まで(※1)見てください」と言ってます。半分冗談めかしてはいるんですが、まずは100話までが本当にめちゃくちゃいい話なんですよ! そこまで見れば、あとは続きが気になって自動的に最後まで見ることができます(笑)。
今ではアニメを何周もしてしまったポルカですが、アニメを見はじめて最初に興味をひかれたのは、『アイカツ!』初代主人公である星宮いちごちゃんの声優さん、諸星すみれさんでしたね。諸星さんはアニメ開始当初、いちごちゃんと同い年の13歳で、声も演技の感じもすごく幼いんですよ。ポルカもどんな方が演じてるんだろう?と気になって調べたんですが、「めちゃくちゃ若い! でも、芸歴は誰よりも長い!」と驚いた記憶があります。
それで、いちごちゃんって基本的に、辛いときも苦しいときも性格がドさっぱりしてて、最初にアイドル活動をはじめるときも「やろうやろう! アイドルやれるかな~?」みたいな感じなんですけど、そのピュアな感じが、幼い諸星さんの無垢な声や演技とすごくマッチしてるんですよ。これから『アイカツ!』を見るという方には、ぜひとも感じていただきたいところですね。
ただですね、そんないちごちゃんが話数を追うごとに、一緒にユニットを組みたいパートナーができたり、さまざまな出来事を経験して、考え方がどんどん大人になっていくんです。後半になると「大丈夫! 私と一緒ならやれるよ!」みたいな、すごい頼りになる先輩って感じで。そのいちごちゃんの変化にともなうように、「アイカツ!シリーズ」が展開してる10年の間、ずっといちごちゃんを演じてきた諸星さんの声や演技も変化していって、いちごちゃんと一緒に育っていってるというか、ものすごく説得力が出てくるわけですよ。それに気づいたときにポルカは、「ああ、『アイカツ!』っていちごちゃんと諸星さんの成長物語だったんだ!」って感動しましたね。
さらにオタクの想像を語らせていただくならば、10年間いちごちゃんを演じ続けるって、諸星さんにとっても貴重な経験だったと思うんですよ。10年おなじ役をやり続けるって、すごくないですか? 青春のほとんどをアイカツ!にささげてきた諸星すみれさん……すげえ。
※1…アニメ『アイカツ!』は全178話構成。シリーズのアニメを合計すると400話を超えます。
崖のぼりもまた「アイカツ!」
もちろん声優さんだけでなく、作品自体も全シリーズ、どれを見てもものすごくおもしろいです! これまで『アイカツ!』『アイカツスターズ!』『アイカツフレンズ!』『アイカツオンパレード!』『アイカツプラネット!』とシリーズを重ねてきてますが、そのなかでポルカが一番思い入れ深い作品を挙げるとすれば……やっぱり最初のシリーズの『アイカツ!』になっちゃいますね~。たとえば『アイカツ!』の世界では、ゲームとの兼ね合いもあって「プレミアムレアドレス」というドレスが重要な役割を果たすんですけれども、このドレスって、劇中では各ブランドのデザイナーさんに直談判して、認められないと作ってもらえないんですよ。ただ、いちごちゃんの好きな「エンジェリーシュガー」というブランドは、「エンジェリーマウンテン」という山の上にあるんです。それで、どうやってそこにいくの?という話になって、「崖登りでもするか!」という感じで、いちごちゃんは「Move on now!」って言いながら崖を登っていくんですよ。ファンからすると伝説的な有名回なんですが、この崖登りのお話はなかなか衝撃的でした。
『アイカツ!』の世界って、明確な悪役や、ライバルポジションのキャラクターがあまりいないんですよ。なのでノイズが少なくて平和と思われがちなんですが、そのかわりにデザイナーの皆さんが強烈な個性を発揮してくれるんです。「自分が認めないとドレスは作らん!」「私のブランドのミューズになるのであれば、その力見せてみなさい!」的なノリで(笑)。ただ、誰かが邪魔をしてくる展開よりも、そうやって誰かが頑張ってるような“いい”部分を見せてくれるほうが、圧倒的に魅力的だとポルカは思うんですよね。
しかも、そうやって試練を乗り越えるところをちゃんと描いてくれるので、そのドレスを着て踊るいちごちゃんたちというのが、またさらに染みるわけですよ。「いちごちゃんそうだよね……あんだけデザイナーさんに認めてもらえるように頑張ったもんね……そのドレス、似合ってホンットによかった……うううう!」という感じで(笑)。ドレス1着1着への思い入れみたいなものもすごく湧きましたね。
余談ですが、ポルカは前述のとおりデータカードダスもやってたので、アニメを見なおすと「これ〇〇弾の〇〇ドレスで、頑張って遊んだけど出なかったな~(※2)」とか、当時のことをしみじみ思い出します。当時のカードは今でもちゃんと持ってますね。宝物すぎて手放せないです。ドレスには「キュート」「クール」「セクシー」「ポップ」の4種類があるんですが、種類ごとにバインダー(自作)をわけて、ちゃんと一枚一枚フィルムをして入れてましたね。ときどき開いて、指でなぞりながら「かわいい、ぜんぶかわいい!」って、幸せ~な気持ちに浸ってます。
※2…アーケードゲーム「データカードダス アイカツ!」シリーズは、1回プレイするごとに1枚カードがもらえます。ちなみに尾丸さんがデータカードダスにハマった一因は、「子どものころ、こういうゲームをやらせてもらえなかった反動なんですよ」とのこと。
「アイカツ!」は成長物語
お話をアニメに戻すと、「アイカツ!シリーズ」ってシーズンやシリーズを重ねるごとにどんどん主人公が変わっていくんですが、その世代交代の仕方も見事なんです。アニメで主人公が変わるのって、すごく難しいじゃないですか。でも「アイカツ!シリーズ」の場合、「これは成長物語だ!」というところを見せてくれるので、ちゃんと次の代の主人公を好きになれて、「今度は彼女たちがどんなアイドル活動を見せてくれるんだろう?」という気持ちにさせてくれるんですよ。
たとえば、『アイカツ!』では途中で後輩ちゃんが出てきて、それがのちに主人公になる大空あかりちゃんという子なんですけども、この大空あかりちゃんが一番最初にオーディションで踊るステージで、音を外して音痴になっちゃったり、カメラの目線がわからなくて「カメラどこ?」って探してるうちにコケかけちゃったりするんですよ。そういうところを丁寧に描いてくれて、ここからの成長物語って言われたら、一発で「ああ!もうこれ好き! 応援するしかない!」ってなるじゃないですか。
さらに言えば、この大空あかりちゃんのオーディションシーンがすごくてですね。歌唱を担当する方はわざと音程を外して歌ってるし、ダンスのシーンもコケかけちゃったモーションを、ちゃんとCGモデルで作ってるんです。つまりはそういうシーンを大人たち(制作陣)が本気で作ってるということで、これを見たときには「すごいな!」と思って一気に引き込まれましたね。
ライブパートも必見!
「アイカツ!シリーズ」の特徴のひとつとして、アニメで進むパートとは別に、歌って踊るライブのパートはCGモデルで描かれるんです。このCGモデルの進化もすごくて、最初期のものは今の目で見るとちょっと時代を感じるな……というところはあるんですが、シリーズを重ねていくごとにどんどん進化していってるんです。最後のほうはすごく自然でなめらかで、まるでアニメみたいなんですよ。これはポルカたちVTuberに置き換えると、「3Dモデル Ver.〇.〇」みたいな話ですね(笑)。さらにはモーションもすごくリアルで、現実のアイドルの方の動きを参考にしてるという話を聞いたことがあります。
また、カメラワークも現実のアイドルライブを参考にしてるとのことで、アイドル好きの人も自然に引き込まれてしまうんではないでしょうか。このカメラワークってポルカはすごく大事だと思っていて、それ次第でぜんぜん印象が変わるんですよね。
さらにカメラワークのことでひとつお話をさせていただくと、「アイカツ!シリーズ」ってほぼ毎回ライブパートがあって、「今日はなんの歌が、どう披露されるんだろう?」というサプライズ感が魅力でもあるんですが、あるとき2週続けておなじ曲だったことがあったんですよ。おそらくアニメを見てる子どもたちは「この前とおなじ曲だ」ってなると思うんですけど、ポルカは違うところを見てて。たしかに2週続けておなじ曲なんですけど、ダンスのカメラワークが違うんですよ。これに気づいたときは「え……こだわり、やば……」ってなりましたね。
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