鍋奉行の「玩具道」――第15回・スーパーミニプラ 戦隊ロボシリーズ再販記念レビュー(2)~超獣合体ライブロボ、超獣合身ライブボクサー~
どうも、エンタメライターの鍋奉行です!
今回は前回に引き続き、プレミアムバンダイにて絶賛再販予約受付中の「スーパーミニプラ 戦隊ロボシリーズ」より、『超獣戦隊ライブマン』のロボたちをレビューしたいと思います!
再現度の高さと、ユーザー想いな工夫が魅力
スーパーミニプラ 超獣合体 ライブロボ(3個入)/4,620円(税込)
さて、前年に展開された「スーパーミニプラ ジュウレンジャーロボシリーズ」に続く第2弾として『ライブマン』のロボが選ばれたのには、いくつか理由が考えられます。この年に『超獣戦隊ライブマン』が放映30周年の節目を迎えたことや、ライブロボとライブボクサーがスーパー戦隊史上初のスーパー合体を果たしたロボであること、そしてそれ以前に『ライブマン』が今現在も根強い人気を持っていることは、おそらくどれもかなり重要な要素でしょう。しかし個人的には、それ以上に、
「これまで立体化の機会に恵まれていないこと」
「スーパーミニプラのフォーマットと相性が良かったこと」
が決め手だったのではと思います。
スーパー合体可能なライブロボとライブボクサーはまさにファン待望の立体化でしたし、「合体再現と可動ギミックの両立」という(前作の「ジュウレンジャー」シリーズで定まった)スーパーミニプラ戦隊シリーズの基本スタイルにも、マッチしていました。
ちなみに『ライブマン』放映当時の玩具・DXライブボクサーは、DXライブロボの設計が終わった後で急遽「スーパー合体可能な2号ロボ」として開発されたという経緯があります。そのため合体ギミックは元々シンプルな機構になるよう配慮されていて、その分スーパーミニプラ化へのハードルは比較的低いと判断されたのだと思います。
とは言え、合体ギミックを再現した上で小サイズ化&フル可動化を実現させるのは、当然簡単なことではありません。「パーツ分解されたライブボクサーをライブロボに装着する」という合体システム上、どうしてもしわ寄せはライブボクサーに集中するので、発売前はその辺りがどう処理されるのかが楽しみだったのを覚えています。
実際に発売されたライブロボは、想像以上の完成度でした。各マシン形態から各ロボ形態、そしてスーパー合体後もイメージ通りですし、それぞれの可動域もしっかりと用意されています。肘の可動域がやや狭いなど、「合体ギミックの都合上ここは仕方ないな」という可動箇所もあるにはありますが、このサイズで再現できる限界だと納得できる仕上がりになっていると思います。
個人的には、今見るとちょっと簡素なランドライオンの顔などの「当時感にこだわった造型」が、大獣神やドラゴンシーザーにも感じられたレトロ感をさらに推し進めたデザインに感じられて、とても楽しめました。
DATA
スーパーミニプラ 超獣合体 ライブロボ(3個入)
- 食玩
- セット内容:プラスチックモデル1個(全3種)、ラムネ菓子
1.ジェットファルコン
2.ランドライオン
3.アクアドルフィン - 素材(プラパーツ):ABS
- サイズ:H約150mm×H約100mm
- 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
- 価格:4,620円(税込)
- 2022年11月発送予定
※2018年3月発売商品の再販。当時は3種バラ売りでした。
スーパーミニプラ 超獣合身 ライブボクサー【プレミアムバンダイ限定】/4,950円(税込)
一方ライブボクサーは、まさにイメージ通りの見事な「箱」でした。これは悪口でも何でもなく、DX玩具の印象が強い往年のファンにとっては「ライブボクサーと言えば箱、力強い寸胴体型こそがライブボクサー」なのです! 正直、可動に関しては「一応ポージングは可能」というレベルなのですが、個人的には「あの箱に、よくぞここまで詰め込んだ」と賞賛したい気持ちでいっぱいです。あのライブボクサーがポージングできるなんて……!
そして2体のスーパー合体により完成するスーパーライブロボも、流石の完成度! 前出の通り、バラバラにしたライブボクサーのパーツをライブロボに着せる形なので、可動も見た目以上にスムーズです。パーツが軽いためポージングの際にへたりにくいのも、スーパーミニプラならではの長所と言えるでしょう。
改めて商品全体を見直すと、合体前からスーパー合体まで全ての形態のバランスを取りつつ、必要十分な可動ギミックを各所に用意するだけでも、大変な作業に違いありません。しかし、可動のために太くなり過ぎないよう配慮されたライブボクサーの体躯や、スーパー合体後の完成されたプロポーションを見ると、「何を優先すべきかが当初からハッキリと見えていたからこそ、この完成度になったのだな」と、改めて感心しました。
ちなみにランドライオンに付属する武器・ライオンカノンは、ライブロボへの装着箇所が劇中とDX玩具で異なりますが、本アイテムではロボの背中と肩裏側のどちらにも装着可能。腕の付け根の高さも、好みで2段階のどちらかを選べるようになっており、この「ユーザーへの徹底した配慮」も、以後のシリーズへ引き継がれる魅力の1つとなっています。
またライブロボの顔は若干劇中スーツにも寄せた造型となっていますが、この辺りも「DX玩具へのリスペクト」を踏まえた上で新たな「スーパーミニプラならではの最適解」を模索する姿勢が垣間見え、個人的には非常に楽しめたポイントでした。
DATA
スーパーミニプラ 超獣合身 ライブボクサー【プレミアムバンダイ限定】
- 食玩
- セット内容:プラスチックモデル、ラムネ1個
- 素材(プラパーツ):ABS
- サイズ:H約150mm×H約100mm
- 賞味期限:初回出荷時から賞味期限1カ月以上を保った商品を発送
- 価格:4,950円(税込)
- 2022年11月発送予定
※2018年3月発売商品の再販。
ということで、今回は「スーパーミニプラ ライブマンロボシリーズ」をご紹介しました。絶対に2体揃えて遊んで頂きたいアイテムなのはもちろんですが、ファン待望の「SHODO SUPER ライブマン」も現在受注受付中ということで、こちらも一緒に揃えるとより楽しんで頂けると思います。
さて、「再販記念連載」のラストとなる次回は「スーパーミニプラ カクレンジャーロボシリーズ」のご紹介になりますので、お楽しみに!
それでは、また!
【第16回に続く】 ※2022年7月2日(土)12時配信予定
(「スーパーミニプラ 戦隊ロボシリーズ再販記念レビュー」編は第14~16回の全3回構成です)
ライター●鍋奉行
食玩や玩具を買い始めることで、人の心を取り戻したフリーライター。アニメ・特撮・フィギュアなどの記事を中心に、各方面で活動中。ロボ系玩具や可動フィギュアが好物で、食玩では特にミニプラシリーズに思い入れが強い。
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