神出鬼没連載!?ホロライブプロダクションメンバーが自分の好きなものについてただひたすら熱く語るだけのコラム!~第2回・荒咬オウガ「令和のガンプラ」編~

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毎回ホロライブプロダクションのメンバーが登場して、“ジャンルの垣根なし・なんでもアリ”で「自分が好きなものについて熱く語るだけ!」という、オタク全開早口推奨のコラム連載がスタート! 第2回目となる今回は、深いオタク知識と鋭い考察に定評がある魔人・ホロスターズ3期生の荒咬オウガさんに「令和のガンプラ」について熱く語っていただきます!

 

オウガニキ、令和のガンプラを語る!

ホロスターズ3期生の荒咬オウガです! 今回は、俺がずっと大好きなガンプラについて語りたいと思います! テーマを「令和」と区切った理由としては、やはりガンプラは「新しいほどいろいろな技術がどんどん登場する」ということ。直近でいえば、「HG ガンダムエアリアル」や「HG ガンダムルブリス」のインモールド成形パーツも話題になりましたよね。SDガンダムも大好きな俺としては、輝羅鋼(※1)を思い出して胸が熱くなりました。

※1「輝羅鋼(きらはがね)」。かつてSD戦国伝系の一部のBB戦士シリーズに採用されていた、インモールド成形技術を用いたパーツ。近年の再販分からは仕様が変更され、インモールド成形パーツではなくなった。余談ではあるが、荒咬オウガさんの初配信のサムネイルは騎士ガンダムシリーズのカードダスをモチーフにしたものである。

その流れで『水星の魔女』のガンプラについてお話すると、「HG ガンダムエアリアル」と「HG ベギルベウ」はすでに組み立てたのですが、特にエアリアルの頭部のパーツ分割に感動しましたね。EGシリーズや一部のHGシリーズなどですでに実装されていたとはいえ、目のパーツが色分けされてる!と。しかも今回はクマドリ部分まで色分けされているという……。このあたり、EGシリーズなどのフィードバックをめちゃくちゃ感じますよね! 本当に計算されつくしたパーツ分割だと思うし、バンダイさんはそのあたりの努力を惜しまないんだなというのをヒシヒシと感じました。

▲オウガさんが感動したという「HG ガンダムエアリアル」の頭部のパーツ分割。グレーのパーツがクマドリ部分になります。

ベギルベウに関しては、プロポーションはもう『PROLOGUE』で活躍していたイメージそのままで文句なしにカッコいいし、クリアパーツの使われ方もおもしろい。最近は当たり前みたいになっているけど、“アニメのイメージそのまま”って、ものすごいことだと思うんですよ。「これ(水星の魔女)を通して、ガンプラがさらに進化していくんだろうな」と感じさせてくれるキットだと思いましたね。また、ガンダム系って、どうしてもデザインのルールみたいなものがあるけれど、敵モビルスーツはその縛りがあまりないじゃないですか。なので毎回、「ここはどういうふうにパーツ分けされるんだろう?」とか、「ここはこういう表現になるのかー」とか、新鮮な気持ちで楽しませてもらっています。

『水星の魔女』は(収録の時点では)1話と『PROLOGUE』しか見ていないのですが、めちゃくちゃ盛り上がっているし、YOASOBIさんの『祝福』のMVでもエアリアルがすごくフューチャーされているし……。あれを見たらエアリアルのプラモデルが欲しくなりますよね。その(1話放映開始の)タイミングでコンビニをはじめ、たくさんの店舗にエアリアルのプラモデルが並ぶというのも、ものすごく販売戦略が練られているなーと感じました。セブン・イレブン限定のガンプラや、びっくらたまごコラボのストライクなどはありましたけど、コンビニにあれほど大々的にガンプラが並ぶのってなかなかないですよね。

余談ですが、同期の影山シエンもガンプラが好きで、「HG エアリアルを探してる」といっていたので、「ファミリーマートさんのホームページに取り扱い店舗一覧が載ってるよ」と教えてあげたら「近所にあった!」と喜んでいました(笑)。

 

FULL MECHANICS レイダーガンダムのアレンジに滾る

『水星の魔女』を離れて「令和のガンプラ」全体のお話に戻ると、傾向としてアレンジを効かせたアイテムが増えてきましたよね。特にそれを強く感じたのが「FULL MECHANICS レイダーガンダム」で、レイダーガンダムってアニメ放映時はちょっとゲテモノ枠というか(笑)、正直「カッコいい!」というイメージをあまり持っていなかったんですが、バリバリにアレンジされたFULL MECHANICSを見たら「めちゃくちゃカッコいいな!」と。SEED系は特に、独自アレンジがバッチリハマっている気がします。そういうデザイン性の変化というのも、令和のガンプラのひとつの特徴なのかなと思います。「ちょっとクドいかな」と感じるラインをギリギリ超えない範囲にアレンジを抑えているのも巧みですよね。

▲「FULL MECHANICS レイダーガンダム」

また、アレンジのお話でいうと、RGシリーズのアレンジもどんどん洗練されていった印象があります。個人的には「RG トールギス」あたりでそう感じはじめ、「RG Hi-νガンダム」でこれはスゴいな!と。Hi-νガンダムっていろいろなデザインがあって、太いほうがいいとか、スタイリッシュなほうがいいとか、ファンの中でも意見が分かれる機体じゃないですか。そんな中で「これならファンが納得するだろう」というものを昇華して出してくれた感じがして……もう、RGのHi-νガンダムは最近のガンプラで一番のお気に入りですね。パーツのエッジがすごくパキッとしているのも素晴らしいし、これで俺のガンプラ熱が一段上がった気がします!

とはいえ、アレンジを効かせたものだけが出るわけではでなく、アニメや設定画そのままのイメージが求められているであろう機体はちゃんとそれで出てくるし、そのあたりの幅の広さも今のガンプラらしいところなのではないでしょうか。

 

ガンプラの楽しみ方も広がった気がする

さらに、商品そのもののラインナップが、より多様に、よりチャレンジングになってきているのも「令和のガンプラ」的なのかなと思います。バーザムショック(※2)のようなことがあったとも聞きますが、プレミアムバンダイさんからは、今まで商品化が叶わなかったようなマイナーな機体がどんどん発表されていますし、最近だと「HG ガンダム開発試験0番機(エンゲージゼロ)」のように、ゲームでのみ活躍した機体など、「あまり立体化の優先順位が高くないのでは?」というアイテムまで出してくれるのも嬉しいですよね。さらに「MG ガンダムF90ミッションパック」のように種類が多いオプションアイテムや、「RG ゴッドガンダム用 拡張セット」のような拡張パーツセットも、店頭販売だけでは出すのは難しかったんじゃないでしょうか。

※2「バーザムショック」。それまでマイナー寄りの機体とされており、『機動戦士Zガンダム』番組後半の登場だったこともあってガンプラ化の機会に恵まれなかった(BB戦士のモチーフキャラや完成品トイではあったが)バーザムがHGシリーズで発売されるや、あっという間に店頭から在庫がなくなったという逸話。この後、マイナー機体のラインナップが増えたとまことしやかにささやかれている。※諸説あります。

▲「HG ガンダム開発試験0番機(エンゲージゼロ)」

また、商品の広がりだけでなく、楽しみ方やユーザー層も多様になってきている気がします。たとえば楽しみ方でいうと、YouTubeを開けば、上手な人が実際に手を動かしているところが見れたり、「ちょっと汚すだけでこんなにカッコよくなるんだよ」というようなハウツー動画を参考にすることもできますよね。時間がなくてプラモデルを作ることができない人でも、そういうのを見ているだけでも楽しい。YouTube以外でも、作品を写真に撮ってSNSに上げるというのも今っぽい楽しみ方だなと思います。

そうやってYouTubeやSNSで間口が広がったことで、今までガンプラを作ってこなかった人や、女の子のユーザーも増えたんじゃないでしょうか。自分の配信でもガンプラの話題が出ると、もちろん「この機体はこういう設定で~」というような解説をしてくれる昔ながらのガチファンの方もいますが、「これまでガンプラを作ったことないけど、おもしろそう!」というようなコメントも流れてくるので、ガンプラは、知っている人でも、知らない人でも楽しめるコンテンツになりつつあるんだなと実感しています。

ちなみに配信に限らず、俺がオススメのガンプラを聞かれたときにはEGシリーズを挙げています。とにかく作りやすくて完成度も高いですし、30分もあればサクッと組めてしまうので、「ガンプラを作ってみたいけどちょっと難しそう……」という人に間口を広げる意味でも、いいキットなんじゃないかなと思っています。実際に自分が作るのもEGシリーズが多いですね。

 

オウガさん的製作スタイル

俺がガンプラを作るときは、パチ組みのままか、トップコートまでで仕上げてしまうことが多いです。凝った作品をがっつり作りこみたい気持ちもあるのですが、どちらかというと、いろいろなキットをたくさん組み立ててみたい。最近のガンプラはそのままでも十分にカッコいいですしね。

「これはどうしてもちゃんと塗りたい!」というときには、スプレーを使っています。最近だとEGのνガンダムですかね。組み立ててめちゃくちゃカッコいいな!と思ったのですが、腰の隙間から見えるブロックが黄色なのがどうしても気になってしまって……。それでブロックをグレーで塗ったのですが、やっぱりそこだけ塗装するというのもおかしい……。そんなわけで結果的にスプレーで全塗装することになりましたね(笑)。

プロの方の作品を見るのも好きなので、それこそ昔は模型雑誌もチェックしていました。MAX塗り(※3)とかもあこがれたけど、エアブラシを持っていなかったからなぁ……。電撃ホビーウェブさんの前身、紙時代の電撃ホビーマガジンさんでいうと、『A.O.Z』の付録がついた号がありましたよね。あれはよく覚えています(笑)。

※3「MAX塗り」。かつてガンプラ界を席巻した、プロモデラーMAX渡辺氏によるグラデーション塗装法。作品とともにシステマティックな手順が模型誌の誌面に大々的に掲載されていたため、読者の「自分にもできるかも!」感をくすぐった。

▲かつて電撃ホビーマガジンに付録として同梱された『A.O.Z』関連のキットたち。(写真は後年にプレミアムバンダイで販売された「ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに 復刻セット」のもの)

あと最近は、少し古めのキットを作るのにもハマっています。きっかけは「RG ゴッドガンダム」が出たので、同じスケールのデビルガンダムを並べたい!というところだったんですが、デビルガンダムはアニメ放映当時のキットしか発売されていないじゃないですか。そういういきさつで「1/144 デビルガンダム」を組み立ててみたのですが、パーツ分けはすごくシンプルで組み立てやすいし、なにより造形に味がある! やっぱり色分けや可動などは最新キットに見劣りする部分はあるけど、それをおぎなってあまりある魅力がありますよね。

また、例えばゴッドガンダムのように最新キットが出ている機体であれば、同スケールの昔のキットと作り比べてみるというような楽しみ方もアリなんじゃないかなと思います。こういうことを考えたときに、それこそガンダムベースにいけば、昔のキットが今でも簡単に買えるというのもガンプラならではですよね。ほかのコンテンツだったら、数十年前のキットと今のキットを気軽に作り比べるなんて、なかなかできないと思うんです。しかも、値段も昔とほとんど変わっていないというのもすごい話ですよね。

 

工具の紹介動画を見ると買っちゃいますよね

話を戻して令和のガンプラ事情でいうと、ガンプラの進化にあわせて工具や塗料もすごく便利なものが増えましたよね。ゴッドハンドさんの「神ヤス!」シリーズとか、綺麗にゲート処理をしたくて何種類もそろえてしまいました。今はネットで買えて、しかも一部のサイトは送料無料だったりするじゃないですか。ホント、便利な世の中になりましたよね(笑)。ほかにも俺は左利きなんですけど、左利き用のいいニッパーが出ていると知って、それを買ってみたり。あとは「BMCダンモ」や充電式のエアブラシも買っちゃったなぁ……。模型系のYouTuberさんが、実際に使っているシーンを見せながら工具の紹介をするじゃないですか。あれを見るとどうしても欲しくなっちゃうんですよね(笑)。塗料では、まだ使ったことはないけどシタデルカラーが気になっています。動画を見ていると「すごい隠ぺい力だし、筆でこんなに綺麗に塗れるんだ!」って。

昔は「エアブラシじゃなきゃ! 全塗装じゃなきゃ!」というような風潮もあった気もするんですが、今はそういうのも薄くなりましたよね。「自分の手におさまる範囲で、好きなようにやっちゃえばいいよ」という空気をすごく感じます。いい意味で敷居が下がっているんでしょうね。

 

いつかは自分専用のガンプラを

個人的に『∀ガンダム』が大好きなので、いつか新しい1/144サイズのターンXが出てくれたらなと、ひそかに思っています。あとは1/144サイズのウォドムも……たしか無印の1/144 ∀ガンダムが発売されたときに、参考出品で出ていたと記憶しているんですよ。無理かもしれないけど、いつか出てほしいですね。さらにいえば、最近「GUNDAM EVOLUTION」に追加されたので、マヒローも……と、言い出したらキリがありませんね(笑)。でも、ガンプラの勢いは止まる気配はないし、このままラインナップが進めばどこかで出すタイミングがやってくるのでは……と、希望は捨てていません。

それにしても、実物大のガンダム立像ができたり、ガンダムベースというガンプラの専門店ができるなんて、ひと昔まえの自分にいっても信じないというか、夢のようなお話ですよね。本当にバンダイさんは夢を見させてくれる、夢をかなえてくれるなぁとしみじみ感じています。

夢つながりでいうと、いつかは自分・荒咬オウガが乗る“俺モビルスーツ”のガンプラを作りたいですね。今、実際にガンプラをスキャンするチャレンジをしているというニュースを見たことがあるので、それで作ったガンプラをスキャンして、ガンプラバトルを配信できたら最高だと思います! やっぱりシミュレーションシステムでガンプラバトルって夢がありますよね!

 

荒咬オウガ PROFILE

あらがみ・おうが。1月15日生まれ、ホロスターズ3期生。異世界で5000年戦い続けた元軍人。今もっとも見たい立像は、福岡の実物大νガンダム立像。

 

(c) 2016 COVER Corp.

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